2022カタールW杯に向けて日本代表 4-3-3システムを考察

はじめに

次節(2022年3月24日)オーストラリア戦で勝利すれば2022カタールW杯出場が決まる。どん底から5連勝してアジア最終予選B組で勝点18で2位につけた。

その起点となったのが10月12日のオーストラリア戦。これまでの4-3-2-1から初めて4-3-3システムに変えて何とか勝利をたぐり寄せた。

そしてこの試合から5試合連続で4-3-3の心臓部となる中盤は遠藤航田中碧守田英正が担っている。彼らの活躍は大きいが、日本代表アジア最終予選5連勝の第1の立役者は伊東純也と言ってよい。

伊東はアジア最終予選4試合連続ゴールをあげているが、森保監督が日本代表のシステムを4-3-3(伊藤のKRCヘンクの主戦術の1つ)に変えたことと関係しているかも知れませんね。

そんな視点から歴代日本代表監督のシステム4-3-3を熟知している選手や経験している選手層を調べてW杯アジア予選突破後(2022W杯)の4-3-3システムの採用を考察しました。

4-3-3システムとは?

4-3-3A(AはAttacking)は攻撃型で中盤の逆三角形にMF3人を配置(例は下の左図)、4-3-3D(DはDefending)は守備型で中盤は三角形(下の右図)。

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歴代日本代表監督とシステム

過去のW杯アジア予選とW杯本戦における主なシステムと採用回数についてリストアップ。最も多いのが4-2-3-1ですね。これは攻撃的MFタレントの豊富な日本選手を活かし中盤を厚くしたシステム。

一方、4-3-3Aはハリルホジッチがアジア予選で3回。岡田武史は1回だけW杯ラウンド16で突然採用、二人合計で4回採用したのみ。森保監督が4-3-3Aにシフトした理由は分かりませんが、英断と言ってもよい。

 

システム(最新順)と回数

監督名

アジア予選

W杯

2022カタール

森保一

4-3-3A

5/16

4-2-3-1

11/16

 

2018ロシア

ハリルホジッチ

W杯は西野朗

4-3-3A

3/18

 

4-3-3D

9/18

 

4-2-3-1

5/18

4-2-3-1

4/4

2014ブラジル

ザッケローニ

4-2-3-1

4/14

4-2-3-1

3/3

2010南ア

岡田武史

4-2-3-1

9/14

4-4-2D6

4/14

4-3-3A

1/4

4-1-4-1

3/4

2006ドイツ

ジーコ

3-5-2

7/12

4-4-2D6

4/12

4-4-2D6

2/3

3-5-2

1/3

2002日韓

トルシエ

開催国枠でアジア予選免除。親善試合などで3-5-2を39試合中23回採用

3-4-2-1

1/4

3-5-2

3/4

1998フランス

加茂周

アジア予選途中から岡田武史

4-4-2Dia

3/4

3-4-1-2

1/3

3-5-2

2/9

4-4-2D6

6/9

4-4-2D6

2/3

4-4-2Dia

1/3

 

4-3-3Aシステムへの移行は当然の流れ?

ここ数年、冨安遠藤などの台頭で守備力はかなりアップ。さらに攻撃センスを持った守備的MFの活躍がある。これを活かしてこれまでの攻撃的MFを2枚削ってウイングを配置することで4-3-3Aの選択が可能となった。

日本代表はアジア最終予選で5試合連続4-3-3Aを採用していますが、2022W杯で採用するのは当然の流れかもしれませんね。

 

日本代表選手の4-3-3システム経験値

伊東純也がプレーするKRC ヘンクは主に3つのシステム(4-3-3A、4-3-3D、4-2-3-1)を採用しているが、4-3-3を経験している日本代表は他に誰がいるのだろう?

セルティック4-3-3Aシステムを採用し始めたのは2021年12月下旬から。それまではほぼ4-2-3-1のみであった。それ以来、リーグ戦では4-3-3Aを採用。旗手怜央はCM(Central Midfield)のポジションでプレー。前田大然はLWかCFでプレー。

リヴァプールは4-3-3Aを採用。南野拓実はカップ戦でLWでプレーする機会が多く4ゴールあげている。

三笘薫サンジロワーズは3-5-2システムなのでLWというよりも、より守備力が求められるLMでプレーしているが、4-3-3Aを採用する川崎フロンターレの経験が豊富なので4-3-3AのLWは主戦場と言ってよい。堂安律PSVは4-3-3D。主にRWでプレー。

