AFC U-23アジア選手権の最大の見どころは、国内組東京五輪世代の東京五輪代表候補の最終選考会ということで、どの選手が東京五輪候補に相応しいか、一サッカーファンとして試合を通して候補者を絞れる点。
私はこのU-23アジア選手権招集メンバーから13名が候補として残る、と推察。その理由として東京五輪日本代表選手の内訳を予想すると、
- 国内勢 10名
- 欧州勢 5名
- オーバーエイジ枠 3名
国内勢からは、
- GK 2名
- DF 3名
- MF 3名
- FW 2名
国内勢の各ポジションに人数に1を加えて13名(GK除く)となる。
国内勢にとって極めて限られた枠である。選手は皆「最後のチャンスを掴もう」と生き残りをかけた最高のパーフォーマンス披露するでしょう。どの選手が生き残るのか、そして優勝するのか、非常に楽しみである。
それではこれまでのU-22代表・所属クラブでの実績などを踏まえた上での招集メンバー予想、そして試合結果をお伝えします。
なお、新着記事、
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また、東京五輪サッカー競技の特集、
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そして五輪世代の起用で注目される「2022年W杯アジア2次・最終予選は見どころいっぱい、日程・試合結果」もご覧いただければ幸いです。
- U-23アジア選手権招集メンバー
- 東京五輪世代選手の招集実績
- 召集予想選手のプロフィールと所属チームでの実績
- U-23アジア選手権 試合結果と順位表
- U-23アジア選手権 試合日程・放送予定
- 2020年度U-23試合日程を知って愕然!
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- まとめ
U-23アジア選手権招集メンバー
GK
- 小島亨介(新潟)
- 大迫敬介(広島)
- 谷晃生(G大阪)
DF
- 渡辺 剛(FC東京)
- 町田浩樹(鹿島)
- 立田悠悟(清水)
- 岡崎 慎(FC東京)
- 古賀太陽(柏)
- 橋岡大樹(浦和)
MF
- 相馬勇紀(鹿島)
- 森島 司(広島)
- 田中駿汰(大阪体育大)
- 遠藤渓太(横浜FM)
- 旗手怜央(順天堂大)
- 食野亮太郎(ハーツ/スコットランド)
- 松本泰志(広島)
- 杉岡大暉(湘南)
- 田中 碧(川崎)
- 菅 大輝(札幌)
- 齊藤未月(湘南)
- 田川亨介(FC東京)
FW
- 小川航基(水戸)
- 上田綺世(鹿島)
召集予想を外した選手のプロフィールと所属チームでの実績
- 岡崎 慎 FC東京J1、21試合1404分1A
- 古賀太陽 柏J2、42試合3582分2A
- 食野 亮太郎 ハーツ/スコットランド、17試合944分2G1A
- 旗手 怜央 順天堂大、川崎フロンターレ在籍(5分出場)
- 齊藤未月 湘南、31試合2548分1G1A
東京五輪世代選手の招集実績
2019年6月から森保監督が直接指揮した試合のみ対象
赤字は欧州勢
表の項目説明(左の欄から)
- コパアメリカ大会(Copa)
- コロンビア戦(Colo)
- E-1サッカー選手権(中国・香港・韓国)
- ジャマイカ戦(Jama)
数字はプレー時間(分)
ジャマイカ戦前の投稿のためプレー時間は全て0。試合後記入予定。また、ジャマイカ戦後メンバー修正し24名から23名へ変更予定。
選手名 |
Co pa |
Co lo |
中 国 |
香 港 |
韓 国 |
Ja ma |
大迫敬介 |
90 |
90 |
0 |
90 |
0 | |
谷 晃生 |
0 |
0 |
||||
小島亮介 |
0 |
0 |
0 |
0 | ||
山口瑠伊 |
90 |
|||||
小久保玲央 |
0 |
|||||
立田悠悟 |
3 |
90 |
||||
長沼洋一 |
