はじめに
(2022年11月3日、7日更新)2022年J1リーグにおいて外国籍選手を含むJリーガーのパーフォーマンスはどうだったのか? 独自の基準で200名の選手をポジション別にランキングしてベスト11を予想しました。
最終節の結果を待たずに紹介する理由は、昨季の「Jリーグアウォーズ」がシーズン終了2日後に発表されため、終了を待ってからでは本記事の掲載が発表後になってしまうと思ったからです。
昨季は私がポジション別に上位にランキングした選手のうち8人がベストイレブンに輝きましたが、同様の基準で査定した今季、何人の選手がベストイレブンに輝くのでしょうか? 皆さんと今季の予想をシェアしたいと思いますのでよろしくお願いします。
なお、こちらも合わせてご覧いただければ幸いです。
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査定に使う4つの尺度
リーグ点、クラブ点、出場点、ボーナス点で選手のパーフォーマンスを査定。
リーグ点
本記事はJ1選手限定。J1リーグのリーグ点は15。因みに、世界リーグランキングで言えば16位~30位。このクラスのリーグはオーストリア、スコットランド、スイス、ドイツ2部など。
クラブ点
クラブのレベルが高ければ出場され難しくなる。レベルの高いクラブでの出場時間減を補てんするために使用していて欧州日本人選手の査定にも活用。
2022年度のJ1リーグは例年よりも実力が拮抗しているが、2022年10月30日のクラブ世界ランキングで選手にクラブポイントを付与(クラブ点)。
具体的には、
- 51位~100位 50点 川崎
- 101位~200位 45点 横浜
- 201位~300位 40点 鹿島・浦和
- 301位~400位 35点 広島
- 401位~500位 30点 セ大阪・名古屋・神戸
- 501位~750位 25点 FC東京・鳥栖・柏・札幌
- 750位~1000位 20点 G大阪
- 1001位~1500位 15点 磐田・福岡・清水・湘南
- 1001位~1500位 10点 京都
出場点
公式戦出場実績を点数化(出場点)。欧州の一流のFW選手でも出場時間3500分を超える選手がたくさんいる。タフでないと一流選手にはなれない。
出場点は第33節までのリーグ戦出場時間(分子)をリーグ戦試合時間(分母)で割った値(%)。最高点は100(リーグ戦33試合フル出場)。
リーグ戦以外の公式戦(カップ戦・ACLなど)に出場した時間は90分出場毎に1ポイント追加。従って、出場点が100を超える選手もいる。
なお、ケガ・出場停止・代表試合や外国籍Jリーガー来日遅れなどによるリーグ戦欠場は分かる範囲で分母の対象外としました。
ボーナス点
全ての公式戦での得点・アシストを対象。
- 得点 +2点(2倍)
- アシスト +1点
- CS +2点(GKのクリーンシートで全公式戦対象)
- 無失点 +1点(DFが対象でリーグ戦45分以上出場無失点の場合に付与)
計算例:Aショルツ選手のケース
- リーグ点:15(全Jリーガー共通)
- クラブ点:40
- 出場点 リーグ戦2685分÷(32試合x90分)+1290分÷90=108点
- ボーナス点:得点8x2+アシスト0+無失点試合9=25
- 合計点:15+40+108+25=188
ポジション別ランキング
合計点(リーグ点+クラブ点+出場点+ボーナス点)でポジション別にランキング。
GK部門
- 高丘陽平選手とパク・イルギュ選手がリーグ戦全試合フル出場達成
- 公式戦出場時間トップ3は西川周作(3692)、高丘(3690)は大迫敬介(3660)
- クリーンシートはソンリョン、西川、高丘、ランゲラック、大迫の5選手がトップで16試合
- 合計点はソンリョン(204)、高丘(200)、西川(191)。日本代表の谷晃生は147で12位、カタールW杯メンバーの権田修一は141で13位
- Top10のうち6名が外国籍選手(内韓国勢は4名)。これは昨年と同じでGKは日本サッカー界の課題
(トップ10)
左から 選手 (クラブ) 合計点
- チョン・ソンリョン (川崎) 204点
- 高丘陽平 (横浜FM) 200点
- 西川周作 (浦和) 191点
- ランゲラック (名古屋) 182点
- 大迫敬介 (広島) 177点
- キム・ジンヒョン (セ大阪) 174点
- パク・イルギュ (鳥栖) 170点
- クォン・スンテ (鹿島) 181点
- ヤクブ・スウォビィク (FC東京) 166点
- 菅野孝憲 (札幌) 154点
