はじめに
日本人のTOEIC受験者は世界的に見て断トツ。50%以上とも言われている。ところが、2019年度の平均スコアは523点(Listening 291点、Reading 232点)。なんと年間500名以上の受験者がいる国、49カ国のなかで43位。
デイビッド・セイン先生曰く、「日本人は、なぜ、実力どおりの点数が取れないのでしょうか? それは、勉強法を間違えているからです」。
そうだとしたら、どんな勉強法がいいのか、デイビッド・セイン先生の著書「ネイティブが教えるTOEICテストシンプル勉強法」で先生の考える得点アップの方法を紹介しましょう。
- 「TOEICテストシンプル勉強法」本の紹介
- Chapter 1 ネイティブだからわかる「TOEIC」勉強法
- Chapter 2 ネイティブが考えた「TOEIC」脳の作り方
- Chapter 3 ネイティブが教える「TOEIC」攻略法
- Chapter 4 ネイティブが作った「TOEIC」攻略テキスト
- TOEIC Part別オンライン無料問題集
「TOEICテストシンプル勉強法」本の紹介
- デイビッド・セイン著
- 185ページ
- 一通り読むのに1時間(第5章除く)
- 中古本なら200円程
本書の目次は下記の通り。
- Prologue
- Chapter 1 ネイティブだからわかる「TOEIC」勉強法
- Chapter 2 ネイティブが考えた「TOEIC」脳の作り方
- Chapter 3 ネイティブが教える「TOEIC」攻略法
- Chapter 4 ネイティブが作った「TOEIC」攻略テキスト
見出しだけでは分からないので、本書の中からいくつかのポイントを取り出して先生の言葉の要点を紹介します。詳しく知りたい方は本をご覧ください。また、購入希望の方はこちらをどうぞ!
それでは、各見出しのポイントを紹介しましょう。
Prologueより
スピードアップトレーニング
TOEICで点数が取れない最大の理由は、「スピード」にあると言っている。そして、「スピードをつける」には「読んで面白い英文を選び練習することが、上達への早道」とも言っている。
確かに、日本人のReadingのスコアを見れば明らかなので、一理ありそうですね。私も「スピード」は苦手。
Chapter 1 ネイティブだからわかる「TOEIC」勉強法
単語は「推測」しながら覚える
単語は文章の中で文脈から推測しながら覚えていくと、単語集で無味乾燥な覚え方をするよりも記憶が定着するそうだ。「読む ⇒ 推測する ⇒ 調べる」というサイクル。推測があたると嬉しいし実力アップが実感できますね。
Chapter 2 ネイティブが考えた「TOEIC」脳の作り方
第1段階:スピードリーディング
「1分間に200語を読めるようになれ、そうしたら間違いなくTOEICスコアは100点アップするでしょう」「大切なのは、たとえ内容が難しくて、わからないことがあっても、読むスピードを落とさずに何度も読むこと」と言っている。
異論はない。ただ、1分間に200語はかなりキツイ。徐々に読むスピードそのものをアップしなければならないので、かなりのトレーニング時間が必要となる。
私の留学時代の読むスピードは1分間に180語。遅い方だ。アメリカ人の学生は300~400語くらい読めると聞いていたので「彼らと同じ成績を目指すなら2倍は勉強しないといけない」と思いながら頑張った記憶がある。
もし「スピードリーディングのトレーニングをやっていたら・・・」と思うと残念でならない。
1日30分トレーニング
これを実践すること。ただ、集中力のない人におすすめなのは「1日10分間x3回」。TOEIC得点アップを望むなら、「騙されたと思って」スピードトレーニングをやってみるしかないのかも!?
Chapter 3 ネイティブが教える「TOEIC」攻略法
第2段階:チャンクリーディング
1分間で200語を読めるようになったら、効率的に内容をつかんでいくために文を小さなかたまりに分けて読む。この方法がチャンクリーディング。
チャンク例
The first thing / that humans ever invented / were stone tools. / That was said to be / about 2.6 million years ago, / and we've been busy inventing things / like the wheel, the airplane, / and the Internet ever since. / But some scientists are predicting / that the last human invention is coming soon.
チャンクリーディングを意識して読むことで、内容をより記憶の残すことができると私も実感しています。スピードリーディングに取り組むのを躊躇するのは止むを得ないとしても、チャンクリーディングはすべきですね。
第3段階:ポイントリーディング
スピードリーディングの仕上げがポイントリーディングで、文脈において重要な言葉に着目するリーディング。文を構成する単語の重要度は「名詞>動詞>副詞・形容詞>前置詞・接続詞>冠詞」の順。
「ポイントリーディングでは主語と述語を優先的に意識すること」が大切だそうだ。Part 3やPart 4の質問や解答を事前に読めれば、間違いなく得点アップする TOEIC Listening にも通じますね。
Chapter 4 ネイティブが作った「TOEIC」攻略テキスト
本書の60%はChapter 4。スピードリーディングのトレーニングのため、ほぼ200語の文章が25本掲載されている。基礎編・応用編・実践編(TOEICに出題されるような問題)に分かれている。
試しに、タイマーをセットして15本ほど読んで見た。結果は、どの編も同じで170語くらい。これが現在の私の限界。
スピードそのものをアップするには文章理解度を度外視して読まなければならない。内容を理解しながら1分間で200語を読めるようになるには相当のトレーニングが必要だ。
TOEIC Part別オンライン無料問題集
- TOEIC Part 1 オンライン無料問題集
- TOEIC Part 2 オンライン無料問題集
- TOEIC Part 3 オンライン無料問題集
- TOEIC Part 4 オンライン無料問題集
おわりに
いかがでしたか? セイン先生によれば「TOEICの得点が伸びないのは勉強法が間違っているから」そして「得点アップにはスピードリーディング」。勉強法を変えるのは難しい決断。
思うに、スピードリーディングに取り組むことは、車に例えれば「ギアシフト」。低速ギアでいくらアクセルを踏んでも大したスピードは出ない。しかし、高速ギアにシフトすればやがて時速100km出るようになる。
セイン先生は、「スピードリーディングをやれば、リスニングにも大いに役立つ」と言っています。確かに、チャンクリーディングとポイントリーディングを使えば Part 3 や Part 4 の質問と回答一覧を事前に素早く理解できるようになるので、かなりのメリットがありそうですね。
少しでもお役に立てたなら幸いです。