はじめに
(2024年8月16日更新)FIFA女子ワールドランキングは女子サッカー代表チームの実力度を示す指標の一つであるが、男子ランキングよりも実力を反映する指標である。何故なら、W杯・五輪などの大会成績上位チームはほとんどTop10である。
これまでは、
- ベスト8~決勝戦進出チームはTop10チームに限る
- Top10外のチームがTop10チームに勝利することはない
ところが、日本とコロンビアは2023W杯グループ・リーグでTop10チームに勝利。その結果、ベスト8に輝いた。これを例外と捉えるのは間違いでしょう。
2023W杯で明らかになったのは、アメリカの低迷と中南米・アフリカ勢の躍進、勢力図に変化が起きつつある。パリ五輪でもコロンビアはベスト8(PK戦でスペインに敗退)
ただ、優勝となるとやはりTop10に限られる。この点は当面変わりそうもない。パリ五輪でもそれは変わらなかった。
それでは過去5年間のFIFA女子ランキングTop10チーム及びなでしこジャパンのランキングを紹介します。
なお、本記事はFIFA女子ワールドランキング発表(原則として3月、6月、9月、12月の年4回)の都度更新しますので今後ともよろしくお願いします。
また、こちらの最新記事もご覧いただければ幸いです。
- 女子サッカー市場価値ランキング:選手、クラブ、リーグの上位は?
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上位国のFIFA女子ランキング推移
サマリー
- パリ五輪金メダルのアメリカが1位に返り咲く
- 期待に反してベスト4で敗れたスペインは3位に後退
- アメリカに敗れベスト8止まりの日本は7位をキープ
- 自国開催なのにベスト8止まりのフランスは何と10位に転落
- W杯に続きベスト8となったコロンビアはわずか1ランクアップの21位、実質的にはTop10入りしてもおかしくない
ランキング推移
(過去7年:左から順に2017年12月~2024年8月)
なでしこジャパンのランキング現在地
なでしこジャパンの最新女子ワールドランキングは、は2021年12月時点よりも6ランクアップして7位を堅持。その理由として、なでしこジャパンの大半が欧米でプレーしていること、そして若い世代の台頭がその背景にある。
なお、東京五輪までは低迷していたが、その理由として、一つは欧米との実力差拡大だが、それ以上にハードワーク放棄(具体的にはなでしこジャパンの強みであった粘り強さや献身性的プレー)とみていた。
しかし、池田ジャパンがこの点を重視したことで2023W杯ベスト8という本来あるべきポジションを取り戻した。その証拠にパリ五輪でもハードワークでベスト8となった。
なでしこジャパンは2023W杯ベスト8で想定外の活躍をしたと捉えられているが、私は2023年2月には「なでしこジャパンは優勝候補の一角になる」と直感。そしてパリ五輪で密かに優勝を期待した。
なでしこジャパンはパリ五輪女子サッカー優勝候補の3番手とみている。
しかし、上位チームに勝つにはやや実力不足であった。ただ、若手の成長に限れば世界一と考えてよい。特に期待するのは、いずれ世界トップクラスになるであろう谷川萌々子、古賀塔子、藤野あおばのなど20歳以下の若手の成長。
彼女らが順当に成長すれば、2027年女子W杯ブラジル大会では影ではなく真の優勝候補となるだろう。
おわりに
個人的見解であるが、前監督は2011年ワールドカップ優勝時のチーム戦術を否定した。そのことがなでしこジャパン弱体化の最大の原因と思う。
しかし、池田太新監督は「奪う」といいうキーワードを掲げて、なでしこジャパン戦士に本来のチームスピリットや献身的なプレーを求めた。その結果、2023W杯ベスト8、パリ五輪ベスト8と連続して実を結んだ。
ただ、なでしこジャパンが強豪国に勝ってこそ女子サッカーの人気回復につながるが、それにはWEリーグのレベルアップも必要。
その為には欧米の一流プレーヤーのWEリーグ参加が絶対的条件。彼女らの背中を押すには金銭面は勿論のことWEリーグが世界のトップレベルのリーグであることが必須。
因みに、WEリーグと世界の女子サッカーリーグの違いについてはこちらをどうぞ!
欧米の一流プレーヤーに「WEリーグは魅力的」と思われるには、なでしこジャパンが世界ランキング5位に入ること。パリ五輪で失敗したので、2027女子W杯で決勝戦に進むことが条件となるでしょう。
皆さん、WEリーグの発展となでしこジャパンの飛躍を期待しましょう!
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