ホストファミリー:留学生受け入れ準備段階でやるべきこと!

はじめに 

ホストファミリーになるプロセスとして「ホストファミリーになるには:留学生受け入れプロセスを徹底紹介」で「ホストファミリーの募集から受け入れ留学生が紹介されるまでのプロセス」を詳しく説明しました。 

本記事はその後のプロセス。皆さんのご家庭には数カ月後に留学生がやってきます。来日までにどんな準備が必要なのか、来日2日間でやるべきことについて、自分自身の海外ホームステイの経験や10年以上にわたり留学生50名ほどの受け入れた体験などをベースに詳細に説明しましょう。

 

我が家の留学生

 

多い順に大学生、社会人、高校生ですね。

  • 1番若かった留学生は16歳、1番年配だった留学生は50歳代
  • 社会人は、わざわざ休暇を取って来る(2週間くらいの短期留学が多い)。あるいは、仕事を辞めて来る
  • 大学生や高校生は夏休みを利用してくる(台湾からの留学生は圧倒的にこのタイプ)
  • 高校生は10人中1人~2人
  • 10代の留学生は、親のすすめや日本はどんな国か見てみたいという理由でやってくる
  • 80%の留学生は、日本のアニメが大好きで私よりもはるかに詳しい

 

ホームステイを希望する理由

 

  • 日本の家庭での生活体験(ホームステイを選ぶ最大の理由?)。ただ、留学生自身の意識としては「民泊」程度
  • 自炊や掃除・洗濯はしたくない
  • 日本留学許可を出す親の条件の一つ(若い留学生ほどこの理由が多い)
  • アパートやシェアハウスが満杯、など。

 

それでは受け入れる留学生名が決まってから来日2日後までになすべきことをお話します。 

 

 

オリエンテーション日程などの案内メール

 

来日2カ月前頃に紹介元(私の場合は某日本語学校)からメールが来ます。

例えば、語学学校からのメール内容は、

一般的なお願い事項

滞在中のハウスルールについて

破損・紛失の場合の補償について

・成田空港でのピックアップサービスの有無

オリエンテーション日程について、など。

 

これを読んでから準備することをおすすめします。

 

 

受け入れ準備を始めるタイミング

 

準備を始めるタイミングは、何か特別に時間がかかるものを除けば、受け入れ(来日)の1~2週間前で十分

また、留学生を受け入れるのはほとんど夏の間。冬の場合の準備は必要ないでしょう。

 

 

ホストファミリーが準備するもの

 

基本的には紹介元のホストファミリー募集要項に従って準備します。

 

確認

用意するもの

 

冷暖房付個室(和室or洋室)

 

ベッド

 

机またはテーブル

 

リネン類

 

ハンガーとハンガー掛け

 

スリッパ

 

下駄箱の空きスペース

 

用意するもの

 

冷蔵庫の空きスペース

 

洗濯物を入れるかご

 

自宅付近の地図*

 

通学ルートマップ*

 

路線図*

 

ハウスルール*

*については個別の説明をご覧ください

 

自宅付近の地図、通学ルートマップ、路線図

留学生はスマホを利用して調べるので最近では必要ないと思いますが、念のため用意しておいたほうがいいでしょう。

ホストファミリーの住所については、紹介元から留学生に伝わっていますが、持っているとは限らないので、メモ書きでいいので自宅の住所や電話番号を留学生本人に手渡すか、スマホに保存するよう伝えてください。

 

 

ホストファミリーのハウスルール

 

語学学校ではオリエンテーション時に説明しますが、それぞれの家庭において独自ルールもあるでしょう。事前に用意しておくことをおすすめします。

 

例えば、

・洗濯する曜日

・外出時はエアコンを切る(大半の学生は入れっぱなし)

・畳部屋でのスリッパ厳禁

・靴や傘を部屋に持ち込まない

・夕食不要の場合の連絡時間

・部屋の掃除やシーツの取り換え

・夜10時以降は大きな物音を立てない

・玄関ドアの鍵

・近所の人に会ったとき挨拶する

・喫煙場所やマナー(ポイ捨て)*1

・最終電車の時間*2

 

