欧州遠征:新生なでしこジャパンメンバーを大胆予想

(2021年11月2日掲載:2021年11月19日メンバー発表に伴い更新)

2019年ワールドカップフランス大会、そして、2021年の東京五輪でサッカー日本女子代表(なでしこジャパン)に選出されたメンバーは若手主体のチーム編成であった。

これはJFAが2023年ワールドカップ優勝を目指し、あえて、若い世代を育てようとした意図があったからと推察(なでしこジャパン2019W杯メンバー選考を徹底解剖、JFA中期計画に沿ったベストの選択!)。

しかし、ワールドカップはベスト16止まり、東京五輪は目標のメダル獲得ならず。その結果、ランキングTOP10チームの変動が極めて少ないFIFA女子ランキングでさえ、2003年の最低水準の一歩手前まで後退(FIFA女子ワールドランキング:5年間の推移、なでしこジャパンは?)。

確かに、欧米チームとの差は開いてしまった。ただ、それは選手の成長を過信してなでしこらしい戦術を捨ててたことが弱体化の原因なでしこジャパン東京五輪敗因の真相を推察、なぜ弱体化したの?)と考えている。

従って、バランスのとれたメンバー選考なでしこジャパンらしい戦術を実践すれば、2023年ワールドカップ(豪とニュージーランドで共催)メダル獲得は十分可能と信じている。

そこで、2023年ワールドカップに向けて船出となる新生なでしこジャパン欧州遠征(11月29日オランダ戦)メンバーを大胆?に予測しましたので皆さんとシェアしたい。

追記:池田なでしこ初陣は黒星スタート。アイスランドのスピードに屈し2失点完封負け

バランスのとれたメンバー構成を期待したいが・・・

 

アメリカをはじめ強豪国の代表メンバーの平均年齢はかなり高い。もちろん年齢が高いから選ばれるわけではなく、技術面に加えて危機察知能力・判断力・メンタルなどを含めたサッカーIQの高い経験豊富なプレーヤーが選ばれている。

東京五輪で言えば、

カナダ、スウェーデン、アメリカの主力メンバーの平均年齢は28歳+で30代の選手は、それぞれ 6、5、11名。一方、なでしこジャパンは 24歳+で30代は3名。

これまでの5年間の「戦術軽視+若手主体」戦略が失敗したにも拘わらず、JFA内では「今あるものを極めて行くべき」、「継続性を重視し、技術を徹底して高めていくべき」との結論に至った。

池田新監督は「一番に考えているのは、自分の持っているパフォーマンスを出し切れる選手。全力でプレーできる選手。プラス、仲間にいい影響を与えられる、より良い相乗効果を与えられる選手というのが大事なポイントになる」と就任会見で語っている。

おそらくこれからも若手主体でしょうが、選手選考基準も戦術も具体性に欠けているので察しがつかない。当面は、“熱男”との意名を持つ新監督の手腕に期待して見守るしかなさそうだ。

 

海外組からの召集選手

 

アメリカ組

NWSLには10チームが所属。欧州からの選手は少ないが、アメリカ、カナダ、中南米、日本など、50名くらいの代表レベルの選手がプレーしている世界最高峰のリーグ(詳しくは女子サッカーリーグ世界ランキングをご覧ください)。

NWSLでプレーする日本人選手をリーグ戦全24試合の出場時間順にリストすると、

  • 永里優季 レーシング 21試合1657分
  • 川澄奈穂美 ゴッサム 23試合1507分
  • 宝田沙織 ワシントン 8試合394分
  • 横山久美 ワシントン 12試合296分
  • 籾木結花 OLレイン 0試合、五輪後スウェーデンのLinköpingへ期限付移籍

どのチームも強豪ぞろい。レギュラーを掴んでいるのは、なんと、30代の永里選手と川澄選手のみで、なでしこジャパンワールドカップフランス大会及び東京五輪メンバーの宝田選手と籾木選手がほとんど出場機会を得られていない。

永里選手と川澄選手が欧州遠征メンバー入りする可能性は低いが、ワールドカップメダル獲得に必要な選手なので、あえて、リストアップ。おそらく宝田選手だけが招集されると思う。

 

