「ネイティブが中学英語を教えたら」間違いなく楽しくなる!(後編)

セイン先生の「もしもネイティブが中学英語を教えたら」の紹介記事(前編)をお読みになった方、いかがでしたか?。

中学時代にしっかり「ネイティブならこう表現する」に出会っていたら英語そのものが楽しかっただろう、と思いませんでしたか? 

紹介したい表現がたくさんありますが、その気持ちを抑えて10表現に限ってその一部を後編で紹介します。みなさん、詳細は本を読んで楽しんで下さい。

 

「ネイティブが中学英語を教えたら」本の紹介

 

  • もしもネイティブが中学英語を教えたら
  • デイビッド・セイン著
  • 139ページ
  • 練習問題をスキップすれば、一通り読むのに1時間ほど
  • 中古本なら数百円

各ページの右半分は練習問題と解答の解説。定番フレーズを覚えるのは必要なことだが、そこで使われる言葉の本来の意味を知ることで理解度が深まり自信を持って実践で使えるようになるだろう。英会話力のアップを願っている方全員におすすめの一冊。

 

間違えやすい中学英語

 

1.不定冠詞 a と無冠詞

 

人参は好きですか?

Do you like a carrot? ×

Do you like carrots? 〇

 

ポイント

モノの総称には冠詞はつけない。

単数の aはネイティブからすると、「どれでもいいもののうちの一つ」というニュアンス。

総称の場合は複数形を使う」と覚えておきましょう。

 

練習

どちらが正しいでしょうか?

Lions are dangerous animals.

A lion is a dangerous animal.

 

Do monkeys like bananas?

Does a monkey like a banana?

 

正解

Lions are dangerous animals.

Do monkeys like bananas?  

 

 

2.感嘆文

 

How nice this car is! ×

これはなんていい車なのだ!

What a nice car! 〇

なんていい車だ!

 

ポイント

文法的には正しくても「How+形容詞+主語+動詞!」は古くさくて笑われる表現。Howを使うなら、How nice! (すごくいいね!)、How cool!(すごくかっこいい!)のように「How+形容詞」を使う。

 

 

3.疑問詞 How

 

How high is Mr. Fuji? ×

富士山はどんな高さにあるますか?

How tall is Mt. Fuji? 〇

富士山はどれだけの高さですか?

 

ポイント

「How high・・・」はネイティブにはぽっかり浮かんだイメージ。即ち、(地面から離れて)高いところにあるイメージ。一方、tallは「背(身長)が高い」というイメージ。

 

練習

日本語に合うよう、high/tallを選びましょう。

自由の女神はどのくらいの高さですか?

How (tall/high) is the Stature of Liberty?

その屋根はどのくらいの高さですか?

How (high/tall) is the roof?

 

解答

How tall is the Stature of Liberty?

How high is the roof? 

 

 

4.勧誘表現 Let’s・・・

 

Let’s have lunch.

No, let’s not. ×

お昼にしよう。

いいえ、そんなことしませんよ。

Let’s have lunch.

I’m afraid I can’t. 〇

お昼にしよう。

申し訳ないけど、無理そう

 

ポイント

No, let’s not.は、相手をちょっとバカにした返事。断るときに使っちゃいけない。申し訳なさが伝わる I’m afraid・・・や I’m sorry・・・を付け加えるのがおすすめ。

   

 

中学英語ではこう習う

  

1.一般動詞の否定文

 

I do not play tennis. △

私はテニスをやらないんだ。

I don’t play tennis. 〇

私はテニスをしません。

 

ポイント

同じ意味でない do not と don’t。do notはネイティブには「私はテニスをやらないんだ」と、わざと「しない」を強調しているように感じる。英語では、一般的に短縮できるものは短縮するのがお約束。ふつうに「~しない」なら、短縮形を使う。

 

練習

どちらが適切でしょうか?

彼女はコンピュータを持っていません。

She (does not / doesn’t)have a computer.

私はタコを食べないのです!

I (do not / don’t)eat octopus.

 

解答

She doesn’t have a computer.

I do not eat octopus.

  

 

2.現在形と現在完了形

 

Sprint has come. △

春が訪れた。

Spring is here. 〇

春が来た。

 

ポイント

「・・・が(ここに)来た」という時、ネイティブは現在完了形より、・・・ is hereを使う方が断然多い。Sprint has come.はやや堅い表現。Sprint is here.ならとてもカジュアルに聞こえる。

 

練習

どちらが適切でしょうか?

お医者さんが来た。

The doctor is here.

The doctor has come.

その時が来た(機が熟した)。

The time is here.

The time has come.

 

解答

The doctor is here.

The time has come.

   

 

3.形容詞 some

 

I bought some apples.

私はいくつかのリンゴを買った。 △

私はちょうどいい数のリンゴを買った。 〇

 

ポイント

some は「いくらかの」ではなく「適量の数」を表す。ネイティブにとっての some は、「数個」というよりも「(その状況における)適切な数量」を指す形容詞。なお、bought applesと複数形にするとネイティブは「大量のリンゴ」を想像する。

 

例文

He needs to get some sleep.

彼は適度に寝なくてはいけない。

 

 

4.助動詞 can

 

Can you speak English? △

あなたは英語を話せるだけの能力はありますか?

Do you speak English? 〇

あなたは英語を話しますか?

 

ポイント

Can you・・・? は実は相手の能力に言及している失礼な言い方。能力でなく習慣として話すかを尋ねるならば、現在形の Do you・・・? を使う

 

練習

ピアノを弾きますか?

 

解答

Do you play the piano?

 

 

5.助動詞 must と have to 

 

I must avoid high calorie food. △

私はカロリーの高い食べ物を避けねばならぬ。(自主的に

I have to avoid high calorie food. 〇

カロリーの高い食べ物を避けなければならない。(嫌々ながら

 

ポイント

ネイティブは must と have to をニュアンスで明確に使い分けている。must は自主的に「~せねばならないのだ」外的な要因で何とかしなくてはいけない場合、have to を使うと「嫌々な感じ」が出せる。

 

練習

次の日本語に合うよう、must か have to のどちらかを選びましょう。

私は宿題をやらなければいけない。

 I ( have to / must )do my homework.

解答

 I have to do my homework.

 

 

6.代名詞

 

Everyone has his own opinion.

誰でも彼の意見を持っている。

Everyone has their own opinion.

誰でもみんな自分の意見を持っている。

 

ポイント

everyone は単数扱いなので、動詞も has ですが、「hisだけがeveryoneの代名詞になるのは女性差別だ」となったため their を使うようになった。

 

練習

みんな自分の教室にいるべきだ。

誰でも調子の良くない日がある。

 

解答

Everyone should be in their own classroom.

Everyone has their off days.

 

 

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おわりに

 

学期が終わるとグレイハウンドのバスを使って長距離移動したが、隣の席の人によく話しかけた。なかには You speak English well. と言ってくれる乗客がいたが、「そんなはずがない」と自分では思っていた。

もしもネイティブが中学英語を教えたら」の前編の記事で well を紹介したが、セイン先生の説明では「まあまあ」という意味。この意味なら乗客の言ったことに納得できる。恥ずかしいながら、この本を読むまで well は「上手に」と思い込んでいた。

このように私たちはネイティブが感じるニュアンスと異なる英会話表現を時々使っていると思う。ただ、私たちは幸か不幸かそれに気づいていない。

誤解される表現や誤解している表現など、なるほど「そうだったのか」と思う言葉や表現がたくさん掲載されているので読むだけでも楽しい。さらなるレベルアップを目指している方にはおすすめの一冊。

いかがでしたか? 少しでもお役にたったなら幸いです。