(2019年1月22日掲載:2020年5月31日リライト)
はじめに
旅は前日のツェルマットから始まる。ツェルマットでハイキングを終えてテッシュに戻ったのは午後2時半過ぎ。190kmも離れたルツェルンまでフルカ峠経由で行くには3時間かかる。
フルカ峠で観光したらルツェルン郊外の宿泊先に到着するのは少なくても4時間後。そして翌日はルツェルンとベルンの観光。さらに弟の家に戻る迄に200km以上ドライブすることになる。まるでスイス中央横断の弾丸旅行だ。
- スイス中央横断ルート
- フルカ峠でトラブル、何があったの?
- 中世の面影が漂うルツェルン旧市街
- インターラーケン経由でベルンへ
- インターラーケン
- 歴史が詰まったベルン旧市街
- 海外旅行・フランス旅行関連記事
スイス中央横断ルート
前日はテッシュからフルカ峠を越えルツェルンに入った。今日はルツェルンからベルンまでスイス中央を横断する。
- ルツェルン旧市街散策
- インターラーケン経由でベルンへ
- ベルン旧市街散策
(ドライブ・ルート)
フルカ峠でトラブル、何があったの?
テッシュ(標高1,449m)からフルカ峠(標高2,429m)までは約80キロ。フルカ峠が通行止めかどうかちょっと不安だったが、事前に調べているので何とか通れると思いながら車を走らせる。
ところが、オーバーゴムス(標高1,377m)に入った途端、大渋滞。その長さ500mくらい。6月だというのにフルカ峠はまだ通行止めのようだ。
渋滞の理由はカートレインの順番待ち。しかし、峠に向かって走る車も何台か見かける。どうしよう?迷った末、95%のドライバーと同じく順番を待つことにする。
何よりも痛いのは、景勝地として名高いフルカ峠のローヌ氷河とローヌ氷河洞窟を見れないこと。
カートレインは 1回で40~50台乗せる。待つこと1時間半。やっと順番が来る。最後の貨車の後ろから4~5番目。そのままRealp(標高1,538m)まで移動。20分ほどかかる。
見たかったローヌ氷河洞窟(Google Mapより拝借)
レマン湖⇒リヨン⇒カマルグ湿地帯、そして地中海に注ぐローヌ川の水源はこのローヌ氷河。
中世の面影が漂うルツェルン旧市街
宿泊先にはフルカ峠の渋滞で到着が遅れることを事前に連絡。Ebikonの宿泊先に到着は午後7時過ぎ。やはり1時間半の遅れが出る。
ルツェルン市内で食事するついでに観光もしよう、という事で荷物を置いてすぐにルツェルン旧市街へ向かう。
旧市街地図
ルツェルンの街
- 標高435m
- 湖の対岸にリギ山(地図右方向)
- 背後にピラトゥス山(地図左下方向)が迫り
- 全面的に石畳が敷かれた中世の面影を残す
- スイス第4の都市
旧市街の写真
左:穀物市場にあるAm-Rhyn-Haus美術館
右:カペル広場にあるフリチー(Fritschi)噴水の像
Sternen広場のフラスコ画。なお、フラスコ画はワイン市場にも沢山ある
瀕死のライオン
最初に訪れたのがこの記念碑。フランス革命でチュルリー宮殿のルイ16世とマリーアントワネットを最後まで守って1792年8月10日に戦死したスイス傭兵786人の慰霊碑。
スイス傭兵とは15世紀から18世紀にかけてスイス国内の余剰労働力が傭兵として出稼ぎに出たスイス人。特にフランス王家とローマ教皇に雇われた衛兵隊が有名。
カペル橋
ルツェルン湖からロイス川に流れ出る河口にかかるヨーロッパ最古の屋根付きの木の橋で天井部分には街の歴史を物語る100余りの板絵が架けられ、橋の中央部にはとんがり帽子のような屋根が特徴の8角形の塔がある。牢獄や拷問室として使われていた。
(カペル橋の板絵)
親父の話になるが、親父は生前フランスに何度か行ったことがある。私は、親父がその時撮った写真を事前にチェックしておいた。親父と同じ場所からカペル橋の写真を撮ろうと思ったからだ。
(親父と同じ場所から撮った写真)
シュプロイヤー橋
ロイス川にかかるもう一つの屋根付きの木橋で「死の舞踏」をテーマにした天井部分にかかる67枚の板絵で有名。
ルツェルンの街を守るムゼック城壁(Museggmauer)
14世紀に造られた全長870mの城壁で9つの塔を持つ。見学可能なのは4つでルツェルンの街や湖を一望できる。
時計塔 Zytturm とその内部
1535年より時を刻んでいる。尚、市内のどの時計よりも1分早く鐘を鳴らすことを許されている。
監視塔(Wachturm)
ロイス川の対岸よりシュプロイヤー橋と高さ33mのメンリ塔(Männliturm)
インターラーケン経由でベルンへ
ルンガーン(Lungern)で小休憩
ドライブ旅行の一つのメリットは、休憩を兼ねてドライブルート上の景勝地に立ち寄れること。
この景勝地、ルンゲルナー湖はあらかじめ調べておいたが、曇り空で残念!
