Jリーガーの活躍度ランキング、しかしプレーヤースタッツが不十分

所属チームでの活躍度は推定市場価値に組み込まれていますが、ケガなどでほとんど活躍できなくても推定市場価値が大きく下がるわけではありません。その理由は推定市場価値には将来の活躍度が含まれているからです。

本記事では、日本人Jリーガーの活躍度を2020年度のプレーヤースタッツを使ってポジション別に推定。ただし、最新のTransfermarkt推定市場価値ポジション別上位選手3~8名に限定のため、活躍していても推定市場価値の低い選手はリスト外。

ランキングする上で最大の問題はプレーヤーの生データ重要なスタッツの不足。例えば、試合数・出場時間(分)など手計算しないと分からない。また、パス方向遠藤航選手が高い評価を受けているデュエル勝利数は見当たらない。

こうしたプレーヤースタッツについても紹介しますのでよろしくお願いします。  

活躍度ランキング表の項目説明

 

  • 選手:2021年3月9日現在Jリーグでプレーする日本人(海外移籍選手除外)
  • :ポジション
  • MV:2021年3月9日現在の推定市場価値(1MV=1.27億円)
  • 現所属:2021年度の所属チーム(移籍選手の順位点は前所属チームで計算)
  • 順位点:2020年度所属チームの勝点÷5(切り捨て)
  • 出場点:全公式戦の出場時間÷100 (切り捨て)
  • セーブ:セーブ数÷5 (GKのみで切り捨て)
  • CS:クリーンシート数x3倍(GKのみ)
  • 失点:相手チームの得点(GKのみ)
  • 得点:ゴール数x2倍
  • アシスト:アシスト数
  • 合計点:順位点+出場点+セーブ+CS-失点+得点+アシスト

 

ポジション別活躍度ランキング

 

非常に乱暴なランキングであることを予めご了承ください。活躍度をランキングする上で残念なのは、重要な生データ(特に出場試合数と出場時間)やプレーヤースタッツが不十分か評価しにくい事。例えば、

  • GKでは、セーブ率はPA内とPA外で表示されているのはいいが、回数が分からないので評価しにくい。PK阻止数などのスタッツが手に入らない
  • フィールドプレーヤーでは、自陣・敵陣でのパス数は分かるが成功率が分からない。また、パス方向、デュエル勝利数などが手に入らない
  • 攻撃に関するデータでは、エリア内・エリア外からの得点数、枠内シュート本数、90分当たりの得点数などのスタッツがない。

NWSL(アメリカ女子サッカープロリーグ)でさえ詳細なプレーヤースタッツを公開しているのにJリーグはどうして非公開なの?

 

GK

 

選手

MV

現所属

順位点

出場点

上福元直人

0.7

徳島

4

34

林 彰洋

0.7

FC東京

11

25

東口 順昭

0.9

G大阪

13

33

大迫 敬介

0.9

広島

9

14

西川 周作

0.9

浦和

9

31

  

  • 上福元選手の実績はJ2での試合。J1でのCS(クリーンシート)に注目したい
  • J1でCSが多い林選手は昨年11月19日に右ヒザ前十字じん帯損傷、外側半月板損傷で戦列離脱。夏頃の復帰に向けてリハビリ中
  • 最も活躍したDFは、東口選手ですね 

 

選手

セ|ブ

C

S

失点

上福元直人

18

30

62

林 彰洋

12

11

32

49

東口 順昭

20

9

44

49

大迫 敬介

7

7

18

33

西川 周作

21

9

58

29

 

DF

 

選手

P

MV

現所属

順位点

谷口 彰悟

CB

1.8

川崎

16

三浦 弦太

CB

1.1

G大阪

13

森重 真人

CB

1.0

FC東京

11

中谷進之介

CB

1.1

名古屋

12

犬飼 智也

CB

1.2

鹿島

11

福森 晃斗

CB

1.3

札幌

7

佐々木 翔

CB

1.1

広島

9

岩田 智輝

CB

1.1

横浜FM

9

畠中槙之輔

CB

1.0

横浜FM

9

野上 結貴

CB

1.0

広島

9

槙野 智章

CB

1.2

浦和

9

進藤 亮佑

CB

1.5

セ大阪

12

昌子 源

CB

2.0

G大阪

13

岩波 拓也

CB

1.0

浦和

9

酒井 高徳

LB

1.3

神戸

7

丸橋 祐介

LB

1.2

セ大阪

12

山中 亮輔

LB

0.9

浦和

9

車屋紳太郎

LB

1.5

川崎

16

山根 視来

RB

0.9

川崎

16

西 大伍

RB

1.0

神戸浦和

7

松田 陸

RB

1.2

セ大阪

12

蜂須賀孝治

RB

0.8

仙台

5

 

  • 最も活躍したDFは、CBは谷口・三浦・森重、LBは酒井・丸橋、RBは山根・西ですね

 