0 |
90 |
||||
瀬古歩夢 |
0 |
90 |
||||
岩田智輝 |
177 |
62 |
90 |
|||
原 輝綺 |
90 |
28 |
||||
鈴木冬一 |
0 |
9 | ||||
渡辺 剛 |
0 |
90 |
0 | |||
古賀太陽 |
0 |
90 |
0 | |||
岡崎 慎 |
72 |
|||||
大南拓磨 |
0 |
|||||
町田浩樹 |
||||||
板倉 滉 |
178 |
90 |
||||
冨安健洋 |
270 |
|||||
杉岡大暉 |
270 |
9 | ||||
高 宇洋 |
0 |
18 |
||||
菅 大輝 |
0 |
62 |
0 |
90 |
0 |
|
田中駿汰 |
87 |
0 |
90 |
|||
橋岡大樹 |
0 |
84 |
0 |
90 | ||
森島 司 |
90 |
0 |
90 | |||
遠藤渓太 |
90 |
0 |
45 | |||
相馬勇紀 |
6 |
90 |
45 | |||
田中 碧 |
0 |
67 |
90 | |||
松本泰志 |
0 |
81 |
||||
渡辺皓太 |
0 |
|||||
岩崎悠人 |
32 |
|||||
東 俊希 |
81 |
|||||
三笘 薫 |
32 |
|||||
旗手怜央 |
58 |
|||||
中山雄太 |
90 |
90 |
90 |
|||
三好康児 |
189 |
28 |
||||
堂安 律 |
83 |
|||||
食野亮太郎 |
7 |
|||||
久保建英 |
187 |
90 |
||||
菅原由勢 |
90 |
|||||
安部裕葵 |
99 |
58 |
||||
上田綺世 |
126 |
45 |
90 |
6 |
90 | |
小川航基 |
45 |
0 |
84 |
|||
田川亮介 |
18 |
90 |
||||
一美和成 |
32 |
|||||
前田大然 |
68 |
3 |
58 |
召集予想選手のプロフィールと所属チームでの実績
国内組勢から招集されるという前提
ただ、海外勢の食野亮太郎選手と中山雄太選手招集にクラブ側から前向きの回答という12月26日の報道があった。食野選手は出場機会が激減し直近2試合はベンチ。中山選手は12月の6試合で全てベンチ。アジア選手権で頑張ってほしい。
2019年12月15日現在の実績
赤字は的中(24名リストしたが18名的中)
選手名の右は、
- 所属
- 試合数(所属チームでの全試合)
- 出場時間(分)
- 得点(G)
- アシスト(A)
GK
- 大迫敬介 広島J1、34試合3120分25失点16完封
- 谷 晃生 G大阪J3、12試合1080分18失点1完封
- 小島亮介 大分J1、2試合180分3失点
DF
- 立田悠悟 清水J1、34試合2278分1A
- 岩田智輝 大分J1、31試合2615分4G2A
- 原 輝綺 鳥栖J1、27試合2303分2A
- 渡辺 剛 FC東京J1、34試合2922分3G
- 古賀太陽 柏J2、42試合3582分2G
- 町田浩樹 鹿島J1、35試合2997分1G1A
MF
- 杉岡大暉 湘南J1、34試合2682分2G5A
- 高 宇洋 山口J2、27試合2144分2A
- 菅 大輝 札幌J1、39試合3042分1G2A
- 田中駿汰 大阪体育大学
- 橋岡大樹 浦和J1、28試合2323分4G4A
- 森島 司 広島J1、32試合2601分4G13A
- 遠藤渓太 横浜J1、42試合2603分7G10A
- 相馬勇紀 鹿島J1、30試合1072分5G2A
- 田中 碧 川崎J1、31試合2503分2G3A
- 松本泰志 広島J1、23試合1647分1G
- 渡辺皓太 横浜J1、27試合1546分1G2A
FW
- 上田綺世 鹿島J1、18試合694分4G1A
- 小川航基 水戸J2、27試合1724分7G2A
- 田川亨介 FC東京J1、23試合977分4G
