女子サッカークラブ世界ランキングと海外日本人選手所属クラブ

(2021年8月25日掲載:2022年6月28日更新)

はじめに

男子サッカーのクラブ世界ランキングは定期更新のデータベースが存在するので「2022年度版:サッカークラブ世界ランキング」で紹介している通りです。

一方、女子サッカークラブ世界ランキングの場合、定期的に更新されているデータベースは存在しない。ただ、情報は限られているが女子サッカークラブ世界ランキングトップ10を推定するのは比較的容易

何故なら、女子サッカーが最も盛んな欧州の女子クラブランキングはUEFAから情報が得らえる。また、アメリカ女子サッカーリーグ、NWSL所属チームランキングはリーグ戦実績で推定可能。

そこで、上記の情報に加え、限られた大陸間のクラブレベルの国際試合を参考に女子サッカークラブ世界ランキングを無理矢理推察しましたが、WEリーグ選手の海外移籍などの参考になるかと思います。

なお、次回更新は2022年8月22日予定。

 

欧州女子クラブ順位は欧州CL実績で推定

公式にはWomen's club coefficients | UEFA Coefficients | UEFA.comというランキングデータはあるが、欧州女子チャンピオンズリーグの成績を基にランキング

具体的には欧州女子CLで優勝クラブに4ポイント、準優勝に3ポイント、ベスト4に2ポイント、ベスト8に1ポイント付与。1ポイントのチームは他にもあるが省略。ご覧の通り、上位6チームは突出していますね。

21-22欧州女子CLで決勝T進出はリヨン・バルセロナ・PSG・バイエルン・アーセナル・ユヴェントス・Rマドリード・ヴォルフスブルクが進出。チェルシーが決勝T進出を逸したのは驚き。そしてCL準決勝進出はリヨン・バルセロナ・PSG・ヴォルフスブルク。決勝戦はバルセロナ対リヨン、1-3でリヨン優勝。

クラブ名

18-19

19-20

20-21

21-22

合計

バルセロナ

3

2

4

3

12

リヨン

4

4

1

4

13

PSG

1

2

2

2

7

バイエルン

2

1

2

1

6

ヴォルフスブルク

1

3

1

2

7

チェルシー

2

 

3

 

5

アーセナル

 

1

 

1

2

R.マドリード

 

 

 

1

1

ユヴェントス

 

 

 

1

1

ローゼンゴード

 

 

1

 

1

マンチェスターC

 

 

1

 

1

 

アメリカ女子クラブの順位はリーグ戦実績で推定 

リーグ戦順位にポイント付与。即ち、1位6点、2位5点・・・6位1点。2021年リーグ戦は、1位ポートランド、2位OLレイン、3位ワシントン、4位シカゴ・レッドスターズ。シカゴは「アメリカ代表選手を引き抜かない」条件で新規参入のレーシングへ主力だった永里優季とSavannah McCaskillを移籍させたため攻撃力低下。ノースカロライナはセクハラ問題で10月頭に監督解雇後失速し、6位フィニッシュ。

NWSLチャンピオン決勝戦にポイント付与。リーグ戦上位チーム(2021年より6チーム)はプレーオフを戦ってNWSLチャンピオンを決定するが、ここでは優勝チームに2点、準優勝チームに1点加算。

クラブ名

2018

2019

2021

合計

ノースカロライナ

8

8

1

17

ポートランド

6

4

6

16

レインFC

4

3

6

13

シカゴ

3

6

4

13

ワシントン

 

 2

6

8

ゴッサムFC

 

 

2

2

ヒューストン

 

 

1

1

ユタ

 

 

 

 

 

女子サッカークラブ世界一決定戦などで欧米チームの順位を推定

Women’s International Champions Cupという事実上の女子サッカークラブ世界一決定戦が2018年から開催されている。2018年と2019年は欧州から3チーム、米国からNWSLチャンピオンが参加していたが、2021年度は欧州2チーム、米国2チームが参加。

優勝チーム4ポイント・・・4位チーム1ポイント付与。

(年度別順位) 

クラブ名

2018

2019

2021

合計

リヨン

3

4

3

10

ノースカロライナ

4

3

 

7

ポートランド

 

 

4

4

マンチェスターC

2

2

 

4

バルセロナ

 

 

2

2

PSG

1

 

 

1

ヒューストン

 

 

1

1

Aマドリード

 

1

 

1

 

2021Women’s International Champions Cupの対戦結果

参加チームは

  • リヨン(フランスリーグ1位)
  • バルセロナ(CLチャンピオン)
  • ポートランド(2021年8月16日現在リーグ戦1位)
  • ヒューストン(2021年8月16日現在リーグ戦8位)

