はじめに
2022W杯ではもう一歩のところでベスト8に届かなかったが、W杯ベスト8以上を達成するには個の成長が必須であることがハッキリした。強豪国と互角以上に戦うにはこれまで以上に得点能力の高い選手を選ぶ必要があるが、決定力の高いFWの出現を待ってもはじまらない。得点力不足を補うのはMF/FW全員だ。
第2次森保ジャパンが2023年3月のキリンチャレンジカップから活動する。新戦力招集が期待される中、現時点で考えられるMF/FWメンバー限定の2026W杯メンバー候補をリストアップして得点関与率を調べましたので皆さんとシェアしたい。
得点関与率とは
日本代表メンバー候補の2023年3月10日現在のリーグ戦実績(出場期間、得点、アシスト)を調査。
- J1
- 海外
- 日本代表
得点関与率として出場時間を(得点+アシスト)の合計数で割った値を採用、即ち、得点関与に要する時間(分)を算出。当然、短いほど得点関与率が高い。
なお、FWとDMを同じ基準で評価しても不公平なので基準値を5つに区分。なお、5大リーグでプレーする選手の基準値はレベルの差を考慮して一段低くした。
因みに、ポジション別市場価値ランキング世界Top2の選手の得点関与率は下記の通り。
リーグは左からプレミア/ラ・リーガ/ブンデスリーガ/リーグアン。
- エムバペ CF ///69 基準値90
- ハーランド CF 63//67/
- ジュニオル LW /155// 基準値180
- フィル・フォーデン LW 127///
- ブカヨ・サカ RW 185///
- ロドリゴ RW /189//
- ジャマル・ムシアラ AM //107/ 基準値225
- ベルナルド・シウバ AM 192///
- ジュード・ベリンガム CM //282/ 基準値315
- ペドリ CM /309//
- チュアメニ DM /417//657 基準値450
- ロドリゴ・エルナンデス DM 411///
基準値:得点関与に要する時間
かなりハードルの高い基準値。クリアするには相当の個の成長が求められる。
(カッコ内は5大リーグ以外)
- グループ1 CF 135分(90分)
- グループ2 RW/LW 225分(180分)
- グループ3 AM 270分(225分)
- グループ4 CM 360分(315分)
- グループ5 DM 495分(450分)
日本代表候補の得点関与率
得点関与率一覧表
- 日本代表での得点関与実績はアジア2次予選、E-1サッカー選手権、国際親善試合などでかなり格下の相手との実績が含まれているので参考程度にしたい
- リーグは左からランキングの高い順に表示、但し、ベルギーからスイスまでのリーグレベルはJ1より少し高い程度。例えば、22-23ベルギーリーグ8位(3月9日現在)のセルクル・ブルッヘのクラブランキングは570位、J1で8位のセ大阪は478位。両リーグの最下位クラブも似たようなランキング。また、スコットランドリーグはセルティックと宿敵レンジャーズを除けばJ1の8位から17位の10チームを加えたようなリーグ。ある程度割り引かなければならない
- 黒の太字:基準値を上回っている選手。5大リーグに限れば5名
- 赤の太字:基準値を上回っているリーグでの実績
- “-“ は実績なし、”∞” は得点もアシストもないので計算不可
単発的に脚光を浴びる選手はいるが、Jリーガーや海外組で基準値を超える選手は一覧表に掲載されている選手を除けば皆無だ。
J1で基準値を上回る成績を残して海外移籍した選手10名全員が現時点で所属クラブのレギュラーとして活躍している。
J1では基準値を超える成績を残せなかったが、海外でより良い結果を残している(J1得点関与率を上回っている)欧州組は意外と多く10名。古橋、前田、伊東、南野、鎌田、旗手、川辺、遠藤、守田の9選手。それに日本代表未招集の中村がそうだ。
CF
上田綺世と古橋亨梧が日本代表としては一番手になるが、更なる個の成長で5大リーグでの基準値(135分に1回)達成を求めたい。
2026W杯に期待する選手としては町野修斗と小川航基。特に小川選手はJ1で大活躍すれば6月の強化試合に招集されるでしょう。
ウィンガーにリストされている前田大然、個の成長で日本代表の常連となってほしい。
ウィンガー
三笘 薫はどのリーグでプレーしても基準値超え。南野拓実の得点関与率は三苫に次いで高い。モナコでの出場時間は少ないが、いずれ調子を戻せば日本代表の得点源として大いに期待できる。
日本代表に呼んでほしい新戦力は中村敬斗。ご覧の通り、中村選手はオーストリアリーグで南野選手と同等の得点関与率を出している。
満田 誠もJ1での大活躍を前提に呼んで欲しい選手のひとり。
久保建英・堂安 律・伊東純也は日本代表の常連だが、特に久保と堂安には得点関与率を基準値まで上げて欲しいので個の成長を期待。
MF
鎌田大地がどのリーグでプレーしても基準値超え。旗手怜央は絶対呼んでほしいが、代表の常連になるには5大リーグでの実績が必須。田中 碧はドイツ2部で活躍できていないのが気がかり。現状では代表に呼ばれるのは厳しい。西村拓真・川辺 駿は2026W杯時にはピークを越えている可能性が高いので今後かなり大活躍しないと日本代表には招集されないだろう。
DM
遠藤 航・守田英正の替わる選手は見当たらないが、セルティックでいずれレギュラーとして活躍するだろう岩田智輝をDM控えとして日本代表に呼んで欲しい。J1では伊藤敦樹、海外組よりもJ1での得点関与率がよい(473分)のでいずれ呼んで欲しい。
まとめると、①J1で基準値を超えた海外組でレギュラーとして活躍中の選手10名、②海外で基準値を超えて活躍している選手10名、合計20名。
CFを除いてこの20名以外から代表候補を取り上げる必要はないだろう。私は①or②をクリアした選手だけ代表候補に推したい。
以上、第2次森保ジャパンに招集されて欲しいメンバー15名を太字にしましたが、チーム事情などの理由で何名かは招集されないでしょう。
おわりに
強豪国と互角以上に戦うには、三笘 薫選手のような高い得点関与率の選手が出てくる必要があるが、パリ五輪世代を見渡してもJ1でのプレー経験が少ないので現時点で基準値を超える可能性を感じるのは久保建英とCMの松木玖生だけ。
三笘クラスを4~5人揃えるのはかなり厳しい。現実的には日本代表の決定力不足をMF/FW全員でカバーしなければならない。そのために敢えて得点関与率に拘りました。
得点関与率はドンドン変化していくので年に2回程度本記事を更新したいと思いますのでまた見に来て下さい。
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