- 一美和成 京都J2、36試合2502分17G4A
U-23アジア選手権 試合結果と順位表
試合結果
サウジアラビアU-23戦
先発メンバー
- GK 大迫敬介
- DF 渡辺剛、岡崎慎、古賀太陽
- MF 杉岡大暉、田中碧、田中駿汰、橋岡大樹、食野亮太郎、旗手怜央
- FW 小川航基
前半:スピーディーな攻防が続く中、大迫のビッグセーブでサウジアラビアを無失点に抑える。日本も互い決定機を作るが得点できず0-0で前半終了。
後半:3分にサウジの個人技に寄せきれず先制点を許すが、7分食野が同点ゴール。その後日本が終始攻勢に進めたものの終盤パスミスから失点。そのままゲーム終了で1-2の黒星スタート。
寸評:攻撃面では積極果敢に攻めてよかったが後半押している時間帯に追加点が取れなかったのは課題。判断が遅かった点、パス回しが多かった点、DFの不安定などが散見された。次の試合はDF陣総入れ替え、と言うか8人程度変えるのではないか?何故ならまだ全員に均等にチャンスを与えている気がする。
シリアU-23戦
先発メンバー
- GK 大迫敬介
- DF 渡辺剛、岡崎慎、町田浩樹
- MF 相馬勇紀、齊藤未月、松本泰志、橋岡大樹、食野亮太郎、森島司
- FW 上田綺世
前半:9分にPKを与えて先制点献上したが機動的な攻撃ができるようになり30分相馬の遠目からのからのシュートが決まり同点。その後も押し気味にゲームをすすめるがクロスの精度が低い、ペナルティエリアでのやや消極的なプレー(1対1の勝負をしない、シュートより確実なパスプレーを選択)など、チャレンジ意識が低く決定的なチャンスは作れず終了。
後半:ゲームを支配するが相変わらずクロスの精度が低く好機を演出できない流れが続く。守りを固めたシリアの守備網を崩し切れず攻めあぐんでいる中、終盤にカウンターをくらい勝ち越し点を許しまさかの2連敗。ファウルしてでも止められなかったのかな?
寸評:グループリーグ敗退という最悪の結果となり残念というよりは情けない。やはりサウジアラビア戦と同じく終盤での守りが甘い。攻撃面でもパスを回して優勢にゲームを進めることはできるが崩しきるまでには至らない。ペナルティエリア内で勝負する意識やチャレンジする意識よりも確実にボールを回してチャンスを狙うメンタルが強すぎて、ラストパスがなかなか出ない、出ても通らない。通っても万全の体制でないとシュートしない。シュートしても決めきれない。相手チームにとっては体を寄せていればパスが通ってもシュートしない、勝負しないと分かっているので守り易い。怖さがないからシリアは冷静に守れる。そんなゲームであった。
東京五輪に向けて、
- DFの強化(OA枠を使わなければならないが、問題は五輪世代とOAを融合する時間がない)
- 専任監督制
- メンタルの強いリーダー育成
- 攻撃面での選択肢増
- 意識改革(メンタル面、1対1の勝負、チャレンジ精神、勝負勘)
などを図っていかないと東京五輪でグループリーグ敗退もあり得る。
カタールU-23戦
先発メンバー
GK 大迫敬介
DF 橋岡大樹、立田悠悟、町田浩樹
MF 相馬勇紀、田中駿汰、田中碧、旗手怜央、食野亮太郎、杉岡大暉
FW 小川航基
前半:ほとんどチャンスが作れなかったが、数少ない決定機を逃す。終了直前に不可解なレッドカードをもらい田中碧退場。カタールは後半勝負で守りに徹す。0-0 終了。
後半:10人となって見違えるように動きが良くなった日本は守勢を余儀なくされるが時折攻撃のチャンスを作る。そんな展開の中、小川のミドルシュートで先制。ところがその直後、不可解な判定で反則を取られPKから失点。最後まで得点を諦めず死力を尽くしたが1-1の引き分けで試合終了。
寸評:前半の戦いはこれまでの2戦と同じでチャンスを作ろうとパス回しにこだわりゴールを狙う強い意志は伝わらなかった。メンタル的には前半は「チャンスを作ればいずれ得点できる」、後半から10人になってからは「失敗を恐れず何が何でも得点する」に切り替わった。
