Ippo-san’s diary

モットーは余生を楽しく!フランス旅行にお得な情報、サッカー(日本代表、なでしこ)、TOEIC無料サイト、糖尿病対策、ヨーグルトの作り方、留学生受け入れ体験、などの紹介。よろしくね!

FIFA女子W杯2019:試合結果分析で勝利への道(ボール支配率・メンタル編)

FIFA女子ワールドカップ2019フランス大会は7月8日、アメリカ優勝で閉幕。欧州勢の躍進が目立った大会であったが、代表選手23名全員が世界最高峰の女子サッカープロリーグNWSLでプレーしているアメリカの強さが際立った大会でもあった。

第1弾・第2弾に続き、FIFA女子W杯2019で活躍したTop13代表チーム同士の試合結果を分析五輪やW杯における勝利への道を探ってみます。第3弾はボール支配率にフォーカスした分析結果を紹介。また、データでは読み取れないがメンタルの重要性についての考察を付け加えた。 

なお、第1弾・第2弾はこちら!

  1. 女子W杯:試合結果分析で勝利への道(得点・失点編
  2. 女子W杯:試合結果分析で勝利への道(年齢・経験値編

ボール支配率

  • 対象試合:Top13チーム同士による対戦

支配率別サマリー

  • ボール支配率45%未満 / 55%超:支配率の低いチームが8勝5敗
  • 45%~55%のボール支配率:支配率の高いチームが6勝2敗

強豪同士の試合ではボール支配率と勝利の因果関係は読み取れないが、詳しく分析してみよう。

赤色のチームはベスト4緑色のチームはベスト8)  

ボール支配率45%未満のチームの方が勝つことが多い

45%未満での勝敗が8勝5敗。アメリカがフランス戦とイングランド戦で5バックにスイッチして極端に支配率を下げた試合の2勝が含まれている。それを除いても6勝5敗。  

 

45%未満

チーム

試合

日本

0

 

 

アメリカ

2

2

 

オランダ

0

 

 

イングランド

0

 

 

カナダ

0

 

 

スペイン

1

 

1

イタリア

2

1

1

ドイツ

1

1

 

フランス

1

1

 

ノルウェー

0

 

 

ブラジル

1

 

1

スウェーデン

5

3

2

オーストラリア

0

 

 

 

13

8

5

 

ボール支配率55%超のチームは勝負に負けることが多い

45%未満のケースの裏返しであるが、ここでの注目点は55%を超えるボール支配率にも拘らず勝利しているチームは9チーム中、たったの3チーム。本来なら逆になるのが一般的な感覚なのに「ボール支配って、ただの自己満足?」という心境になる。

実力が拮抗している場合、守りを固めてのカウンター狙いやチャンスがあれば速攻という攻めパターンが得策という事なのか?  

 

55%超

チーム

試合

日本

0

 

 

アメリカ

2

2

 

オランダ

2

2

 

イングランド

2

 

2

カナダ

1

 

1

スペイン

1

 

1

イタリア

0

 

 

ドイツ

1

 

1

フランス

1

 

1

ノルウェー

1

 

1

ブラジル

0

 

 

スウェーデン

0

 

 

オーストラリア

2

1

1

 

13

5

8

 

ボール支配率45%~55%:メンタルの強いチームが勝利

これに該当する試合数は8試合でボール支配率の高いチームの勝利が6試合。

実力が拮抗しているので攻守が目まぐるしく入れ替わる。そのため瞬時の判断や発想がカギとなる。つまり“頭”と“心”の比重が極めて大きくなるがゆえメンタルの強さが結果を左右する。メンタルの強い選手は勝負強い。結果を残している。

アメリカは女子サッカー界の絶対的女王オランダは4年に1度開催される2017年度欧州選手権女王。イングランドはFIFAランキングTop10の4チームが競うSheBelievesカップで2019年度初優勝。成功体験がチームのメンタルをより強くしたと考えられる。 

 

45%~55%

 

試合

日本

2

 

2

アメリカ

1

1

 

オランダ

3

2

1

イングランド

2

2

 

カナダ

1

 

1

スペイン

0

 

 

イタリア

1

 

1

ドイツ

0

 

 

フランス

1

1

 

ノルウェー

2

1

1

ブラジル

2

1

1

スウェーデン

0

 

 

オーストラリア

1

 

1

 

8

8

8

 