DF部門
- 公式戦出場時間トップ5は佐々木翔(4356)、荒木隼人(4240)アレクサンダー・ショルツ(3981分)、岩波拓也(3909)、松田 陸(3750)
- (得点+アシスト)トップ4は奥埜博亮(10)、山根視来(9)、ショルツ・塩谷 司(8)
- 合計点トップ5は谷口彰悟(192)、山根(190)、ショルツ(188)、佐々木(186)、荒木(181)。なお、酒井宏樹は153点、長友佑都は124点。祝カタールW杯出場! 谷口・山根・酒井・長友
(合計点150以上)
- 谷口彰悟 (川崎) 192点
- 山根視来 (川崎) 190点
- ショルツ (浦和) 188点
- 佐々木翔 (広島) 186点
- 荒木隼人 (広島) 181点
- 岩波拓也 (浦和) 176点
- 酒井高徳 (神戸) 171点
- 塩谷 司 (広島) 166点
- 中谷進之介 (名古屋) 165点
- 松田 陸 (セ大阪) 163点
- 奥埜博亮 (セ大阪) 159点
- 常本佳吾 (鹿島) 159点
- 小池龍太 (横浜FM) 158点
- 田中駿汰 (札幌) 157点
- 藤井陽也 (名古屋) 157点
- 安西幸輝 (鹿島) 157点
- 森重真人 (FC東京) 156点
- 木本恭生 (FC東京) 156点
- マティ・ヨニッチ (セ大阪) 155点
- ジエゴ (鳥栖) 153点
- 酒井宏樹 (浦和) 153点
- 関川郁万 (鹿島) 151点
- 小林 友希 (神戸) 151点
- 森下龍矢 (名古屋) 150点
- 古賀太陽 (柏) 150点
MF部門
- 公式戦出場時間トップ5は三竿健斗(3631)、森島 司(3626)、稲垣祥(3624分)、山口 蛍(3616)、岩尾 憲(3439)
- ボーナス点トップ5は汰木康也(18)、脇坂泰斗・水沼宏太(17)、樋口雄太(16)、森島(15)
- 合計点トップ5は森島(174)、橘田健人(171)、脇坂(170)、三竿(169)、岩田智輝(167)
(合計点140以上)
左から 選手 (クラブ) 合計
- 森島 司 (広島) 174点
- 橘田健人 (川崎) 171点
- 脇坂泰斗 (川崎) 170点
- 三竿健斗 (鹿島) 169点
- 岩田智輝 (横浜FM) 167点
- 樋口雄太 (鹿島) 163点
- 稲垣 祥 (名古屋) 160点
- 野津田岳人 (広島) 160点
- 山口 蛍 (神戸) 159点
- 岩尾 憲 (浦和) 158点
- 伊藤敦樹 (浦和) 154点
- R・フェルナンデス (札幌) 149点
- 明本考浩 (浦和) 148点
- 江坂 任 (浦和) 148点
- 汰木康也 (神戸) 146点
- 水沼宏太 (横浜FM) 144点
- 高嶺 朋樹 (札幌) 143点
- 駒井善成 (札幌) 143点
- 福田晃斗 (鳥栖) 142点
- 柏 好文 (広島) 141点
- 菅 大輝 (札幌) 141点
FW部門
- 公式戦出場時間トップ5は満田 誠(3642)、鈴木優磨(3222)、相馬勇紀(3210)、家長昭博(3108)、マテウス(3061)
- ボーナス点トップ5は鈴木優磨・満田(25)、チアゴ(22)、マテウスとマルシーニョ(20)
- 合計点トップ5は鈴木(190)、家長(188)、マテウス(179)、満田(178)、マルシーニョ(170)。W杯メンバーに召集された相馬勇紀は144点
- トップ10に外国籍選手6名。昨季と同じ。FWは日本サッカー界の課題
(合計点130以上)
左から 選手 (クラブ) 合計
- 鈴木優磨 (鹿島) 190点
- 家長昭博 (川崎) 188点
- マテウス (名古屋) 179点
- 満田 誠 (広島) 178点
- マルシーニョ (川崎) 170点
- アンデルソン・ロペス (横浜FM) 163点
- アルトゥール・カイキ (鹿島) 161点
- チアゴ (清水) 154点
- エウベル (横浜FM) 152点
- 武藤嘉紀 (神戸) 151点
- 西村拓真 (横浜FM) 151点
- 金子拓郎 (札幌) 148点
- マティウス・サヴィオ (柏) 148点
- 山岸祐也 (福岡) 145点
- レオ・セアラ (横浜FM) 145点
- 相馬勇紀 (名古屋) 144点
- 細谷真大 (柏) 142点
- 仲川輝人 (横浜FM) 135点
- 大迫勇也 (神戸) 131点
- D・オリヴェイラ (FC東京) 131点
ご参考までに2021年度のJリーガー実績ランキングについてはこちらをどうぞ!