選手

P

出場点

谷口 彰悟

CB

30

6

1

53

三浦 弦太

CB

30

4

1

48

森重 真人

CB

34

2

1

48

中谷進之介

CB

33

0

0

45

犬飼 智也

CB

29

4

0

44

福森 晃斗

CB

25

6

5

43

佐々木 翔

CB

29

2

2

42

岩田 智輝

CB

27

4

2

42

畠中槙之輔

CB

27

4

1

41

野上 結貴

CB

26

2

1

38

槙野 智章

CB

22

4

0

35

進藤 亮佑

CB

17

0

1

30

昌子 源

CB

16

0

0

29

岩波 拓也

CB

19

0

1

29

酒井 高徳

LB

32

2

7

48

丸橋 祐介

LB

23

4

4

43

山中 亮輔

LB

20

4

4

37

車屋紳太郎

LB

13

2

0

31

山根 視来

RB

33

8

6

63

西 大伍

RB

27

4

6

44

松田 陸

RB

27

2

2

43

蜂須賀孝治

RB

14

4

4

27

  

MF

 

選手

P

MV

現所属

順位点

山口 螢

DM

1.4

神戸

7

田中 碧

DM

1.5

川崎

16

三竿 健斗

DM

1.6

鹿島

11

扇原 貴宏

DM

1.0

横浜FM

9

福岡 慎平

DM

0.9

京都

4

永木 亮太

DM

1.0

鹿島

11

清武 弘嗣

LM

1.9

セ大阪

12

菅 大輝

LM

1.0

札幌

7

瀬川 祐輔

LM

0.9

10

坂元 達裕

RM

1.0

セ大阪

12

岡本 拓也

RM

0.6

湘南

5

小野瀬康介

RM

0.8

G大阪

13

稲垣 祥

CM

1.0

名古屋

12

大島 僚太

CM

1.4

川崎

16

川辺 駿

CM

1.3

広島

9

喜田 拓也

CM

1.1

横浜FM

9

江坂 任

AM

1.5

10

森島 司

AM

1.2

広島

9

阿部 浩之

AM

1.2

名古屋

12

東 慶悟

AM

0.9

FC東京

11

 

最も活躍したMFは、

  • DMでは山口選手と田中選手
  • LMは清武選手
  • AMは江坂選手(得点とアシストがすごい)

 

選手

P

出場点

山口 螢

DM

37

16

3

63

田中 碧

DM

26

12

1

55

三竿 健斗

DM

27

2

3

43

扇原 貴宏

DM

28

2

3

42

福岡 慎平

DM

19

2

0

25

永木 亮太

DM

13

0

0

24

清武 弘嗣

LM

25

18

8

63

菅 大輝

LM

24

4

1

36

瀬川 祐輔

LM

14

6

2

32

坂元 達裕

RM

29

4

9

54

岡本 拓也

RM

27

8

4

44

小野瀬康介

RM

23

4

2

42

稲垣 祥

CM

33

6

2

53

大島 僚太

CM

19

8

8

51

川辺 駿

CM

28

6

4

47

喜田 拓也

CM

29

0

0

38

江坂

AM

30

22

10

72

森島 司

AM

25

10

3

47

阿部 浩之

AM

18

8

2

40

東 慶悟

AM

9

2

0

22

 

FW 

 

選手

P

MV

現所属

順位点

前田 大然

SS

0.9

横浜FM

9

土居 聖真

SS

1.5

鹿島

11

小林 悠

CF

1.5

川崎

16

宇佐美貴史

CF

1.2

G大阪

13

興梠 慎三

CF

1.3

浦和

9

金崎 夢生

CF

1.0

名古屋

12

永井 謙佑

CF

1.0

FC東京

11

豊川 雄太

CF

0.9

セ大阪

12

オナイウ 阿道

CF

1.0

横浜FM

9

一美 和成

CF

1.0

G大阪

6

三笘 薫

LW

1.6

川崎

16

古橋 亨梧

LW

1.8

神戸

7

齋藤 学

LW

0.8

名古屋

16

柿谷曜一朗

LW

1.0

名古屋

12

家長 昭博

RW

1.2

川崎

16

前田 直輝

RW

1.0

名古屋

12

仲川 輝人

RW

2.0

横浜FM

9

水沼 宏太

RW

1.0

横浜FM

12

 

最も活躍したFW選手

  • CFは小林選手、RWは家長選手、LWは三苫選手と古橋選手

JリーグクラブはCFに外国籍選手を使っているケースが多い。日本人FW選手にはもっと頑張ってほしいですね。

*前田選手の実績はマリティモの試合を含んでいます

選手

P

出場点

前田 大然

SS

30

14

2

55

土居 聖真

SS

23

12

3

49

小林 悠

CF

16

36

4

72

宇佐美貴史

CF

23

12

5

53

興梠 慎三

CF

19

20

0

48

金崎 夢生

CF

20

12

4

48

永井 謙佑

CF

19

10

7

47

豊川 雄太

CF

17

14

3

46

オナイウ 阿道

CF

13

16

5

43

一美 和成

CF

19

8

2

35

三笘

LW

19

36

14

85

古橋 亨梧

LW

29

32

6

74

齋藤 学

LW

10

4

4

34

柿谷曜一朗

LW

10

4

4

30

家長 昭博

RW

24

24

4

68

前田 直輝

RW

19

14

2

47

仲川 輝人

RW

15

10

11

45

水沼 宏太

RW

11

6

11

40

  

