はじめに
(11月1日更新)6月の強化試合ではチュニジアに完敗するなど、期待通りの結果は残せなかったが、初召集の伊藤洋輝選手のパーフォーマンスは何よりも明るい材料であった。9月の欧州遠征ではシステムを4-2-3-1に変更し結果を残した。
6月・9月の強化試合や今シーズンの成績などをベースに独自の視点で選考したカタールW杯日本代表予想メンバー26名を更新しましたので皆さんとシェアしたい。
なお、こちらの新着記事もご覧いただければ幸いです。
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直近での招集メンバーから選考
選考対象試合
日本代表メンバーを選ぶにあたって6月・9月の強化試合・今シーズンの実績などをベースに選考。なお、本記事掲載時にアジア最終予選10試合をベース6月強化試合に29名選考、26名が招集された。
日本代表チームは2022カタールW杯では主に4-3-3で臨むと予想したが、どうやらドイツ戦とスペイン戦は4-2-3-1を採用しそう。
森保監督はブラジル戦出場メンバー+大迫勇也+酒井宏樹+守田英正をW杯日本代表に選出するだろう。
項目説明
- 主POS:主ポジション
- 6月:ブラジル戦、パラグアイ戦、ガーナ戦、チュニジア戦出場時間
- 9月:アメリカ戦、エクアドル戦出場時間
- G/A:得点/アシスト(6月+9月)
POS | 選手名 | 6月 | 9月 | G/A |
GK | ダニエル | 180 | 135 | |
権田修一 | 90 | 45 | ||
川島永嗣 | 90 | 0 | ||
大迫敬介 | 0 | 召集外 | ||
谷 晃生 | 召集外 | 0 | ||
CB | 冨安健洋 | 0 | 90 | |
板倉 滉 | 270 | ケガ | ||
吉田麻也 | 270 | 96 | ||
谷口彰悟 | 180 | 90 | ||
RB | 酒井宏樹 | 召集外 | 45 | |
菅原由勢 | ケガ | 召集外 | ||
山根視来 | 192 | 90 | 1G | |
LB | 長友佑都 | 163 | 84 | |
中山雄太 | 140 | 90 | 1A | |
伊藤洋輝 | 270 | 135 | 1A | |
DM/ | 遠藤 航 | 294 | 113 | |
CM | 守田英正 | ケガ | 90 | 1A |
田中 碧 | 176 | 90 | 1G | |
柴崎 岳 | 99 | 67 | ||
鎌田大地 | 195 | 86 | 2G1A | |
原口元気 | 151 | 4 | 2A | |
旗手怜央 | 召集外 | 召集外 | ||
RW | 久保建英 | 128 | 68 | 1G |
伊東純也 | 165 | 75 | 1A | |
堂安 律 | 176 | 105 | 2A | |
LW | 三笘 薫 | 209 | 88 | 3G1A |
南野拓実 | 154 | 67 | ||
相馬勇紀 | 召集外 | 24 | ||
CF | 古橋亨梧 | 105 | 45 | |
前田大然 | 78 | 45 | 1G | |
浅野拓磨 | 105 | ケガ | 1G | |
上田綺世 | 80 | 45 | ||
大迫勇也 | 召集外 | 召集外 | ||
町野修斗 | 召集外 | 45 |
カタールW杯招集予想メンバー
個の能力で劣る日本代表が丁寧なショートパス主体のビルドアップとバイタルエリアでのパスワークでDFを崩す戦術は格下の相手には通じるが、守備も固い強豪国には通用しない(個の力で崩す選手が複数いない)と考えている。
日本代表のような中堅国が強豪国と互角に戦うには、ハイプレス・攻守の切り替えの早さ・縦へのスピード(いわゆるロング・ミドルパスを混ぜた高速カウンター攻撃など)を重視したシンプルな攻撃が必須と考える。
特に中盤の選手は広範囲の守備力・体力に加えて、チャンスと見たら一気に駆け上がるスピード、一瞬の隙を見逃さない察知力が必要。でないと数少ないチャンスを活かせない。こうした点も踏まえて独自にメンバー選考(◎〇△)。
GK 3名
- ◎ 権田修一:森保監督のもと最も信頼度が高く日本代表の守護神。ブラジル戦ではネイマールのPK1失点のみに抑える活躍
- △ 川島永嗣:本来なら将来のためにも大迫敬介か谷晃生を選ぶべきだが、チームのまとめ役として必要
- 〇 ダニエル・シュミット:今シーズン11試合連続フル出場。その後ケガで欠場
DF 8名
CB
- ◎ 吉田麻也:キャプテンとして必要不可欠。ただ、スピード・体力面で衰えが見える(市場価値も50%減の1.5M€)。W杯GLで3試合連続出場は無理
