絵画に特別な興味があるわけではないが、パリ観光で定番の美術館を巡り、印象派を代表する画家、クロード・モネの作品を鑑賞。今回はモネが暮らしたジヴェルニーの家を訪ねる。
ジヴェルニーにはオランジュリー美術館で鑑賞した「睡蓮」のモデルとなった日本風庭園がある。また、偶然か弟の意図なのか、ルーアンやエトルタでもモネの作品の舞台となったスポットを巡ることになる。
そんなわけで順を追ってモネの家、庭、そして作品の舞台を紹介します。本記事はそんな「エア旅行」、いや、「エア絵画鑑賞」ですね。
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- ジヴェルニー
- ルーアン
- エトルタ
- ジヴェルニーとルーアンへの行き方
- エトルタへの行き方
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- おわりに
ドライブルート
パリからジヴェルニー、ルーアン、エトルタまでおよそ233km、時間にして3時間30分の旅。
オランジュリー美術館
印象派とポスト印象派の19~20世紀の名作が中心の美術館。元々はテュイルリー宮殿のオレンジ温室だったが、1927年、モネの『睡蓮』の連作を収めるために美術館として整備。セザンヌ、マティス、モディリアーニ、モネ、ピカソ、ルノワール、シスレー、スーティンなどの作品を収蔵。ルーブル美術館から歩いて10分程度のコンコルド広場の近くにある。
モネの作品「アルジャントゥイユ」
パリの北西、10kmほどの「アルジャントゥイユ」町で暮らした(1871年から7年ほど)ときに描いたセーヌ川の風景画の1つ。
オルセー美術館
セーヌ川を挟んでオランジュリー美術館の斜め向かいにあり、歩いて10分ほどの距離。
二月革命以降から第一次世界大戦(1914年)の作品を展示。19世紀美術専門の美術館(旧駅舎兼ホテル)でマネ、ドガ、モネ、ルノワール、ゴッホなど印象派巨匠の作品、ミレーやクールベ、ピュヴィ・ド・シャヴァンヌの名作、カルポー、ロダン、マイヨールの彫刻作品など4000に及ぶ作品(絵画、彫刻、写真、装飾芸術、建築)を鑑賞できる。
モネの作品「ひなげし」
妻カミーユと息子ジャン、花はひなげしだそうです。
モネの作品「日傘の女」
左向き・右向きの2枚
ジヴェルニー
パリからおよそ80km、人口500人ほどの小さな村。パリ発のオプショナルツアーで人気の観光スポット。
モネがジヴェルニーに引っ越したのは1883年。それから1926年に没するまでここで紹介するモネの家で暮らす。
パリから続くセーヌ川は蛇行を繰り返しながらジヴェルニーとルーアンを流れノルマンディーの港町、オンフルールの港に注ぐ。何となくのどかな田園風景が思い浮かぶ。
モネの家
43年間暮らした家。40mx5m。だいぶ横長。
ダイニングルームの浮世絵
モネは生涯で231枚の浮世絵を収集。ダイニングルームには56枚が飾られている。
モネの庭
一年草、2年草、多年草、合せて20万株
モネの作品「睡蓮」
晩年の大作で8連作の一部。オランジュリー美術館所蔵
睡蓮のモデル、日本風庭園
モネの庭から地下道(上は線路)を渡ると庭園が見えてくる。
竹林
睡蓮、しだれ柳、そして太鼓橋。日本風ですね!
ルーアン
ジヴェルニーから北西へおよそ 70km。16世紀に作られたルネサンス様式の大時計とモネが描いた世界遺産のルーアン大聖堂で有名。あのジャンヌ・ダルクが 1431年にわずか19歳で火刑に処せられた街でもある。大聖堂前にある観光案内所2階で「ルーアン大聖堂」を描いたらしい。
モネの作品「ルーアン大聖堂」
朝、昼、日没の大聖堂の情景を描いているが、その数は30バージョン。
ルーアン大聖堂
12世紀に建てられたゴシック様式の聖堂で別名先頭までの高さは151mでフランスで一番高い。因みに、スイスで最も高いのはベルン大聖堂の100m。
エトルタ
英仏海峡に面したエトルタは断崖と砂浜で人気の観光地。ルーアンから北西へ85km、人口1,400人ほど。文豪モーパッサンが「象の鼻」と呼んだアヴァルの断崖(La falaise d'Aval)とアモンの断崖(La falaise d'Amont) の風景が素晴らしい。
モネの作品「エトルタ」
風で波が荒い日ですね。オルセー美術館所蔵
アヴァルの断崖
曇りの日であるが波は穏やか。ただ、肌寒い。この「象の鼻」といわれる。断崖の高さは 40m。
モネの作品「エトルタの断崖」
クラーク美術館所蔵
エトルタの針(Aiguille d'Etretat)
高さは51m(海面の高さで上下)だそうだが、断崖よりも低かったと思う。
断崖絶壁の上からの風景
エトルタの村から断崖の上まで 1kmほどの遊歩道がある。絶壁の下を眺めると想像以上に恐怖感を覚える。
ジヴェルニーとルーアンへの行き方
エトルタへの行き方
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(観光地への行き方とお得な情報(航空券・ダイナミックパッケージ・持ち物チェックリスト・移動手段検索・お土産・割引入場券など)の概要とアクセス先の紹介)
おわりに
今回の旅の日程を作る際にクロード・モネの作品の舞台を巡ることは全くの想定外。ただ、結果的に、オランジュリー美術館とオルセー美術館でモネの作品を鑑賞してから作品を描いたスポット(ジヴェルニー、ルーアン、エトルタ)を訪ねることになる。
さらに、エトルタの後はモネが少年時代を過ごしたル・アーヴルを通りモネの師、ウジェーヌ・ブーダンの生れ故郷、オンフルールへ足を進めることになる。
今回の「エア絵画旅行」はいかがでしたか? 少しでも皆さんの目の保養のお役に立てたなら幸いです。