(なでしこジャパンがシービリーブス杯出場辞退・・・残念!!!)
2019年から3年連続でアメリカからSheBelievesカップ2020に招待された。3年連続招待されたのは、なでしこジャパンだけであり、極めて光栄な事。東京五輪に向けてなでしこジャパンの立ち位置を確認する上で絶好の機会となる。
今回もUSA(FIFA女子ランキング1位)、ブラジル(8位)、カナダ(9位)、日本(10位)による総当たり戦。ただ、参加チームのランキングは昨年より少し落ちている。
2020年の大会では3戦全敗のなでしこジャパン。しかし、今大会で優勝すれば、東京五輪でのメダル獲得への可能性が大きく膨らむ。逆に今回も1勝すらできなければ東京五輪で決勝トーナメント進出が精一杯ということになる。
2019年ワールドカップベスト16で敗退からほぼ1年半以上経過しているので精神的にもかなり成長していると思うので期待したい。
それでは、2020年大会と同様、なでしこジャパンのSheBelievesカップのメンバー(予想を含む)・見どころ・日程・試合結果をお伝えしましょう。
- SheBelievesカップ2021と出場国
- なでしこジャパン(予想・確定)メンバー
- なでしこジャパンの成長を4つの視点で検証
- 試合の期待値・試合結果・評価など
- 大会の総括(東京五輪に向けての展望)
- 試合日程・テレビ放映(なでしこジャパン)
- 【五輪サッカー関連特集】
- 【海外でプレーする女子サッカー選手】
- まとめ
SheBelievesカップ2021と出場国
大会概要
- アメリカ合衆国サッカー連盟が主催する女子4カ国サッカー大会
- 2016年度から始まり今回6回目
- 2018年度までは世界ランクトップ4カ国が出場
- 前回はイングランド、スペイン、日本が出場
なお、過去2回の大会メンバー・試合結果などはこちらをどうぞ!
- なでしこジャパンSheBelievesカップ2020:メンバー・日程・試合結果
- なでしこジャパン2019アメリカ遠征!SheBelievesカップの日程と試合結果
SheBelievesカップ2021大会 参加国の現在地
参加チームのFIFAランキングから言えば、この大会は東京五輪におけるベスト8の戦いに相当。
- アメリカもブラジルもカナダも日本も2021年度シーズン開始前なのでコンディッションはそれほどよくないだろう
- ジル・エリス(Jill Ellis)女史が勇退後のアメリカ女子代表(USNWT)監督に元シアトル・レイン監督のヴラトコ・アンドノフスキ(Vlatko Andonovski)氏が就任(2019年10月28日)。就任後も昨年秋オランダに0-2で勝利するなど無敗記録を更新中
- 2019年女子ワールドカップまでのブラジルは攻撃一辺倒であったが、元アメリカ女子代表監督のピア・スンドハーゲ(Pia Mariane Sundhage)が2019年7月末にブラジル女子代表監督に就任してからは、かなり守備力がアップ。現時点ではアメリカ、フランスに継ぐ実力を備えている。
- カナダは相変わらず攻撃力不足だが、若手が多いので成長しているかも?
- なでしこジャパンは2019W杯後、チームとして徐々に成熟しているが、大会では強豪国に勝てていない
なお、アメリカ、ブラジル、カナダの最新試合情報は下記の通り。
なでしこジャパン(予想・確定)メンバー
日本女子代表候補トレーニングキャンプ(1月26日~30日)が最終選考の場であったが、これが中止となったので過去の招集実績をベースに選出することになるだろう。
そこで鉄板メンバーや2020年10月と11月のトレーニングキャンプ参加メンバーをベースに予想しました。なお、SheBelievesカップ2021に実際招集されたメンバーは後日赤字で紹介。
太字:鉄板メンバー
GK
- 山下杏也加(INAC)
- 池田咲紀子(浦和レッズレディース)
- スタンボー華(大宮アルディージャV)
DF
- 鮫島 彩(大宮アルディージャV)
- 清水梨紗(日テレ・ベレーザ)
- 宮川麻都(日テレ・ベレーザ)
- 南 萌華(浦和レッズレディース)
- 松原有沙(ノジマステラ神奈川相模原)
- 宝田沙織(ワシントンスピリット/USA)
- 清家貴子(浦和レッズレディース)
- 高橋はな(浦和レッズレディース)
- 宮川麻都(日テレ・ベレーザ)
MF
- 中島依美(INAC神戸)
- 籾木結花(OLレインFC/USA)
- 長谷川唯(日テレ・ベレーザ)
- 杉田妃和(INAC神戸)
- 三浦成美(日テレ・ベレーザ)
- 遠藤 純(日テレ・ベレーザ)
- 猶本 光(浦和レッズレディース)
- 伊藤美紀(INAC神戸)
FW
- 小林里歌子(日テレ・ベレーザ)
- 菅澤優衣香(浦和レッズレディース)
- 横山久美(ワシントン・スピリット/USA)
- 田中美南(INAC神戸)
キャプテン熊谷紗希(オリンピック・リヨン/フランス)、イングランドに移籍したばかりの岩渕真奈(アストン・ヴィラ)、スペインでレギュラーに定着し始めた田中陽子(スポルティング・ウエルバ)、そして嫌われている?永里優季の招集はないだろう。
ただ、アメリカでの大会なのでアメリカ女子サッカープロリーグ(NWSL)所属の日本人選手は、ベテラン勢(永里・川澄)を除いて招集されるだろうと予想したが、全員招集されないかも?
