FIFA女子ワールドランキング:5年間の推移、なでしこジャパンは?

(2021年10月17日掲載:2022年8月5日更新)

はじめに

FIFA女子ワールドランキングは女子サッカー代表チームの実力度を示す指標の一つであるが、男子ランキングよりも重みがある。例えば、

  • Top10の変動はほとんどない(ただ、ここ5年間固定していたが最新ランキングでスペインが初のTop10入り)
  • オリンピックそしてワールドカップで優勝するのは常にTop10チーム、また、ベスト8進出チームはほとんどTop10チーム。
  • かなり絶対的な実力を示す指標であり、Top10外のチームがTop10チームに勝利することはほとんどない

2023年女子W杯でベスト8以上の成績を残すにはTop10入りは最低条件。そこで、FIFA女子ランキングの計算方法や過去5年間のTop10チーム及びなでしこジャパンのFIFA女子ワールドランキング推移をフォローしたい。

なお、本記事はFIFA女子ワールドランキング発表(原則として3月、6月、9月、12月の年4回)の都度更新しますので今後ともよろしくお願いします。

 

上位国のFIFA女子ランキング推移

  • 過去5年間でTop10圏外になったのがアジアの2強、オーストラリアと日本
  • だた、スペインが2021年12月に初のTop10入り。2022年6月26日の国際親善試合オーストラリア戦では7-0圧勝。UEFA欧州女子選手権2022ではベスト8止まりで現在は1ランク落としてFIFAランキング8位
  • ドイツは5位まで後退したが、UEFA欧州女子選手権準優勝で2位に復帰
  • UEFA欧州女子選手権優勝のイングランドは4ランクアップして4位

(最新:2022年8月5日発表)

(過去5年:左から順に2017年~2022年8月)

(3年間国際試合のない北朝鮮除外)

 

なでしこジャパンのランキングは? 

最新女子ワールドランキングでは、なでしこジャパンは2020年12月時点よりの2ランクダウンの11位。前監督就任時(2016年4月)の年度末の7位から5ランク後退(22.6.17発表より2ランクアップ)。

後退の理由のひとつとして、なでしこジャパンメンバーと欧米の選手の実力差が拡大した点は否定しないが、それよりも弱体化の理由は戦術の変化(具体的にはなでしこジャパンの強みであった粘り強い守備や献身性の放棄)とみている。

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Top10入りを目指しているだろうが、なかなかランキングポイントが稼げない。欧州遠征2戦2勝、E-1選手権優勝で前回ランキング発表以降の成績は4勝1分だが、稼いだポイントはわずか6.4pts(1試合当たり1.5pts)。

一方、イングランドは欧州選手権などで8戦8勝(内Top10チームとこ4試合)。稼いだポイントは57.39pts(1試合当たり7.2pts)。

「なでしこジャパンのTop10入り=2023年女子W杯グループリーグ突破」には、Top10のチームに善戦、そして、Top20以内のチームに確実に勝利することが必要。

しかし、10月の国際親善試合も下位チームとの対戦(10/6ナイジェリア46位と10/6ニュージーランド22位)。

Top20以内のチームに勝ったり負けたりのなでしこジャパンには2023年女子W杯グループリーグ突破に黄色信号が点滅していると言ってよい。

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FIFAランキングの問題点

多くの問題点が指摘されているが、2つの問題点を紹介。

問題点1

オーストラリアは2021年6月時点の9位から東京五輪後は11位に後退。しかし、東京五輪でベスト4、これまでの最高成績にも拘らずである。

理由は簡単、準々決勝戦、イギリス(イングランド+スコットランド+ウェールズ+北アイルランドの4つの協会)を延長4-3で破ったが、イギリスはFIFAランキング対象外。従って、ランキングポイントのゲインはほとんどなかった。

そのため東京五輪で最終的に16ポイント以上落として11位に後退。実質的な順位としては9位~10位が妥当なところでしょう。

問題点2

コロナの影響を考慮して2021年初めにランキング対象外の条件を緩和。従来は過去18カ月国際試合がない国は自動的にFIFAワールドランキング外となったが、その条件を4年間に延ばした。

そのため過去3年以上国際試合を放棄している北朝鮮が9位。この条件は元に戻すべきである。

 

おわりに

個人的見解であるが、前監督は2011年ワールドカップ優勝時のチーム戦術を否定したが、池田太新監督はおそらくなでしこジャパン本来のチームスピリットや献身的なプレーを重要視するので大きな期待が持てそう。

よって、なでしこジャパンは1年くらいでFIFA女子ワールドランキングTop10に返り咲くだろうが、それだけでは2023年女子ワールドカップでベスト8以上の成績は難しいし、女子サッカー(WEリーグ)の人気回復にはつながらない。

日本女子サッカー人気の回復にはWEリーグのレベルアップが必須。その為には欧米の一流プレーヤーのWEリーグ参加が絶対的条件。彼女らの背中を押すには金銭面は勿論のことWEリーグが世界のトップレベルあること。

因みに、WEリーグと世界の女子サッカーリーグの違いについてはこちらをどうぞ!

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欧米の一流プレーヤーにとって「WEリーグは魅力的なリーグ」と思われるには、なでしこジャパンが2年以内に世界ランキング5位に入ること。そうなれば2023年女子ワールドカップでベスト4以上の成績も期待できる。

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皆さん、WEリーグの発展となでしこジャパンの飛躍を期待しましょう!

 

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