チーム別寸評

チーム別寸評

  •  日本は接戦に弱い。ボール支配率45%~55%のレンジで2戦2敗。よく決定力不足と言われている。しかし技術的な課題もあるだろうが、メンタルの問題がより大きいのかもしれない
  • アメリカ守備的にも攻撃的にも試合を組み立てられる。しかも接戦に強い。まさに女子サッカー界の女王
  • オランダはボール支配率が高くなればより力を発揮。2019年度に入ってランク29位のポーランドに負けている若いチームだが大舞台になるほどメンタルの強さを発揮したようだ
  • イングランドは接戦に強いボール支配率が高くても得点に結びつかない。スタメンに起用されるベテランが少なかったのが理由かも?
  • カナダは優位にゲーム展開しても得点力が乏しいので勝てない。チームの平均年齢は若いが爆発力がない。得点力不足はメンタルの問題か? 
  • ブラジルは粘り強い守備ができないスタメンの年齢が最も高いチームなのでメンタルよりも体力的な問題でしょう
  • スウェーデンは粘り強い守備が持ち味。リオ五輪ではアメリカを準々決勝で破り決勝ではドイツに敗れたが準優勝。そのプライドがメンタル面に相当プラスしたと察する
  • オーストラリアは守備に難があると記述していたが、その原因はW杯前の監督解任と女子指導経験のない臨時監督の就任。メンタル面がチーム全体にマイナスに影響した典型例

 

メンタルの重要性

メンタルの強い選手は勝負強い

先ほど、45%~55%のボール支配率の寸評で「メンタルの強い選手は勝負強い。結果を残している。」と書いた。スポーツの世界でメンタル・トレーニングという言葉をたびたび聞く。

実は、かなり前の話だが、某県中学校サッカー大会で普通よりちょっといいチーム(少年サッカー時代は大半のメンバーがBチームでプレー)が優勝した。勝つたびに勢いがつき接戦をものにしたり逆転したりしてついに県中学校サッカーの頂点に立った。県大会決勝の相手はそれから数カ月後全国中学校サッカー大会で優勝に輝いたチーム。

このチームでは顧問の先生がイメージ・トレーニング(メンタル・トレーニングの一部)を行っていたのを鮮明に覚えている。

あれから20年たった今、メンタル・トレーニングは当たり前になっている。プロと中学生というレベルの差はあるが、メンタルはどのレベルでも勝利との関係性が強いと言える。

プロレベルの具体例としては、やはりオーストラリア代表チームを引き合いに出さないわけにはいかない。ベスト4と予想していたが、あえなくベスト16で去った。理解不能だったが、後で知った「監督解任」。

オーストラリア女子代表チームは去年の11月にFIFA女子ワールドランク39位のチリに2-3で敗北。これ以前からスタッフと選手間でトラブルがあったが、この負け試合はどんな理由があれ精神的に受け入れがたいもの。3日後には5-0でリベンジしている。

メンタルに強い有名プロ選手

一流のプロ選手となれば、一流の技術とフィジカルを備えているが、さらにメンタル面の強さも併せ持っている。この点でよく引き合いに出されるプロ選手は、

  • イチロー(引退)
  • 田中将大
  • 長友佑都
  • 本田圭佑
  • 錦織 圭

メンタルはトレーニングによって鍛えることができる。逆に言えば、メンタル面のトレーニング不足やコントロールがうまくできなければ勝負に勝てなくなる。以前の大坂 なおみがいい例でしょう。

 

おわりに 

これまで「勝利への道を探る」と題して3回にわたってFIFA女子W杯2019の試合結果を分析した。

  • 第1弾は「得点・失点編」
  • 第2弾は「年齢・経験値編」
  • 第3弾は「ボール支配率・メンタル編」

実はこのシリーズで「メンタル編」は書く予定に入っていなかった。

経験値の記事で「運動は体でなく脳でするもの」。この言葉にすごく新鮮味を感じて納得した(私がいかに無知だったかの裏返し)。しかしそれだけでトップレベルのスポーツ選手の浮き沈みは説明できない。もちろん体力が衰える前の選手の話である。

そこでメンタルの重要性につて調査。すると漠然と感じていた「勝利への道を探る」に欠けているピース。それが見つかったと思ったので「メンタル編」を付け加えることにした。

なでしこジャパン東京五輪でメダルを取るにはメンバー選考がキーポイントになるでしょう。その第一歩となる10月の国際親善試合には経験値やメンタルの強さも考慮に入れてメンバーを選んで欲しい。

スポーツに例えれば「心・技・体」が揃った「勝利への道を探る」記事が書けたような気がします。まあ、自己満足のレベルですが、少しでもお役に立てたなら幸いです。