セイン先生の「英会話 その勉強ではもったいない!」(前編)

デイビッド・セイン先生は来日して35年以上日本で英語を教えている。英語に関する著書は400冊以上累計部数は400万部以上。その間「その勉強ではもったいない」と思うことを度々目にしたそうだ。

その思いをやっと一冊の本にまとめた。それが「英会話 その勉強ではもったいない!」。私達がつい間違えてしまう英語の勉強法のエッセンスをこの一冊にギュッと凝縮。

  • ボキャブラリーの増やし方
  • スピーキングのコツ
  • 冠詞の使い方
  • 現在形の本当のニュアンス、など

本書を読むことで私達日本人の弱点や課題を克服するキッカケとなるでしょう。おすすめしたい一冊。それでは本書の内容の一部を文字数の関係で前編と後編に分けて紹介しましょう。

なお、復習になるかと思い、これまでに取り上げた表現も敢えて含めていますのでご理解ください。

「英会話 その勉強ではもったいない!」本の紹介

 

  • デイビッド・セイン著
  • 2019年6月15日初版発行
  • 185ページ
  • 一通り読むのに2時間 

本書の目次は次の通り。  

  • Chapter 1 リーディング攻略法
  • Chapter 2 ライティング攻略法
  • Chapter 3 スピーキング攻略法
  • Chapter 4 リスニング攻略法
  • Chapter 5 学校英語の勘違い

前編では Chapter 1 と Chapter 2 の内容から掲載します。 

詳しくお知りになりたい方は本書をご覧ください。また、購入希望の方はこちらをどうぞ!

  

Chapter 1 リーディング攻略法 より

 

実践会話で使える言葉を身につけてこそ、英語が面白くなり、その国の文化を学ぶことにつながる

 

「あなたの嫌いな言葉は何ですか?」を英語にする時、私達は 「嫌いな」を hate で表現する。ところが遠まわしな表現を使うのが英語圏の発想。従って、hate の代わりに least favorite を使う。

 What is your least favorite word?

 

 

 

英語では常に「肯定するならYes、否定するならNo 

 

Don't you like milk? と聞かれて

「牛乳は好き」と答えるなら?

Yes, I do. I like milk.

 

Do you mind if I have another coffee?  と聞かれて

OK (ええ、どうぞ)と答えるなら?

No. go ahead.

 

 

英語は1単語=1定義ではない! 

 

多義語を知らずしてTOEICは攻略できず!

 

walk には「歩く」他に

I walked the dog this morning.

(私は今朝、犬を散歩させた) 

 

change には「変化」の他に

I need some changes.

(ちょっと小銭がいるんだ)

 

 

簡単ボキャブラリー増強術:接尾辞・接頭辞をマスターしよう!

 

接頭辞を見てみましょう。 

dis/un は「反対」を表す

  • dislike 嫌う
  • unhappy 不幸な 

over は「過ぎた」を表す

  • overnight 夜通しの
  • overdo ・・・し過ぎる

 

 

私達日本人の最大の課題は読むスピード

 

ネイティブは1分間に300単語+読むが、私たちはかなり遅い。課題克服にはネイティブのスピードリーディングチャンクリーディングが必要。 

都立高校の入試問題では1分間に100語読む必要がある(結構しんどい)が、次の文章を何秒で読めますか?(約半分掲載したので56語ですが、33秒で読めればほぼ1分間に100語のスピード) 

Everyone who has ever owned a pet knows that living with an animal can give you peace of mind and a sense of wellbeing.

There have been several studies over the years which have shown that pet owners have lower blood pressure, are less likely to suffer from depression, and have higher self-esteem than non-pet owners.・・・・・・・

 

読み返さず、時間を意識して頭からブツ切りで読んで見よう

(チャンクリーディング)

Everyone who has ever owned a pet knows /

that living with an animal /

can give you peace of mind /

and a sense of wellbeing.

There have been several studies over the years /

which have shown /

that pet owners have lower blood pressure,/

are less likely to suffer from depression, /

and have higher self-esteem /

than non-pet owners.

