2カ月に1度の糖尿病検診にいつものクリニックを訪れた。入り口で看護師が健康チェック(体温測定、健康状態の質問など)、その後、手を消毒してから院内に入った。午後2時、患者さんはほとんどいない。少し安心。
今回の検診では血糖値 HbA1c が下がっているだろうと期待したが、前回の結果と同じく 6.6。ほぼ目標通りに運動も食事もしたのに下がらない。
期待外れの結果にモチベーションが下がる。しかし、何か良い方法はないか?いろいろ考えた末、「糖質制限に取り組んでみよう」と考えた。
そこで、日頃食べている食材の糖質量を調査。その結果を活かした今後の対応策に関して紹介します(調査内容は管理栄養士の娘がチェック済)。
- 前回(2020年3月下旬~5月中旬)の設定目標
- 糖質制限とは
- 食材別糖質量
- 気になる食材の糖質量
- バナナと食パンに代わる食材は?
- 今回(5月下旬~7月中旬)の設定目標
- 【参考】試行した運動療法(最新順)
- 【紹介】血糖値上昇を抑えるカッテージチーズの作り方
- おわりに
前回(2020年3月下旬~5月中旬)の設定目標
食事療法では、
- チョコレートを食べない
- カッテージチーズを食べる
運動療法では、
前回と同じくスロージョギングと筋トレを継続。
具体的には
- スロージョギングは週平均3日、1回当たり6km(約80分)
- 筋力トレーニングは週平均3日、1回当たり2セットで約20分
目標をほぼクリアーしたが、血糖値の改善には至らず。気になる点と言えば、間食にバナナを1日1本から1日2本に増やした程度だ。
これまで気になっていた体重だが、1.2kgほど減っているのでカロリーの摂り過ぎではないだろう。であるならば、血糖値が下がらなかった原因として考えられるのは糖質。そこで食材の糖質調査した。
ご参考までにスロージョギングと筋トレに関する記事はこちら!
糖質制限とは
糖質=炭水化物 - 食物繊維。食物繊維は僅かなので炭水化物がほぼ糖質。
糖質制限は「血糖値を上げない食べ物を食べる」こと。脂肪とタンパク質は血糖に影響しないのでいくら食べても問題ない。従って、糖質制限を実践するには次のような食品の摂取を控えめにすることになる。
- 穀物を使った食品
- 砂糖や糖質を使ったお菓子類
- 糖類の入った清涼飲料水やジュース類
- イモ類や根菜類
- 甘い果物
- 揚げ物、など
食材別糖質量
全ての食材を調べてもあまり意味がない、というか、摂取コントロールが難しくなるので、日頃食べる食材のなかで比較的量の多い食材を中心に調査。
なお、1日あたりの糖質摂取基準量は男性で344g、女性で253g。
(食材量は全て100g。糖質量は100gあたりに換算)
食材名(100g) |
糖質(g) |
精白米 |
76.6 |
玄米 |
70.8 |
さつまいも |
29.2 |
じゃがいも |
16.3 |
片栗粉 |
81.6 |
食パン |
44.4 |
ロールパン |
46.6 |
うどん(生) |
55.6 |
うどん(ゆで) |
20.8 |
そうめん(乾) |
70.2 |
そうめん(ゆで) |
24.9 |
ラーメン(生麺) |
53.6 |
中華めん(生) |
53.6 |
中華めん(ゆで) |
27.9 |
スパゲッティ(乾) |
69.5 |
スパゲッティ(ゆで) |
26.9 |
木綿豆腐 |
1.8 |
絹豆腐 |
1.9 |
そば粉 |
65.3 |
ゆで卵 |
0.2 |
プロセスチーズ |
1.2 |
牛乳 |
4.8 |
プレーンヨーグルト |
4.9 |
はちみつ |
80.0 |
かぼちゃ |
17.1 |
玉ねぎ |
7.2 |
バナナ |
21.4 |
リンゴ |
13.1 |
明治チョコレート効果 |
32.0 |
明治ミルクチョコレート |
51.8 |
気になる食材の糖質量
バナナ
- バナナを1日2本食べる。これだけで43gの糖質を摂取
食パン
- 朝8枚きりの食パンを2枚(100g)食べる。44gの糖質を摂津
この2つの食材だけで何と87g(基準値の25%)も摂取している。
成分をチェックしてみよう。
食材名(100g) |
Kcal |
蛋白質 |
糖質 |
バナナ |
86 |
1.1 |
21.4 |
食パン |
264 |
9.3 |
44.4 |
表1:実際の摂取量(1日)
- バナナは小さめなので2本でせいぜい200g
- 食パンは8枚きり2枚で100g
食材名 |
Kcal |
蛋白質 |
糖質 |
バナナ2本 |
172 |
2.2 |
42.8 |
食パン |
264 |
9.3 |
44.4 |
合計 |
436 |
11.5 |
87.2 |
バナナと食パンに代わる食材は?