欧州組

欧州でプレーする主な日本人選手は7名。欧州4大女子リーグはイングランド、スペイン、フランス、ドイツ。

熊谷選手のバイエルン・ミュンヘンと岩渕選手のアーセナルは世界でもTopクラスのクラブで、アメリカNWSLのクラブと同様、世界各国からの代表レベルの選手がひしめいている。なお、詳しくは女子サッカークラブ世界ランキングをご覧ください。

  • 熊谷紗希 バイエルン・ミュンヘン 欧州トップクラブの1つ レギュラー
  • 岩渕真奈 アーセナル 欧州トップクラブの1つ 準レギュラー
  • 長谷川唯 ウェストハム レギュラー
  • 林穂之香 スウェーデン AIK フル出場
  • 籾木結花 スウェーデン Linköping レギュラー
  • 田中陽子 スペイン ラージョ・バジェカーノ 準レギュラー
  • 三橋真奈 イタリア サッスオーロ(イタリア女子Top3クラブ)レギュラー

なでしこジャパン常連メンバーの熊谷・岩渕・長谷川・林・籾木選手の招集は間違いないだろうが、せっかくの欧州遠征なので田中陽子選手と三橋真奈選手も招集して実力度をチェックしてほしい。

なお、海外でプレーする女子選手の実績などはこちら(海外でプレーする 現・元なでしこサッカー代表メンバーに注目!)をご覧ください。

 

国内組からの召集選手

 

池田新監督10月1日就任後、初の活動となった10月18日〜24日のトレーニングキャンプに招集された日本女子代表(なでしこジャパン)候補メンバーなどから予想。

仮に、永里選手・川澄選手・田中陽子選手・三橋選手が招集されるとなれば、新生なでしこジャパンの海外組は最大で10名となるので、国内組からは15名を招集予想。

しかし、JFAの選考基準に沿うならば、10月18日〜24日のトレーニングキャンプに参加した太字の選手(池田監督で初優勝の2018年U-20女子ワールドカップメンバー)が選ばれる可能性のほうがはるかに高い。

国内実績は十分あるが、国際試合で強豪国(対戦当時のTop10)から得点のない菅澤優衣香の代わりに小林里歌子や白木 星(仙台)のパーフォーマンスを見たい。

日本代表試合での対強豪国得点ランキング

  • 岩渕 7
  • 永里 6
  • 長谷川 4
  • 田中美南 3
  • 川澄 3
  • 小林 3
  • 中島 2

なお、欧州招集予想メンバーから外す選手には取り消し線を入れました。

 

GK

  • 池田咲紀子 浦和
  • 山下杏也加 INAC神戸
  • 田中桃子 日テレ・東京ヴェルディ
  • スタンボー 華 大宮 キャンプ招集外

DF

  • 松原有沙 ノジマ ケガで不参加
  • 三宅史織 INAC神戸
  • 清水梨紗 日テレ・東京ヴェルディ
  • 大賀理紗子 ノジマステラ
  • 北川ひかる 新潟
  • 宮川麻都 日テレ・東京ヴェルディ
  • 南 萌華 浦和
  • 高橋はな 浦和
  • 乗松瑠華 大宮 追加招集

MF

  • 中島依美 INAC神戸
  • 猶本 光 浦和
  • 成宮 唯 INAC神戸
  • 隅田 凜 仙台
  • 杉田妃和 INAC神戸
  • 長野風花 仙台
  • 宮澤ひなた 仙台
  • 三浦成美 日テレ・東京ヴェルディ キャンプ招集外

FW

  • 上野真実 広島
  • 小林里歌子 日テレ・東京ヴェルディ
  • 菅澤優衣香 浦和
  • 田中美南 INAC神戸
  • 植木理子 日テレ・東京ヴェルディ

 

なでしこジャパン欧州遠征

 

11月19日に2021年欧州遠征(アイスランド戦オランダ戦)メンバー発表された。招集予想したが召集外となった選手には取り消し線、予想に反して招集された選手は赤字で表示。

因みに、池田監督で初優勝の2018年U-20女子ワールドカップメンバーから8名招集されましたね。池田チルドレン誕生!