インターラーケン
「湖の間」という地名のようにブリエンツ湖とトゥーン湖の間にある街で標高566m。アイガー、メンヒ、ユングフラウの三名山を見ることができるハーダー・クルム展望台(標高1,322m)に登る予定だが、曇り空のため断念!
ブリエンツ湖とトゥーン湖を結ぶアーレ川(この先ベルン旧市街を囲むように流れ最終的にはライン川に合流)
歴史が詰まったベルン旧市街
旧市街マップ
ベルン市庁舎に近い駐車場(City Hall Parking Amag Bern)にとめ散策開始
ベルンはこんな街
- スイスの首都
- 標高540m
- 街の名前は熊(独語 Bär)に由来
- 中世の時代から湧き水が豊富で市民や馬の水の供給源として100以上もの噴水があった
- 今でも旧市街に11の噴水(子喰鬼の泉やツェーリンガーの泉等)がある
- ベルン旧市街は1983年に文化遺産としてユネスコ世界遺産に登録
- ヨーロッパ最長ともいわれる石造りのアーケードや地下のケラー(貯蔵庫)など個性的な店が集まるショッピング天国
時計塔(Zytglogge)
1220年に造られたスイス最古の仕掛け時計の1つでベルンを象徴する建物(尖塔までは54m)
ヨーロッパ最長(全長6km)とも言われる石造りのアーケード
アインシュタインの家
アインシュタインが相対性理論を発見した時の下宿先
ベーレン広場
オープンカフェやマーケットがあり市民の憩いの場として賑わっている
牢獄塔
ブンデスハウス(連邦議事堂)
市民が自由にアクセスできる広場の前に建つ。セキュリティーが心配。
ベルン大聖堂
100mの尖塔を持つ大聖堂とステンドグラス
ベルンのシンボルの熊
大聖堂内の売店で購入。テレビの上に乗る我が家のくまちゃん。
アーレ川
ベルン旧市街を取り囲むように流れるスイス最大の川
旧市街にある11の噴水(泉)のうち2つ紹介
旗手の噴水
牢獄塔の目の前に建つアンナ・ザイラーの泉
(アンナは1354年に全財産を寄付してベルンに最初の病院を建てた女性)
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おわりに
フルカ峠を通ってルツェルンやベルンなどスイス中央横断の旅を紹介。
歴史的名所を訪れると思い浮かべる言葉がある。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」というオットー・フォン・ビスマルクの有名な名言である。
人生において一人が経験する事なんてごくわずか。歴史はまさに様々な経験の積み重ね。歴史を知ることで成功や失敗を知ることができる。
そのためか「歴史の詰まった多くの街を子供の頃に訪れたかった」と思う。
ルーブル美術館やヴェルサイユ宮殿でもそうだったが、引率している先生が絵画・歴史的建造物・史跡・記念碑について20名ほどの子供たちに説明している光景を見かける。本物を鑑賞しながら学ぶ、なんと素晴らしいことでしょう!
この【エア旅行】はいかがでしたか?写真でしたが、何か感じるものがあったなら幸いです。