MFを担うサンカクララ守田英正デュッセルドルフ田中碧については4-3-3Aは川崎フロンターレで経験済。4-1-4-1や4-3-3Aを採用しているロストフ橋本拳人はCMとボランチの両ポジションでプレー。ケガから復帰すればMF陣に加えたい。

LBの長友佑都はインテル・ガラタサライ・マルセイユで4-3-3を十分経験している。RBの酒井宏樹もマルセイユ主戦術の一つの4-3-3Aを経験済。

LBに関しては、FC東京が2020年にほぼ一貫して採用したシステムなので小川諒也は十分経験済。もちろん川崎フロンターレ登里享平山根視来にとっては普段着のシステム。中山雄太も20-21にはPECズヴォレで十分経験を積んだ。

吉田麻也冨安健洋の4-3-3A経験は極めて少ないが、板倉滉フローニンゲンで経験。 谷口彰悟川崎フランターレで4-3-3Aを支える一人。

 

日本代表4-3-3予想布陣

アジア最終予選では現行のメンバーで戦うでしょう。W杯出場決定が前提だが、W杯に向けてはより4-3-3にフィットしたメンバーを招集してW杯でベスト8を目指してもらいたい。そこで私が選ぶW杯向け4-3-3Aシステムメンバーを紹介したい。

DFでGKから見て右から酒井宏冨安吉田長友で固定。サブとしては右から山根、谷口、板倉、中山。

ただ、LBは欧州移籍後市場価値の評価が年々下がっている中山選手の代わりに同じFC東京で長友とポジション争いをする小川諒也を推したいが、長友からポジションを奪う事が前提だ。

あるいは4-3-3Aに求められるプレーを熟知した勝者のメンタリティーを持つ川崎の登里でもよい。LBの経験のある伊藤洋輝の招集は時間的がないので無理だろう。

守備力・攻撃力と豊富な運動量が求められるチームの心臓部はアジア最終予選直近の5試合で遠藤田中碧守田が担っているが、W杯に向けては旗手橋本を加えたい。

ボランチを担う遠藤にはサブとして守田、あるいは、橋本。そしてCMの主力には田中と旗手、そのサブが守田、橋本。

4-3-3のMF陣に日本代表実績豊富な柴崎とウルバーハンプトンへ移籍する川辺も加えたいが、遠藤・田中・旗手・守田・橋本のクインテットを上手に交代することで強度・スピード・精度を保ちながら90分戦えるだろう。

FW陣としては、RWとして伊東、堂安。CFとして古橋、前田。LWとしては南野、三苫、前田をあげたい。残念ながら守備に不安を感じる久保は今後の活躍次第でしょう。

GKは権田、シュミット・ダニエル・川島で決まりでしょう。

ここまで22名。残り1名は原口、鎌田、浅野、久保のいずれかと予想。

予想メンバー

GK

権田(シュミット・川島)

DF

酒井(山根)、冨安(谷口)、吉田(板倉)、長友(中山・旗手)

旗手(守田)、遠藤(橋本・守田)、田中(橋本)

伊東(堂安)、古橋(前田)、三笘(南野・前田)

アジア最終予選後の国際試合日程を考えるとW杯までに最大6試合しかない。その中で新たな選手を招集するのは難しい。従って、3月のアジア最終予選に招集されなければW杯メンバーに入る可能性は極めて低くなる。

とにかく現在の日本代表メンバーは崖っぷちに立たないと変わらないので、新たに招集される可能性があるのは旗手選手くらいだろう。

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おわりに

日本代表のアジア最終予選突破を確信している。その理由についてはこちらをどうぞ!

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4-3-3Aシステムを最大限に活かすには、MFの運動量・強度・スピード・精度が求められる。さらに両ウイングの突破力・運動量・守備力が欠かせない。

ただ、中盤には守田田中旗手、ウィングには伊東・前田など攻守に献身的で4-3-3を熟知した選手が多いので、試合の展開次第ではゲーム中に4-3-3D(守備型)4-5-1へ即座にシフトできる利点はある。

ご覧いただいたように4-3-3システム経験者は多い。6月の強化試合では4-3-3を採用すると思うが、2022カタールW杯に向けてその完成度を高めて欲しい。いかがでしたか? 6月の国際試合招集メンバー発表が大変楽しみになりました。

なお、実績ベースで選んだ日本代表メンバーはこちら!

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