東京五輪代表メンバー7名が落選。守備意識の欠けていた若手はともかく、山下・中島・三浦が招集されなかったのは驚きだ。一方、強豪国との対戦でゴールのない菅澤選手が選ばれている。

全体的には海外チームと対戦経験の少ないメンバーが増え、さらに若返ったチーム編成なので若手中心路線を継続すると言う事ですね。

海外メンバーは皆代表実績は十分だが、最近ほとんど出場していない林と岩渕が気掛かり。どうしてサッスオーロでバリバリの長身DF三橋真奈を招集して試さないんだろう?
少なくてもアイスランド戦は勝利してほしい。

 

召集メンバー

太字:2018年U-20女子ワールドカップ優勝メンバー

GK

  • 池田咲紀子
  • 山下杏也加
  • スタンボー 華
  • 田中桃子(日テレ東京V)

DF

  • 熊谷紗希
  • 宝田沙織
  • 三橋真奈
  • 清水梨紗 
  • 宮川麻都
  • 南 萌華
  • 高橋はな
  • 大賀理紗子
  • 三宅史織 INAC神戸
  • 乗松瑠華 大宮

MF

  • 長谷川唯
  • 林穂之香
  • 籾木結花
  • 田中陽子
  • 川澄奈穂美
  • 中島依美
  • 猶本 光
  • 宮澤ひなた
  • 三浦成美
  • 杉田妃和
  • 成宮 唯 INAC神戸
  • 隅田 凜 仙台
  • 長野風花 仙台

FW

  • 岩渕真奈
  • 永里優季
  • 田中美南
  • 小林里歌子
  • 菅澤優衣香 浦和
  • 植木理子 日テレ・東京ヴェルディ

 

欧州遠征試合日程・結果など

 

アイスランド戦 11月26日(木)午前3:40

  • FIFAランキング16位(日本13位)
  • 直接対決 日本3勝(15,17,18年のアルガルベカップ)
  • 2021年9月22日W杯欧州予選オランダ戦は0-2敗

オランダ戦 11月30日(火)午前3:40

  • FIFAランキング4位
  • 直接対決 日本4勝4敗
  • 欧州予選C組首位(3勝1分)、アイスランドで2勝1敗で同組2位
  • 日本戦は欧州予選後中2日での試合となるので無理しないだろう。オランダは1.5軍メンバーの可能性があるので日本勝利もあり得る

池田新監督はこれまで欠けていた守備意識(特にボールを奪いとる)を強く求めている。守備はなでしこジャパンの生命線。失敗はあるだろうが、守備意識を十分に発揮すれば勝利の可能性はある。

なでしこジャパン欧州遠征成績

  • アイスランド戦 2-0敗 なでしこジャパンが強豪国以外に負けたのは3ぶり。1.5軍では無理。キーワードの「奪う」はほとんどできていないし体を張ったプレー(スライディングタックル)もほとんどなし。パス精度のひどさには驚いた。一からチーム作りをするのは時間と金の無駄遣いと思うが・・・。批判ばかりしてもしょうがないのでオランダ戦に期待。

 

おわりに

 

世界の5大リーグ(NWSL、イングランド、スペイン、フランス、ドイツ)でレギュラーとして活躍する日本人選手がせめて10名欲しい。

しかし、現在のところ、準レギュラーを含めて、わずか、5名(熊谷、永里、川澄、岩渕、田中陽子)。これにドイツで活躍した田中美南を含めても6名。

欧米選手と比較すると、確かにスピードを含むフィジカル面での差が大きいが、世界のTopレベルのチームでレギュラーの座を掴んでいる日本人選手(熊谷、永里、川澄)はその壁を乗り越えているのも事実。

WEリーグでフィジカル面の差を埋めることは不可能。故に、若い選手にはWEリーグで実績を積んで海外で飛躍してほしい。それが2023年ワールドカップ優勝への近道と思うが、いかがでしょうか?

なお、今回の対戦相手はFIFAランキング4位のオランダ代表。強豪チームとの海外での国際親善試合。FIFAランキング下位チームと国内での親善試合を組んでも欧米チームとの差は広がるばかりなので、今後も強豪チームとの親善試合を組んで欲しい。

 

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