- ◎ 冨安健洋:必要不可欠な存在。ケガからの復帰した。ようやくリヴァプール戦でフル出場。ただ、いつ又ケガするか心配
- ○ 板倉 滉:主力の一角に成長。吉田・冨安次第では主力を担う+遠藤の交代要員、ケガでW杯に間に合うのか不安
- ○ 谷口彰悟:CB控えだが、W杯2戦目のコスタリカ戦には出場するだろう
RB
- ◎ 酒井宏樹:ケガから復帰。必要不可欠な存在だが、冨安と同様ケガが多い点が気がかり。守備力に期待。クロスの精度が低く今シーズン27試合でわずか3A
- 〇 山根視来:控えの立場だが、攻撃センスは酒井より上。今シーズン36試合で3G6A。コスタリカ戦に期待。山根を外すなら菅原
- × 菅原由勢:今シーズンケガから復帰し3試合連続フル出場。酒井・山根のケガがない限り招集されないので世界サッカークラブTop100のチームに所属する日本人選手で唯一の召集外?サプライズあるなら菅原だろう
LB
- ◎ 長友佑都:ブラジル戦・エクアドル戦で守備力発揮。RBでもプレーできるのは強み。ただ、攻撃参加はワンパターンなのでなかなか得点に結びつかない。今シーズン28試合でアシストゼロ
- 〇 伊藤洋輝:今シーズン(シュトゥットガルト)リーグ戦で10試合中8試合フル出場1A。主にCBでプレー。ドイツ・スペイン戦では長友or伊藤の先発を期待
- × 中山雄太:森保監督の信頼度は高いが、アジリティはむしろ低い。デュエルを避け無難なプレーが目立つ。市場価値が漸減していたが、新天地イングランド2部のハダースフィールドでの活躍でようやく倍増(1.2M€)。今シーズン11試合1G。私は外すが招集されるだろう
なお、最新市場価値についてはこちらをどうぞ!日本人サッカー選手推定市場価値ランキング
MF 6名
DM
- ◎ 遠藤 航:必要不可欠な存在。ケガしたら日本代表は大ピンチ。守田or板倉のバックアップ必須。どちらかにはコスタリカ戦で先発出場を期待
CM
- ◎ 守田英正:攻守に動ける選手。世界Top20のスポルティングで主力の座(DM)を掴み公式戦13試合2G2Aは立派。遠藤の代役としても期待
- 〇 田中 碧:攻守で違いを見せられる選手。デュッセルドルフ(ドイツ2部)で公式戦1G3A。4-3-3なら先発だが、4-2-3-1なら控え。コスタリカ戦先発を期待
- △ 原口元気:献身的だが、スピードに欠けるので守田・田中の控えの立場。今シーズンはチーム絶好調でレギュラーから外れているが、森保監督の信頼は厚い
- ◎ 鎌田大地:今シーズンも好調(公式戦15試合9G3A)。代表の4-3-3では控えに甘んじてきたが、4-2-3-1なら必要不可欠で攻撃のキーパーソン
- × 柴崎 岳:所属のレガネスは18位と出足に躓いた。いずれにせよスピードと守備に難がある。代表での必要性はかなり低いが召集されるだろう
- △ 旗手怜央:今シーズン絶好調。CL初戦レアル・マドリード戦そして第2戦ドネツク戦でチーム最高評価を受け た。今シーズン12試合1G2A。更に活躍すれば旗手を外すこと考えられないが? コスタリカ戦で田中とのコンビに期待
FW 9名
一番難しい選考となるが、得点関与率「出場時間を(ゴール数x2+アシスト数)で割った値」で予想。もちろん、その値が小さいほど得点関与率が高い。
クラブにおける全公式戦実績 左が21-22シーズンと右が今季(10月31日までの実績)
90分に1回は得点に直接関与してもらいたいが、古橋のみ2季連続クリア。
表示内容は選手名、出場時間/得点アシスト/得点関与率の順。
- 久保建英 1752分/2G3A/250 1039分/2G4A/130
- 伊東純也 3890/8G21A/105 526/4G2A/83
- 堂安 律 2224/11G3A/89 1471/4G/2A/147
- 三笘 薫 1742/8G4A/87 285/0G1A/286
- 南野拓実 1008/10G1A/48 494/1G2A/124
- 古橋亨梧 2166/20G5A/48 1014/9G/1A/53
- 前田大然 1633/8G5A/78 903/3G4A/90
- 浅野拓磨 1838/3G4A/184 448/1G/224
- 上田綺世 1463/10G1A/70 1076/5G/108
- 大迫勇也 1838/5G/6A/115 2288/13G2A/82
因みに、カタールW杯に選出されたJリーガーの今季成績は、
- 町野修斗 2191/15G/2A/68
- 相馬勇気 3300/3G/3A/367
なお、鎌田大地は今シーズンCMでのプレーが多い。得点関与率はなんと56(昨シーズンは153)でFW全体でも古橋に次いで2位。ここ2週間の堂安、久保、南野の得点関与率は低下傾向。
アジア最終予選以後の日本代表試合実績