因みに、21-22年度欧州組の評価ランキングはこちら!
Jリーグ復帰組はどうだった?
( )内は合計点
昨年夏以降にJリーグに復帰した主な選手
- 鈴木優磨(FW 1位、190点)
- 安西幸輝(DF 16位、157点)
- 武藤嘉紀(FW 10位、151点)
- 酒井宏樹(DF 21位、153点)
- 大迫勇也(FW 19位、131)
- 長友佑都(DF 51位、124点)
現日本代表3名は、ケガ等で日本代表に相応しい活躍ができていませんでしたが、酒井と長友はおおかたの予想通りW杯カタール大会日本代表メンバーに選出されましたね。
2022年度ベストイレブン予想と結果
リーグチャンピオンから多く選出される傾向にあるが、ベストイ11予想は、
( )は横浜FM優勝という条件での予想。予想通りの受賞者は赤字。ポジションは無視して下さい。
- GK チョン・ソンリョン(高丘陽平)
- DF 谷口彰悟、山根視来、アレクサンダー・ショルツ、佐々木翔、小池龍太
- MF 森島 司、脇坂泰斗、橘田健人(岩田智輝)、水沼宏太
- FW 鈴木優磨、家長昭博、マテウス、エウベル、マルシーニョ、チアゴ・サンタナ
横浜FMからもっと多くの選手を選びたかったが、選手層の厚さから先発メンバーの入れ替えや途中交代が多くベストイレブンとしては出場時間が少なすぎた。
例えば、エウベル(左ウィング2位)、西村拓真、小池龍太(右バック2位)、水沼宏太(RM3位)、小池龍太ロペス(CF2位)、永戸勝也(左バック3位)などいずれも出場時間が1600+~2000+だった。
しかし、横浜優勝なら、彼ら6名の中から1~2名選ばれる気がする。その時は川崎勢が漏れるでしょう。その通りでの結果となり、小池龍太、エウベル、水沼宏太の3選手が受賞(来季からは優勝チームから5名予想しよう)。
なお、満田 誠はマテウスと同等の査定だったが、広島勢からは2名と考えるので名古屋のマテウスにした。他には有力候補として鹿島の樋口雄太。
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おわりに
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およそ200名の選手について2022年シーズンにおける実績を調査。独自の視点で査定しましたが、ケガなどで不本意なシーズンを送った選手も少なからずいましたね。
そんな中、昨年ベストイレブン(的中)の川崎勢、谷口彰悟・山根視来・脇坂泰斗・家長昭博選手は今季も上位にランキングされ「Jリーグアウォーズ」ベストイレブンに選出されてもおかしくない成績を残しました。
昨年、旗手怜央と前田大然がベストイレブンに輝きましたが、今季の若手でベストイレブンに相応しい活躍をしたのは満田誠選手。旗手・前田と同様、満田やW杯メンバーに選ばれた相馬が今冬海外移籍するかもしれませんね。
なお、「Jリーグアウォーズ」発表後、ベストイレブンを更新しますのでよろしくお願いします。
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