読むスピードの遅い私もトライしてみた。初めは1分間160語ほどのスピード。スピードを意識しながら5~6回目試してみたが、最後は200語くらいのスピードになった。

慣れもあるだろうが意識するとスピードアップするのも事実。

 

 

Chapter 2 ライティング攻略法 より

 

Speakingと違って、その場で訂正や説明ができないのでより正しい表現が必要になる分、不安も大きくなるが、現在形と現在完了形の違いなどを理解すればライティング力もアップ。 

 

現在形が行動を表す場合、ほぼ「習慣的な行為」を表す 

 

Do you play tennis?

(あなたはテニスをよくやりますか?) 

もうお分かりですね。

次の訳は? 

Where do you play tennis?

(あなたはふだんどこでデニスをしますか? 

What do you do?

(普段やることはなに?⇒お仕事はなんですか?)

 

 

とっくに終わったことなら過去形、今も関係する事なら現在完了形 

 

A. Did you have a good time?

B. Have you had a good time? 

 

A はすでに終わった過去(例えば昨夜)のことを聞く場合に使う。

B はパーティーなどが終わった直後に聞く場合に使う。

 

A. I lost my wallet.

B. I’ve lost my wallet.

A は単に過去に「財布をなくした」。

B は過去に財布をなくし、今もまだ見つかっていない状態

 

 

will と be going to の違い 

 

A. I will do it.

B. I’m going to do it. 

 

和訳は、

A. 私は絶対やります(何があっても)。

B. 私はそれをやるつもりです(前から予定している)

 

will は強い意志を示す。

be going to は「前々から決まっていた予定」 

  

 

I’ll・・・ と I will・・・ の違い

 

A. I’ll go to London.

B. I will go to London. 

 

和訳は、

A. ロンドンに行くよ(今決めた)。

B. 私はロンドンに行くつもりだ(何があっても絶対に)。 

 

I’ll・・・ は咄嗟の判断を表す。例えば、電話が鳴って「じゃあ私が出るよ」と答えるなら、I’ll get it. と I’ll を使う。

 

 

could と was / were able to の違い 

 

「その電車に乗ることができた」の正しい表現はどちら? 

A. I was able to catch the train.

B. I could catch the train.

 

正解は A。

could は「・・・することができたのに(できなかった)」という仮定法の意味があるので、あいまいになるのを避けるため、一度きりの可能な動作は was / be able toで表す。

過去に可能であった能力を表す場合には could を使う。

 

次はどうでしょう? 

「幼い頃はフランス語が話せたが今は話せない」

I could speak French when I was young, but I can’t now.

過去にフランス語を一度だけ話せたわけではないので was / be able to は使えない。

 

 

義務を表す must / have to / need to の違い 

 

和訳の違いを考えてみましょう。

A. I must finish this report by 3:00.

B. I have to finish this report by 3:00.

C. I need to finish this report by 3:00. 

 

和訳は、

A. (何があっても)3時までにこのレポートを仕上げねばならぬのだ

B. (たとえ嫌でも)3時までにこのレポートを仕上げなくてはいけない

C. 3時までにこのレポートを仕上げなくては 

 

must最も強い義務や必要性を表す助動詞で「何があっても・・・せねばならぬ」くらいのニュアンス。

have to 「ほんとうはやりたくないことを、他から強制される」際に用い、外的要因により「・・・せざるを得ない」と嫌がるニュアンス

need to は「・・・しなくては」という一般的な義務を表す場合に使う。

 

 

should とhad better の違い 

 

ニュアンスの違いは? 

A. You should book your flight in advance.

B. You’d better book your flight in advance. 

 

和訳は、

A. 前もって飛行機を予約したほうがいいよ

B. 前もって飛行機を予約したほうがいいよ(さもないと大変なことになる)

 

should はネイティブのニュアンスでは「・・・したほうがいいよ」の軽い提案やアドバイス

had betterは「・・・したほうがいいぞ(さもないと大変なことになる)」と警告に近いニュアンス。

  

 

おわりに

 

セイン先生は「英語を学ぶことは文化を学ぶことである」と言っていますが、私たちはひたすら英語を暗記することしかしてこなかった。

英会話 その勉強ではもったいない!」でそうした文化的な発想の違いを知ることができ、英語そのものが俄然面白くなる。

ネイティブとの英会話の機会に、ニュアンスの異なる英語表現を話題にすれば、きっと、会話がはずむと同時に、使い方を覚え、英会話がより楽しくなると思います。トライしてみてください。

いかがでしたか? 少しでも英会話力アップにお役に立てたなら幸いです。