日本代表試合で90をクリアしているFW選手は三苫・伊東・前田の3名のみ。
(9月27日までの公式戦)
- 久保建英 384 1G 192
- 伊東純也 951 4G3A 86
- 堂安 律 313 2A 157
- 三笘 薫 438 5G2A 37
- 南野拓実 759 1G2A 190
- 古橋亨梧 348 - -
- 前田大然 177 1G 89
- 浅野拓磨 448 1G 224
- 上田綺世 241 - -
- 大迫勇也 620 2G 155
因みに、鎌田大地の得点関与率は461分2G1Aで92。FW全体でも4位。キツク言えば、100を超える選手のFW先発起用は避けるべき。鎌田の方がはるかに得点の可能性が高いので4-2-3-1ならトップ下に鎌田。
上記2つのデータと今シーズンの成績などを基に独自に選考した選手は太字で表示。
RW
- ◎ 伊東純也:今や替えの効かない選手。リーグアンでも期待通り。ウィングではなく2トップの一角で3Gの活躍
- 〇 堂安 律:強豪フライブルクで大活躍中。今シーズン公式戦4Gは立派。伊東の控えではもったいないが、コスタリカ戦先発期待
- 〇 久保建英:スピード・プレー強度・守備力がやや課題。Rソシエダではトップ下(SS)でのプレーが多い。アメリカ戦で守備に奮闘。4-2-3-1ならトップ下で鎌田の控えがベスト。LWではチームでも結果ゼロ。得点関与率はFWとしては物足りないが、将来の日本代表の柱として招集すべき
LW
- ◎ 三笘 薫:ブライトンでは出場機会が少ないが、評価は高い、この先、出場機会は増えるはず。個の力で突破できる唯一の選手。今や凶器ともいえるドリブルからの得点関与率が高い。30日ブライトンで初先発&初アシスト。ジョーカー起用と言う声が多いが、2022年度代表先発起用での得点力は伊東と同じでFW陣トップタイ
- △ 南野拓実:スピードとプレー強度不足でリーグアンでは低調。モナコでレギュラー奪還しない限り、W杯強豪相手に得点を期待するのは酷
- 〇 前田大然:セルティックではLWに加えRWでもプレー。これまで公式戦9試合(殆ど後半出場)1G4Aは上々の出来。ハイプレスとスピードはワールドクラス。アメリカ戦のようにドイツやスペイン戦CF起用で守備力に期待
CF
- 〇 古橋亨梧:守備力はさほど期待できないが、セルティックでの実績は素晴らしい。ショートパスでビルドアップする日本代表ではクロスが少ないので守備が整う前にDFを一瞬でかわしたり裏を取るなどの能力を発揮する機会がほとんどないのが残念
- 〇 大迫勇也:ポストプレーが強み。格下相手にはよいが、格上相手には、その間、瞬時に守備を整えるので得点は期待できない。ただ、森保監督の信頼は厚い
- 〇上田綺世:ストライカーとしての素質は素晴らしいが、日本代表での出場機会が少ないので本来の能力が発揮できていない。サークル・ブルッヘで得点を重ねれば代表選出は間違いない。ポストプレーもできるのでコスタリカ戦先発期待
- × 浅野拓磨:スピードは一級品。今シーズンも得点関与率が低いので得点は期待できない
森保監督のカタールW杯招集メンバー
「森保監督はブラジル戦出場メンバー+大迫勇也+酒井宏樹+守田英正をW杯日本代表に選出するだろう」と書きましたが、少し予想と違い23名しか的中(赤字)しませんでした。具体的には、
- GK3名 権田・川島・シュミット
- DF9名 吉田・冨安・酒井・長友・板倉・谷口・山根・中山・伊藤
- MF6名 遠藤・守田・田中・原口・鎌田・柴崎
- FW8名 大迫・南野・伊東・古橋・三苫・堂安・久保・前田、相馬、浅野、上田
個人的には、柴崎はアウト。その代わり旗手を推したい。旗手に関してはCL戦でのパーフォーマンス次第だが、結果がよければ落とす訳にはいかなくなるだろう。また、DFの中山に代わって上田綺世。
サプライズとして、そして将来の日本代表の為に、菅原由勢(山根に代わって)と大迫敬介(川島に代わって)、さらに原大智(大迫に代わって)を推したい。
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おわりに
6月の強化試合と9月のドイツ遠征などを踏まえて2022カタールW杯日本代表メンバー予想をアップデート。
9月強化試合招集メンバーは30名、ここから6名脱落し2名(板倉と大迫)追加となるでしょう。つまり、9月の強化試合で出場時間の多い選手はカタールW杯メンバーとなるのは間違いない。
なお、W杯代表メンバーが決定後に本記事を更新したいと思いますのでまたよろしくお願いします。
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