海外で公開されているプレーヤースタッツ 

 

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誰にでもプレミアリーグ、ブンデスリーガなどの選手のパーフォーマンスデータ(Stats)を詳しく見ることができる。同じ様なスタッツをNWSL(アメリカ女子プロサッカーリーグ)も公開している。

NWSLは18カ国45名の代表クラスの選手+米国代表選手が9チーム(2021年度は10チーム)に分かれてしのぎを削る世界最高峰の女子リーグ。本記事では、NWSL月間ベストイレブンに4度選出されている永里優希選手2019年度NWSLでのStatsを紹介

全部で41項目。もちろんデュエル成功率はある。パスの方向まで%で把握できる。

画像1:全般的な情報(試合数など)と守備に関するスタッツ

f:id:Ippo-san:20210307143118p:plain

 

画像2:パスやクロスに関するスタッツ

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画像3:攻撃および反則関連のスタッツ

f:id:Ippo-san:20210307143525p:plain

 

このようなプレーヤースタッツは、

  • 評価
  • 育成・強化
  • 試合

に必要不可欠と言われている。プレーの選択や一対一の局面において技術に加えてStats(頭脳)を活かせば成功する確率は高くなる。アメリカ女子が長年世界一の座を維持しているのは、こうしたスタッツを最大限に活かしていることが理由の一つかもしれませんね。

 

遠藤航選手はどうしてデュエルが強いの?

 

小柄な日本人選手には最も苦手なはずなのに遠藤航選手はどうしてデュエルが強いのだろう? おそらくプレーヤースタッツを研究して試合で活かしている、と考えるしかない。いわゆる、「データ野球サッカー」を実践現しているのだろう。

データサッカーの典型は、元リーガーの佐藤寿人氏。170cmの小柄な普通のプロ選手だった彼がJリーグ最多得点記録を持っている。彼曰く、「ゴールは全て覚えている」、「ごっつあんゴールはひとつもない」。どうしたらゴールできるか、J2やJ3の試合も含めて研究したそうだ。さらにどこにポジションを取ればシュートチャンスが高くなるかのデータ分析を活かしたそうだ。

(NHKBS1の千鳥のスポーツ立志伝選より)

 

おわりに

 

[rakuten:nike-official:10000805:detail]

 

日本サッカーのガラパゴス化が進みそう」と心配する声が聞こえてくる。Jリーグでは総じて「インテンシティ」(プレー強度)が低い。弱いパスが散見される。6日の仙台v川崎の試合でも散見された。中には弱いパスがカットされて失点しそうになったケースも何回かあった。

 

私達ファンは、プレーヤースタッツが手に入らないので「印象」や「直感」で選手を見てしまいがち。一方、デュエル勝率・パスの方向など細かいスタッツがあれば、いろいろな局面におけるプレーの選択・勝敗・成功・展開を予測できるので試合観戦が10倍楽しくなるだろう。

日本人が得意とする技術に加えてプレーヤースタッツを活かせば、選手、クラブ、Jリーグ、日本代表チームは更なる成長を遂げるものと信じる。「データサッカー」が根付けば、やがてワールドカップベスト4も現実となる予感がする。

残念ながら、重要な生データやプレーヤースタッツ不足で極めて乱暴な活躍度ランキングになってしまったが、本記事が少しでも2021年度シーズンの試合観戦にお役に立てたなら幸いです。

 

紹介:ランキング・海外選手・アジア最終予選などの記事

 

▼ 男子サッカーランキングなど

【2021年度】サッカーリーグランキング:Jリーグは世界で何位?

■【2021年度】クラブ世界ランキング:川崎F、ついにアジア1位!

【2021年度】欧州サッカークラブのランキング日本人選手

【2021年度】Jクラブランキング:川崎Fは国内で断トツ1位、アジアでも首位

■【21-22】欧州CLグループリーグ突破、ランキング上位クラブが独占?

【2021年度】AFCチャンピオンズリーグ出場クラブのアジアランキング

■【2021年度】日本人サッカー選手推定市場価値ランキングに変化、1位は?

【2021年度】Jリーガーの推定市場価値ランキング五輪世代躍進

■【2021年度】U20(パリ五輪世代)市場価値ランキング、久保建英選手は世界何位?

■【2021年度】パリ五輪世代の日本人選手市場価値ランキング

【2021年度】外国籍Jリーガー市場価値ランキング、1位は?

【2021年度】U23市場価値DFランキング:冨安選手20M€へUp、移籍金と時期?

2021年度】サッカー日本代表選手の実力度を独自の視点でランキング

【2021年度】欧州組サッカー選手ランキング、最も活躍した選手は?

■ Jリーガー活躍度ランキング、しかしプレーヤースタッツが不十分

2021ACL決勝トーナメント情報川崎PK敗け、名古屋グランパスに期待

 

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