女子アジアカップ 2022:新生なでしこジャパン、3連覇なるか?

はじめに

AFC女子アジアカップ2022(2022/1/20~2022/2/6)がインド開催した。この大会は2023年FIFA女子ワールドカップアジア予選を兼ねている。上位5チームに入ればFIFA ワールドカップへの出場権を獲得できる。

なでしこジャパンはアジアカップ3連覇に挑むが、池田新監督のもと最初の国際大会。しかも2021年東京五輪よりも更に若手主体のチーム編成で臨む

最大の注目点は、ワールドカップ出場権獲得ではなく大会3連覇なるかどうか。それでは、AFC女子アジアカップ2022に臨むなでしこジャパンメンバーを紹介するとともに3連覇の可能性その重要性などをシェアしたいと思います。

バランスのとれたメンバー構成を期待したいが・・・

JFAは2023年ワールドカップ優勝のため、7年かけて若い世代を育てようと、2016年から若手主体のチーム編成に切り替えたと推察している。このJAF計画に関してはこちらをどうぞ!

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若手主体で臨んだ2019ワールドカップはベスト16止まり、東京五輪では目標のメダル獲得ならず。世代交代が上手くいっているとは言い難い

そしてFIFA女子ランキング Top10からの脱落。今や最低ランキングであった2003年の一歩手前まで後退してしまった。

確かに、欧米チームとの差は開いてしまった。ただ、凋落の最大の原因は、選手の成長を過信しなでしこらしい戦術を捨ててたことと思っている。

バランスのとれたメンバー選考なでしこジャパンらしい戦術を実践すれば、AFC女子アジアカップの3連覇やW杯メダル獲得は十分可能と信じている。

ところが、新生なでしこジャパンのアジアカップメンバーは「池田チルドレン」8名を含む若手主体。これまで我慢しながら育てあげた選手(杉田・三浦・小林)やベテラン(中島)選手が召集外となった。

2021年11月の欧州遠征惨敗(池田なでしこ初陣は黒星スタート。アイスランドのスピードに屈し2失点完封負け)で「バランス良いメンバー構成に変えるだろう」と期待したが、欧州遠征メンバーとほぼ同じで、非常にアンバランスなチーム編成となった。

あとは、W杯優勝当時のワードワークと池田新監督のキーワードである、ボールもゴールも「奪う、熱いプレーに期待したい。

なお、なでしこジャパン東京五輪敗因や弱体化の考察はこちらをどうぞ!

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アジアカップ 2022 なでしこジャパンメンバー

招集メンバー

  • 欧州遠征:1戦目のアイスランド戦①と2戦目のオランダ戦②の出場時間。’-’ はベンチ入りのみ。×は召集外
  • アジアカップ:〇が招集選手

太字の選手が池田チルドレンで2018年U-20女子ワールドカップ優勝メンバー)

選手名

所属先

欧州遠征①  ②

アジアカップ

池田咲紀子

浦和

90

-

 〇

山下杏也加

神戸

×

 〇

田中桃子

日テレ東V

-

90

 〇

スタンボー

大宮

-

-

 ×

熊谷紗希

バイエルン

-

90

 〇

三宅史織

神戸

90

-

 〇

乗松瑠華

大宮

-

4

 〇

清水梨紗

日テレ東V

90

90

 〇

宮川麻都

日テレ東V

-

86

 〇

南 萌華

浦和

90

90

 〇

宝田沙織

リンシェーピング

89

-

 〇

高橋はな

浦和

1

-

 〇

猶本 光

浦和

57

-

 〇

成宮 唯

神戸

57

-

 〇

隅田 凜

仙台

33

34

 〇

長谷川唯

ウェストハム

-

90

 〇

林穂之香

AIK

-

90

 〇

長野風花

仙台

90

66

 〇

宮澤ひなた

仙台

33

90

 〇

遠藤 純

エンジェル

×

 〇

菅澤優衣香

浦和

-

83

 〇

岩渕真奈

アーセナル

-

51

 〇

田中美南

神戸

13

39

 〇

植木理子

日テレ東V

90

-

 〇

小林里歌子

日テレ東V

77

7

 ×

 

新生なでしこジャパン、3連覇なるか?

