【旅行記】シャモニー近郊散策、山奥の教会にシャガールの作品?

(2019年2月10日掲載:2020年5月13日更新)

はじめに 

本記事はシャモニー近郊の湖畔からモンブランの絶景が楽しめるスポットを2カ所紹介。運が良ければ湖面に映る逆さモンブランが見えるはず。はたして、私たちは逆さモンブランに出合えるのでしょうか?

また、タイトルにあるように、こんな山奥の教会にシャガールの作品は実在するのでしょうか? 

シャモニーからのドライブルート

シャモニー標高1035m)からガイヤン湖標高1017m)までは2km弱。

シャモニーからヴェール湖標高1260m)までは直線距離で10km。

  

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モンブランやエギーユ・デュ・ミディ展望の穴場スポットへ  

シャモニー市街地から徒歩でも20分~30分ほどのムスー道路は高台にありモンブランエギーユ・デュ・ミディ展望の穴場。

ムスー道路脇の野原に座ってシャモニー市内のスーパーで買った昼飯を頬張りながらモンブランの景色を楽しむ。

写真中央部分の氷河はボソン氷河(Glacier des Bossons)

 

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エギーユ・デュ・ミディ(左)もモンブラン(右)も見えるよ! 機会があったらケーブルカーでエギーユ・デュ・ミディの頂上(標高3842m)まで上がって、 眼前に広がるモンブラン山系の大自然のパノラマを堪能してね!

 

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ところで、モンブランはどれ? 

写真右側の尖がった山でなく、すぐ左隣のお椀のようななだらかに見える山がモンブランで、西ヨーロッパ最高峰(標高4810m)。

 

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逆さモンブランで人気のガイヤン湖(Lacs des Gaillands)

 

ムスー道路からアルヴ川に向かって下ると3分~4分でガイヤン湖に着く。湖面に映る逆さモンブランが美しいガイヤン湖に立ち寄ったが・・・

アルヴ川モンブラン山塊を水源としスイスのレマン湖でローヌ川に合流する。そのローヌ川はリヨンを通り地中海に注ぐ。なんとアルプスの水が地中海に流れ込む、壮大な川の流れですね。

ご覧のように湖面のさざ波の影響で、逆さモンブランは映らず・・・残念!

左の高い山がエギーユ・デュ・ミディ、中央がボソン氷河、雲の左のなだらかな山がモンブラン

 

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ガイヤン湖に浮かんでいるように見える直径10mほどの島

 

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緑色の湖面が美しく透明度の高いヴェール湖

 

ガイヤン湖を後にして国道(N205)を走る。国道を降りて県道(D13)を走り途中から山道を登るとヴェール湖に着く。 

ヴェール湖(Lac Vert)とは

  • Vert は緑の意味
  • 最も深い場所で水深9m
  • 透明度が高い

 

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ヴェール湖入口の駐車場から見えるモンブラン

 

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ヴェール湖の北側には何と高さ700mの岩壁

 

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なるほど、湖面は緑色、透明度は高そうですね! 深さ9mの割には浅く見える。透明度が高いと浅く見えるのかな?

 

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風の影響で湖面はちょっと波打っている

 

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まだ波打っている。だめかな??? この時間帯には約20人がヴェール湖周辺で楽しんでいる。約40分かけて湖畔を一周。

 

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逆さモンブランは見えるかな?????

 

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少しだけ逆さモンブランが見えたぞ・・・・・ はっきり映っていないが逆さモンブランが見えたことにしましょう!

 

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ヴェール湖から5分の所にモンブラン絶景ポイント

 

ヴェール湖を後にしてからまもなくのこと、モンブランがきれいに見えるスポットがあった。

モンブランは右上の一番奥。エギーユ・デュ・ミディは左奥

 

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駐車場から歩いていくとパラグライダークラブの標識発見

 

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このあたりはプレンヌ・ジュ(Plaine Joux) という所(標高 1360m)でパラグライダーのテイクオフ拠点の一つとなっているそうだ。

 

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離陸しました! 結構、勢いよく飛び立ちますね!

 

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飛んでいるパイロットにはどんな光景が目に飛び込んでくるのかな? 空からならこの写真の何倍も素晴らしい景観に違いない。

 

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モンブランと逆方向にはヴェール湖で見た岩壁、その奥にはポワント・ド・プラテ(標高 2554m)がそびえる。プラテは「平ら」と言う意味なので岩壁の上は台地だ。なお、フランスアルプスのあちこちでこういう絶壁を見かける。氷河の侵食によってできたたと言われている。

 

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シャガールの作品に出合えたの? 

 

プレンヌ・ジュを後にして山道をどんどん下った。連日帰りが遅いのでもう家路に向かうものと思っていたが、途中、 教会を見学するとのこと。

教会(標高 1050m)の標識が見えた。ノートルダム・ド・トゥト・グラース教会(Plateau d’Assy Place de I’Eglise)だ。

 

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ノートルダム・ド・トゥト・グラース教会

 

これ、本当に教会? 塔に上に十字架が立っている。間違いない。

 

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外観からして美術館みたいな教会ですね!

 

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発見!アンリ・マティス (Henri Matisse) の作品(陶板画)! マティスはフォーヴィスム(野獣派)のリーダー的存在。シャガールの作品は・・・

 

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シャガール(Marc Chagall) の作品(陶板画)、ありましたよ!シャガールは20世紀を代表するユダヤ人画家。

 

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なお、今回の旅でシャガールの作品をもう2点鑑賞することになる。一点はオペラ座の天井画。もう一点がランス・ノートルダム大聖堂ステンドグラス(下)。

 

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ノートルダム・ド・トゥト・グラース教会には、20世紀初期の画家や彫刻家など、16名ものアーティストの作品が展示されている。

下はジョルジュ・ルオー(George Rouault)の作品(ステンドグラス)。ルオーは野獣派に分類される19世紀~20世紀期のフランスの画家。

 

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教会らしくない外観をしているが、美術品を見て納得した。 プラトー・ダッシー(Plateau d'Assy)という小さな山腹の村の美術館の役割も果たしているのかもしれない。

 

まとめ 

 

フランスアルプス 、シャモニーの近くの2カ所で湖畔散策。ラッキーなら逆さモンブランが見られる。近郊の主なスポットは、

  • シャモニー市街地から一番近いガイヤン湖(散策)
  • 深い緑を映す湖面が美しいヴェール湖(散策)
  • ハイキングコースとして有名なブラン湖
  • レジャー施設の整ったパッシー湖

観光客が訪れるのはガイヤン湖くらいだろう。まれに団体客がバスに乗ってやってくる。ここには5~6回訪れているが、逆さモンブランには出会えていないが、シャモニーの中心地から徒歩圏内で散策に最適なスポット。

車で移動できるなら、ヴェール湖は絶対おすすめ。ガイヤン湖とセットで1日過ごせばリフレッシュすること間違いなし。

史跡や旧市街地観光と違って大自然に囲まれた非日常の世界を散策しながら新鮮な空気を胸いっぱい吸う。最高の気分転換だ。

アルプス大自然の散策、いかがでしたか?