いろいろ考えてみた。条件は、
- 100gあたりの糖質量が10g以下
- カロリーが多い
- 朝食や間食として食べられる
ヨーグルトやチーズは今でも毎日食べている。豆腐はいいと思うが、ちょっとカロリーが少なすぎるし、2日に1回食べている。
残ったのはゆで卵。これならカロリーも多いし糖質はほぼゼロ。朝食にも間食にも良い。
ゆで卵をバナナと食パンの代わりに1日3個食べよう!
表2:摂取予定量(1日)
ゆで卵3個で約172.5g
食材名 |
Kcal |
蛋白質 |
糖質 |
ゆで卵3個 |
260 |
22.4 |
0.3 |
差引増減
表2から表1を引きます。
1日当たり |
Kcal |
蛋白質 |
糖質 |
増加量(g) |
-176 |
10.9 |
- 86.9 |
ゆで卵に切り替えることで糖質を基準値比25%削減。一方、タンパク質の摂取基準量は43g(私の場合)なので基準値比25%アップ。
糖質が減りタンパク質が増える、素晴らしい食事療法!
さっそく、2カ月間試行してみよう。
今回(5月下旬~7月中旬)の設定目標
- 食パンを止める
- バナナを止める
- ゆで卵を1日3個食べる
- 運動(スロージョギング+筋トレ)をこれまで通り続ける
なお、上記以外の日常生活においては何も変えない。
【参考】試行した運動療法(最新順)
- 血糖値が上がってしまった、原因が分からない、どうしよう
- スロージョギングを続けたら血糖値が驚くほど改善
- スロージョギング8カ月:目標値を上げて取り組んだが・・・
- スロージョギング6カ月:間食・夜食を減らして血糖値改善
- スロージョギング4カ月:糖尿病治療に運動療法を過信するな!
- 効果検証:早歩きウォーキング
- ウォーキング効果で血糖値 大幅改善!糖尿病対策に効果抜群!
【紹介】血糖値上昇を抑えるカッテージチーズの作り方
おわりに
糖質調査から導いた新しい糖尿病対策は「食パンとバナナの代わりにゆで卵を食べる」という極めて単純な糖質制限だ。これが血糖値改善の切り札であってほしい。これで血糖値を改善できれば「ゆで卵効果」が証明できる。
なお、前回(2020年3月下旬~5月中旬)血糖値HbAc1が改善されなかった理由が分かった。今、気づいた。
糖質の変化に着目すると、
- 明治チョコレート効果を止めたので1日約19g減
- 一方、バナナが1日1本増えたので1日約21g増
これではHbAc1が改善されるはずがない。
これから2カ月間、糖質を毎日25%ほど減らすので血糖値は必ず改善するはず。次回の検査結果の楽しみが倍増。やる気満々!
いかがでしたか? 高血糖症の方に少しでも参考になれば幸いです。