アジア枠は従来よりも1増となったので2023W杯出場権獲得は全く問題ない

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従って、女子アジアカップ 2022の最大の注目点は、新生なでしこジャパンの3連覇。その可能性と重要性を考察したい。

優勝候補は中国韓国日本、そして2023W杯ホスト国のオーストラリア。優勝予想をFIFAランキング(女子の場合上位のチームならかなり実力にマッチ)と直近の試合結果を参考に決めましょう。

FIFAランキング(2021年12月10日発表)

  • オーストラリア 11位
  • 日本 13位
  • 韓国 18位
  • 中国 19位

直近の試合結果

日本 

2021年11月欧州遠征初戦のアイスランド戦は主力抜きで惨敗。ランキング下位チームに敗れたのはほぼ3年ぶり。一方、なでしこジャパンの主力が先発したは2戦目の相手はオランダの2軍、決定力不足で引き分け。

  • アイスランド(16位)戦 0-2敗
  • オランダ(5位)戦 0-0分

オーストラリア

オーストラリアは10月にブラジル、そして11月に世代交代初戦のUSAを迎えて対戦。オーストラリアのランキングは11位だが、それは東京五輪でFIFAランキング計算の問題点が露出したためで実際は7位前後の実力がある。

  • 2021年10月ホームでブラジル(7位)2連戦は、3-1、2-2の1勝1分
  • 2021年11月ホームでUSA(1位)2連戦は、0-3、1-1の1分1敗

USA世代交代に関する情報はこちらをどうぞ!

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韓国

USAに引き分けたのは評価できる。2023年W杯のもう一つのホスト国、ニュージーランドに1勝1敗、ランキングの近いチーム同士の対戦なのでこんなものだろう。

  • 2021年10月アウェイでUSA(1位)2連戦は、0-0、6-0の1分1敗
  • 2021年11月ホームでニュージーランド(22位)2連戦は、2-1、0-2の1勝1敗

中国

直近の親善試合はありません。東京五輪の結果を見ればレベルは下がっていると推測。

 

優勝予想

以上のデータから女子アジアカップ2022優勝は、オーストラリアでしょう。ただ、オーストラリアは2023W杯のホスト国なので優勝よりも若手の成長を重視するかもしれないので、なでしこジャパン3連覇の可能性もある。

 

3連覇の重要性

3連覇するには、上位のオーストラリアにPK勝でもいいから勝利しなければならないし、下位の韓国と中国には危なげない試合内容で勝たなければならない。

3連覇なら、

  • FIFAランキングTop10に返り咲く可能性がでてくる。Top10になれば強豪チームとして国際大会への参加や国際親善試合で強豪国との対戦がしやすくなる
  • W杯グループ分けで強豪国が2チームエントリーされる組はわずか一組になるのでグループリーグ突破の可能性がグッと高くなる
  • 韓国や中国はFIFAランキングTop20前後の中堅チーム。2023年W杯グループ・ステージ突破には、Top20前後の欧州の中堅チームに確実に勝利しなければならないが、そのテストとなるのが韓国と中国戦
  • この大会で活躍しなければならないのは、海外組の岩渕選手ではなく、WEリーグの若手だ。若手の活躍があればWEリーグ人気も少しは盛り上がるだろう

なお、なでしこジャパンや強豪国のFIFAランキング推移はこちらをどうぞ!

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女子アジアカップグループ・ステージ日程

グループ・ステージ

1月21日 日本(13位)対 ミャンマー(47位) 5-0 勝

1月24日 ベトナム(32位)対 日本 0-3勝

1月27日 日本 対 韓国(18位) 1-1分

決勝トーナメント

準々決勝 1月30日 日本 対 タイ(38位) 7-0勝

準決勝  2月3日 中国(19位) 対 日本 2-2 PK 4-3敗

決勝   2月6日 中国 対 韓国 3-2 中国勝利

 

おわりに

 

新生なでしこジャパンアジアカップ3連覇はキツイというのが私の見解です。

今回の女子アジアカップメンバーのうち5大リーグ(NWSL、イングランド、スペイン、フランス、ドイツ)でプレーする選手はわずか3名(熊谷・岩渕・長谷川)。

一方、オーストラリアは世界No.1 ストライカー、サマンサ・カーなど12名が主にイングランドでプレーしている。

世界の5大リーグでプレーする日本人選手は、他にも、準レギュラー格以上で永里、川澄、田中陽がいる。どうして召集しないのかわからない。彼女らの経験が活かせないのは非常にもったいない話である。

なお、海外でプレーする日本人女子サッカー選手についてはこちらをどうぞ!

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もう一つもったいない話がある。USA主催のSheBeliebes Cup2022には日程の都合で参加できなかった( or 招待されなかった)のは理解できるが、アルガルベカップ2022(2月14日~2月22日)に参加申し込みしてない。今からでも何とか参加できるのに。

オーストラリアはアジアカップ後、アルガルベカップ2022に参加する(参加取り消し)。FIFAランキングス2位のウェーデンや2023W杯に出場するであろう欧州の中堅国(イタリア、ノルウェー、デンマーク)と対戦する機会を逃すのはもったいない。

何となくではあるが、「なでしこジャパン強化」へのJFA熱量(サポート)が減っているような感じがする。「熱男」に任せているだけでは不十分と思うが、皆さんはどのように感じていますか?