クラブランキングで世界25リーグのレベルを徹底調査、衝撃の発見とは?

はじめに

(2023年4月15日掲載:2023年9月7日更新)

森保監督のリーグレベルの発言は何を根拠にしたのだろう?私が知る限り50i以上のリーグレベルを定期的に発表しているサイトは1つしかありませんが、そのサイトではないと確信しています。

しかし、クラブの世界ランキングを掲載している主要サイトは2つあり、そのデータでクラブランキング分布図を作成すれば、正しいかどうかは別にして、リーグレベルを知ることができます。私もトライしてみます。

そこで、世界32(掲載時は25)リーグについて所属クラブの世界ランキングを使ってリーグランキングを算出。そしたら、衝撃の発見がありました。

その結果を皆さんとシェアしたいと思いますが、衝撃の発見とは何でしょうか?

なお、こちらの記事もご覧いただければ幸いです。

 

リーグランキングが分かるサイト

私はKickalgor.comKick)のリーグランキングを約3年前から皆さんに紹介しています。約60リーグのランキングを掲載。

ただ、いつも不思議に思うのは、ブラジルのリーグがTop10にランクインされていないこと。具体的には、ベルギー(8位)の方が、ブラジル(12位)のリーグよりも上位にランクされている点。

なお、リーグ世界ランキングに関してはこちらの記事をどうぞ!

www.ippo-san.com

 

クラブランキングが分かるサイト

多数のクラブを掲載している主要サイトは2つだけ。

  • footballdatabase.comFD)約2800クラブのランキング掲載
  • Opta Power Ranking Opta)約13,500以上クラブのランキング掲載

なお、初期掲載時にはKick のクラブランキングも対象にしましたが、クラブ数が約700で少ない事、最新データが6月30日現在であることを理由に今回は対象外とした。

クラブランキングで比較するとFDとOptaの違いが明らかになります。例えば、ブラジルのクラブでTop100にランクインしているのは、FDで10Optaでわずか1。同様に、アルゼンチンの場合、それぞれ5と0。

また、アメリカMLSで比較すると、FDはTop300に0、Optaは14。スイスの場合、FDはTop300に0、Optaは6クラブがランクイン。

このように、リーグ比較係数(Rating)の差でクラブランキングが大きく異なるケースもありますが、ハッキリ言ってどれが正しいのか分かりません。

なお、FDとOpta社のクラブランキングは、かなり異なる場合もありますが、同じリーグの中でのクラブランキングはほとんど変わりません(Optaのランキングはやや最新の成績を重視)。

プレミアリーグを例にとると、

(2023年9月6日時点)

 

クラブランキングで算出したリーグ順位

ランク分けと比重

クラブランキングをランクに応じて5段階に分け、それぞれに比重(Weight)をつけて所属クラブのランキング上位集中度を計算。

当然、上位集中度が高ければ計算結果は1に近くなり、リーグレベルが高いと言えます。比重PtsはTop100Clubu数x1+Top300Club数x0.8+・・・で計算したクラブの合計ポイント。

  • Top100  1
  • Top300  0.8
  • Top600  0.6
  • Top1000  0.4
  • Top1500  0.2

 

FDクラブランキングで算出したリーグ順位

上位リーグはほぼ認識通りですが、アルゼンチン(7位)、チェコ(12位)、????(14位)が想定以上に高い。

一方、ベルギー(16位)、MLS(40位)、サウジアラビア(34位)、スイス(21位)、オーストリア(27位)が想定より低い。

特に、MLSのリーグが最下位なのは許容できません。とにかく、MLSクラブ最高順位はフィラデルフィアの351位で相当低く評価されているようです。

リーグPtsは比重を掛けて求めた比重Ptsをクラブ数(# of Teams)で割った値)

 

なお、FDベースの最新クラブ世界ランキングはこちらをどうぞ!

www.ippo-san.com

 

Optaクラブランキングで算出したリーグ順位

上位リーグはほぼ認識通りの順位。また、MLSとアルゼンチンがほぼ認識通り。ただ、ベルギー(6位)、スイス(7位)、デンマーク(11位)が認識より高い。一方、メキシコ(18位)、ウクライナ(32位)、ギリシャ(33位)が低い。

サウジアラビアはやや低め。スコットランドのリーグ順位はFDと同様、かなり低いですね。

 

リーグ順位比較表

世界リーグ50以上のランキングを定期的に公表しているサイト、KickAlgor.com(Kick)と上記で算出したFootballdatabase(FD)・Opta Power Ranking(Opta)の3つのリーグ順位を比較。

そして上記のリーグ順位3つのうち、突出して高い or 低い順位がないリーグの場合は、3つのうち高い順位2つを合計。一つでも突出して高い(ブルーで塗りつぶし)か、低い(黄色)順位が存在する場合は、一番高い順位と一番低い順位を合計。

その合計のランキングが表の右側の平均ランク順

なお、平均RからKick Rankを引いたものがKick比で+-9以上の差がある場合はピンクで塗りつぶした。Top10リーグではMLSを除いてあまり差がありません

平均ランク順ですが、一般的認識よりも低いのがMLS(24位)、サウジアラビア(22位)、スコットランド(23位)など。一方、一般的認識よりも高いのがデンマーク(16位)、チェコ(17位)と????(18位)など。

 

衝撃の発見とは?

リーグレベル発言で話題となったスコットランドリーグに関しは、これまでの分析データでお分かりのようにJ1より明らかに低く見える。

ただ、スコットランドリーグはJ1よりも低い、と呑気なことを言っている場合ではない。それを信じるならJ1は????よりもレベルが低いことを受け入れなければならない。????を知れば衝撃の発見ですよね。さて、どこのリーグでしょうか? 

さらに市場価値でJ1より下のクロアチア、チェコの方がリーグレベルが高い結果となった。信じられないがこれも衝撃の発見。

それでは解答します。????は、ズバリ、韓国K1リーグ。大ショック!!!

ご覧いただいたようにデータサイトによってリーグや大陸の比較係数が異なっているのでクラブランキングだけでリーグレベルを論じても無意味

よって、「見た目のクラブランキング分散度合だけでリーグレベルを論ずるな」。これを結論としましょう。

 

日本人の多いリーグのクラブランキン分布図

FDクラブランキングから作成した下のグラフを見てもイングランドとフランス、ベルギーと日本は見た目だけではそれほど違いを感じませんね。

なお、J1とスコットランドのリーグレベルに関してはこちらの記事をどうぞ!

www.ippo-san.com

 

また、Opta ランキング問題に関してはこちらの記事をどうぞ!

www.ippo-san.com

 

おわりに

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世界の主要32リーグを比較してみましたが、皆さんの感想はどうでしたか?

納得のいかない部分も多々あったでしょう。リーグ間や大陸間でクラブを比較するのは難しい。その最大の理由は直接対決データがFIFAクラブワールドカップやUEFAやACLなど非常に限られているからと思います。

なお、スコットランド(2強10弱)のようなリーグでは強豪を除くとクラブの投資額や市場価値にあまり差がありません、その結果、リーグ戦では勝ったり負けたり。

さらに、一度設定されたリーグ・大陸間比較係数は、CLやACLなどの大きな大会で顕著な実績を残さなければほぼ変わることはない。従って、クラブランキングはほとんど変わりません。

よって、クラブランキングの低いクラブが多いリーグだからと言って、必ずしもリーグレベルが低いとは言えないと考えますが、いかがでしょうか?

年に数回度更新しますのでまた見に来て下さい。

 

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