*1 近所からクレームがあったりするので喫煙ルールやマナーをしっかり伝えておきましょう。 

*2 最終電車に間に合わなくて何万円もかけてタクシーで帰ったり、ホテルに泊まったりした留学生がいたので代替ルートや東京を発つべき時間を伝えています。

 

 

留学生からきたメールへの返答

 

たいていの留学生は来日1週間前に「よろしくお願いします」という自己紹介を兼ねた挨拶メールを送ってきます。 

語学学校が有償で提供する空港での「出迎えサービス」を利用しない留学生には、空港からのおすすめ交通手段や電車の利用方法を伝えましょう(+緊急連絡先)。私の場合、便利・早い・安いという理由で電車利用をおすすめしています。

なお、「出迎えサービス」を利用する留学生は、語学学校が手配したタクシーでホストファミリー宅まで来るか、空港バスで最寄り駅まで来ます。成田出発時刻の連絡が入りますのでピックアップ時間を決めて下さい。 

 

 

「出迎えサービス」を利用しない留学生には確認が必要

 

来日前に確認すべきことは、

  • 成田到着時刻(学校からお知らせがある)
  • 空港からの交通手段(電車 or バス)
  • 出迎え時間(〇〇駅午後△△時)
  • 目印(念のため)など。

 

経験上、5人に1人は迷うと思って下さい。乗換のとき、プラットホームを間違えるようです。迷ったら大変、学校や駅に連絡するなど、大捜査となりますが、

学校の緊急連絡先をメモしておく

自宅電話番号を留学生に知らせておく

たとえ迷子になってもこれで何とかなります(経験済)。

 

 

受け入れ直後の2日間にやるべきこと

 

来日はたいてい土曜日となっています。

 

 

項  目

伝えるべきこと・やるべきこと

 

 

使用方法

トイレ、シャワー、エアコンなど

ハウスルール

読んで伝え、質問を受ける

ネット利用

アクセスIDやパスワード

Suica定期券

1カ月以上の留学の場合にすすめる

2日目の予定

来日時に伝えて了解を得る

 

 

 

2

最寄り駅まで道案内

経路と目印となるポイントを伝える

ATM機

手持ちの日本円が不足の場合

定期券購入

購入・チャージの仕方をガイド

学校まで道案内

必須ではないが乗換方法を教える(スマホがあれば不要)

 

 

 

  • 初日(土曜日)は長旅で疲れているので休ませることを優先
  • 2日目(日曜日)は最寄り駅で定期券を購入。無駄な交通費を発生させない

なお、これはマストではないが学校までの道案内は重要です。

4人に1人はオリエンテーションの日の初登校日に迷います。たいてい、帰宅時の乗換の時、又は、最寄り駅~自宅までの間(夜間に戻ることが多い)で迷います。電話番号を伝えていないと大変なことになり兼ねません。

 

以上で、準備はすべて整いました。お疲れ様でした。明日から学校です。まずは、無事に学校に着けることをお祈りしましょう。 

 

 

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おわりに

 

留学生受け入れ準備は思ったより大変」と思ったことでしょうが、これは初めて受け入れる時だけです。2回目からはほとんど1回目に準備したものが利用できますので意外と楽になりますね。

来日してから最初の2日間の対応は極めて重要です。いい対応をすることで「終わりよければ全てよし」というよりも「はじめよければ全てよし」となります。

ただ、いろいろな学生がいます。言葉・文化・習慣などが異なりますので全てうまくいくとは限りません。留学生来日から帰国迄の体験談(食事・トラブルなど)をLesson3~Lesson8にまとめていますので、是非、ご覧ください。

今年はコロナの影響で留学生受け入れはお断りしました(お断りしなくても入国できないでしょう)。来年が楽しみです。

いかがでしたか? 少しでもお役に立てたなら幸いです。