なでしこジャパンの成長を4つの視点で検証
この大会はなでしこジャパンの東京オリンピック成績を占う上で極めて重要な意味を持つ。2018女子W杯を経験して大きく成長したように見えるが、これまで見た限りではW杯前の課題は未だ解消されていないようだ。課題解消されたかが、最大の注目点。
前回のSheBelievesカップ大会と同様、4つの視点でなでしこジャパンの成長を確認しましょう。
4つの視点とは、
① 若さを活かすことができるか
- 2019年ワールドカップでは経験値・平均年齢とも強豪国の中で極端に低かった(下記の記事)。W杯で経験値を積み上げ、平均年齢はアップしたが、経験値豊富なベテランが減ったのは気になる
- W杯では日本代表としての自覚に欠けた選手がいたが、責任感とメンタル面で成長していると思われる。若さという武器を泥臭く粘り強いプレーに転換できるか?
② 強豪国との試合で「先制されると勝てない」ジンクスを破れるか
- 2018年度以降の強豪国(Top10)との試合において先制点を与えると勝てていない。親善試合を除いて強豪国と14試合戦ったが、勝てたのは先制した2試合のみで2勝2分10敗
- 東京五輪でメダルを獲得するには強豪国に3~4試合勝たなければならない。先制されても逆転できる力を備えたか?
③ 守備力はアップしたか(前半失点しない、3試合で3失点以内)
- 強豪国との対戦では前半の失点が目立った。前半無失点で抑える戦術をとるか?メダルを獲れるかどうかは守備力次第(下記)
- 全体的にデュエルに弱い。特にボランチの1人はデュエルをいつも避けているように見える。W杯でオランダに負けたのはすぐそばにいたにも拘わらずヘッディングする相手選手に体を寄せなかったからだ。気概も含めてデュエルは強化されているか?
- 華麗なサッカーはできるが、以前と比べ泥臭さや粘り強さが極端に不足している。危機察知能力などの危機管理能力が改善されているか?
④ 攻撃力はアップしたか(3試合5得点以上)
- 決定力が課題であることに変わりはないが、「ボールを奪われないようにうまくパスを回しながらチャンスを伺うやり方」では、相手は怖いと感じないし時間がかかるので相手は余裕をもって守る
- W杯でハッキリしたが、ボール支配率は勝敗に関係しない(下記)。ボールを失うリスクを恐れずに決定的チャンスを手間暇かけずに作りだすスタイルの攻撃ができるか?
試合の期待値・試合結果・評価など
試合ごとの期待値
対戦チーム |
期待値 |
ブラジル戦 |
3-2勝 |
カナダ戦 |
2-0勝 |
アメリカ戦 |
0-1負 |
試合結果
ブラジル戦 2月19日
スコアと得点者
スコア |
|
得点者 |
|
先発メンバー
寸評
検証ポイント |
寸評 |
若さを活かす |
|
先制されても逆転 |
|
前半無失点・粘り強く泥臭い守備・デュエル |
|
リスクを恐れずに決定的チャンスを作る |
|
シュート本数 |
日本 / ブラジル |
枠内シュート本数 |
日本 / ブラジル |
カナダ戦 2月22日
スコアと得点者
スコア |
|
得点者 |
|
スタメン
寸評
検証ポイント |
寸評 |
若さを活かす |
|
先制されても逆転 |
|
前半無失点・粘り強く泥臭い守備・デュエル |
|
リスクを恐れずに決定的チャンスを作る |
|
シュート本数 |
日本 / ブラジル |
枠内シュート本数 |
日本 / ブラジル |
アメリカ戦 2月25日
スコアと得点者
スコア |
|
得点者 |
|
スタメン
寸評
検証ポイント |
寸評 |
若さを活かす |
|
先制されても逆転 |
|
前半無失点・粘り強く泥臭い守備・デュエル |
|
リスクを恐れずに決定的チャンスを作る |
|
シュート本数 |
日本 / ブラジル |
枠内シュート本数 |
日本 / ブラジル |
順位表
チーム名 |
勝-分-負 |
得点 |
失点 |
勝点 |
アメリカ |
|
|
||
ブラジル |
|
|
||
カナダ |
|
|
||
日本 |
大会の総括(東京五輪に向けての展望)
試合日程・テレビ放映(なでしこジャパン)
日本時間
2021年2月19日 ブラジル戦
- 試合開始時間
- テレビ放送
2021年2月22日 カナダ戦
- 試合開始時間
- テレビ放送
2020年2月25日 アメリカ戦
- 試合開始時間
- テレビ放送
【五輪サッカー関連特集】
W杯・五輪データで分かる東京五輪勝利への道
東京五輪開催前は出場国・メンバー・結果予想を楽しもう
東京五輪開催前:日本と出場国の最新情報特集
【海外でプレーする女子サッカー選手】
まとめ
SheBelievesカップ2021は、東京オリンピックに例えるとベスト8の戦い。というのも五輪でベスト8に進むのは殆どFIFA女子ランキングTop10のチーム。従って、本大会は、なでしこジャパンの東京オリンピックにおける成績を占う上で多くのことを語ってくれるに違いない。
優勝を期待したいところだが、優勝にはTop10チームに少なくても3勝しないと届かない。Top10チームにほとんど勝てていない現在のなでしこジャパンにとってかなり厳しい。ただ、幸運・努力・ファンの後押しがあればメダルの可能性は高くなるでしょう。
頑張れ、なでしこジャパン!