データを見ると3試合ともパス数とボール支配率で日本圧倒していた。リスクの高い(相手が危ないと思う)プレーが少なく、パスを繋いで好機を伺うことに頼り過ぎた。
- カタール戦後半のようなプレーをする
- DFの強化
これが出来れば東京五輪で相当やれる。
グル―プB 順位表
チーム |
勝 分 敗 |
得失 点差 |
Pts |
日本 |
0-1-2 |
-2 |
1 |
カタール |
0-3-0 |
0 |
3 |
サウジアラビア |
2-1-0 |
2 |
7 |
シリア |
1-1-1 |
0 |
4 |
U-23アジア選手権 試合日程・放送予定
開催国:タイ
2020年1月9日 サウジアラビアU-23
- 22:15キックオフ
- テレビ朝日系列
2020年1月12日 シリアU-23
- 22:15キックオフ予定
- テレビ朝日系列
2020年1月15日 カタールU-23
- 22:15キックオフ予定
- テレビ朝日系列
2020年1月18日、19日 準々決勝
- 未定
2020年1月22日 準決勝
- 未定
2020年1月25日 3位決定戦
- 未定
2020年1月26日 決勝戦
- 未定
2020年度U-23試合日程を知って愕然!
- 1/2(木)-1/7(火) トレーニングキャンプ タイ
- 1/9(木) ~1/26(日) AFC U-23選手権タイ2020
- 3/27(金) 国際親善試合(アジア2次予選は26日Home)
- 3/30(月) 国際親善試合(アジア2次予選は31日Away)
- 5/17(日)-5/19(火) トレーニングキャンプ Jヴィレッジ
- 6/1(月)-6/15(月) 海外遠征 フランス(アジア2次予選は6月4日と9日共にHome)
- 7/6(月)-7/17(金) トレーニングキャンプ 兵庫
- 7/17(金) キリンチャレンジカップ 2020
- 7/22(水)-8/8(土) 第32回オリンピック競技大会(2020/東京)
JFAから2020年度U-23の日程が20日発表された。これを見て
- アジア2次予選を五輪世代+オーバーエイジ候補、で臨まない
- 森保監督がU-23の試合を指揮できる時間はかなり限られる
- OA候補と五輪世代を融合したチームの試合が極めて不透明。1試合できるかどうかさえ疑問(7月17日のキリンチャレンジカップが有力)。OA枠は使わないのかな?
これで東京五輪金メダルへの扉をこじ開けるのはかなり厳しくなった。
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まとめ
このU-23アジア選手権は東京五輪代表候補最終選考会と見て間違いない。この時期に選手選考を終えておけば、
- 欧州五輪世代勢及びオーバーエイジ候補との融合を図り
- 東京五輪代表候補としてチーム力強化に時間を掛けられる
3月からチーム強化ができれば、東京五輪参加16チームの中で最もチーム力強化に時間を掛けられる。 五輪となるとほとんどのチームの実状は、
- OAを選ぶとしてもビッグネームの招集はほとんど不可能
- OAの合流はオリンピック開始直前(融合を図る時間が取れない)
今の五輪世代は元々実力がある。その上、OA候補を含めたチーム力の強化が叶えば金メダルを獲れると考えていたが、その可能性はかなり厳しくなった(時間不足)。
こうなってはOA候補との融合によるチーム力強化は期待できない。頼りになるのは五輪世代の皆さんだけ。東京五輪で日の丸を背負って戦う皆さんの雄姿を見たいと思っているファンや関係者が沢山いらっしゃるはずだ。その方々の応援に応えるべく最後のチャンスと思ってこのU-23アジア選手権に臨んでほしい。
そう、「森保監督が選考に迷うくらいの素晴らしいパーフォーマンス、そして自身にとって悔いの残らないパーフォーマンスを発揮して下さい」と願ってやまない。
U-23選手権、優勝だ!