準決勝戦

  • バルセロナ 2-3 リヨン
  • ポートランド 2-2 ヒューストン PK勝

決勝戦

  • ポートランド 1-0 リヨン

3位決定戦

  • バルセロナ 3-2 ヒューストン 

CLチャンピオンのバルセロナに対してNWSL 8位のヒューストンが善戦。欧米のトップチーム間の実力差は紙一重。

なお、2022年度は次の4クラブが出場(8.17-8.20)

  • ポートランド  (2021NWSL Championship勝者)
  • リヨン(21-22CLチャンピオン)
  • CF Monterry(メキシコ 2位)
  • チェルシー(21-22イングランド女子リーグ1位)

新設の大会で欧米チームの順位を推定

新設の大会とはレーシング 主催の2021 The Women’s CupでレーシングのNWSL新規参入を記念した大会。

  • バイエルン(20-21CLベスト4)
  • PSG(20-21CLベスト4)
  • シカゴ
  • レーシング(ホスト)

2021 The Women’s Cupの対戦結果

準決勝戦

  • バイエルン 2-2 PSG バイエルンPK勝
  • レーシング 1-1 シカゴ レーシングPK勝

決勝戦

  • レーシング 2-2 バイエルン レーシングPK勝

3位決定戦

  • PSG 1-0 シカゴ

決勝戦ではバイエルン熊谷紗希選手とレーシング永里優季選手の直接対決が見られた。84分に永里のゴールで2-1とリードしたが、終了直前にオウンゴールで2-2。PK戦は双方とも11人目のGK対決となりPKを阻止したレーシングが7-6で勝利。

なお、2022年度の参加国は6クラブ(8.14-8.20)

  • ACミラン(21-22イタリアリーグ3位)
  • 東京VB(21-22WE3位)
  • トッテナム(21-22イングランドリーグ5位)
  • Club America (21-22メキシコリーグ5位)
  • OLレイン(2022.6.28現在リーグ5位)
  • レーシング(2022.6.28現在リーグ9位)

成績寸評

2021Women’s International Champions Cupと2021 The Women’s Cupで欧米チームの対戦結果を見てお分かりと思いますが、欧州女子チャンピオンズリーグの上位6クラブとNWSLの上位4クラブの実力はかなり拮抗している。

 

女子サッカークラブ世界ランキング

Top10

強引ではあるが私の女子サッカークラブTop10は下記の通り(2022年5月22日欧州女子CL決勝戦を反映して更新、順位変更なし)

*の内の選手は過去にリーグ戦出場実績のある日本人選手

順位

クラブ名

日本人選手

1

オリンピック・リヨン

*熊谷紗希

*大滝麻未

*大野忍

3 2

ポートランド・ソーンズ

杉田妃和

4 3

バルセロナ

西

 

2 4

ノースカロライナ・カレッジ(セクハラ問題で後退)

*川村優理

7 5

PSG

 

67

バイエルン・ミュンヘン

熊谷紗希

*岩渕真奈

8 6

ヴォルフスブルク

*永里優季

5 8

チェルシー

*永里優季

9

レインFC

*川澄奈穂美

*宇津木瑠美

*籾木結花

10

シカゴ・レッドスターズ

永里優季

 

なお、女子サッカーリーグ世界ランキング(推定)に関しては文末の見出し「主な女子サッカー記事」の【女子サッカーリーグランキング、世界最高峰のリーグは?】はご覧ください。

Top11~

データがないのでランキングはつけないが11位~20位には次のクラブが入るでしょう。

(追記:2021年度NWSLチャンピオンシップで優勝はワシントン、準優勝がシカゴ)

  • ワシントン・スピリッツ(米) *宝田沙織、*横山久美
  • マンチェスター・シティ(英)
  • レアル・マドリード(西)
  • アーセナル(英)岩渕真奈
  • オーランド(米)
  • ゴッサム(米)川澄奈穂美横山久美
  • ヒューストン(米)
  • レーシング・ルイビィル(米)*永里優季
  • A・マドリード(西)
  • ユヴェントス(伊)

WEリーグのチームは何位?

WEリーグの3強(日テレ・浦和・INAC)は20位台と推定。理由は簡単で東京五輪出場選手のチーム当たりの人数を比較すれば一目瞭然。

  • WEリーグ(外国籍0) 16名 チーム当たり1.5人
  • NWSL 39名(外国籍19) チーム当たり3.9人
  • イングランド 49名(外国籍28名) チーム当たり4.1人

因みに、上記の人数はあくまで東京五輪出場国の代表メンバーを対象。それ以外の国の代表メンバーも含めればWEリーグを除いてチーム当たりの代表選手数は倍になる。

例えば、

  • 21年度シーズン最下位のカンザス・シティーでさえアメリカ代表1人と外国籍代表選手7人が在籍、合計8人、9位のレーシングにはアメリカ代表(東京五輪選考外)は1人だが、外国籍の代表選手が4人で合計5人+永里選手
  • クラブランキング1位のリヨンは仏代表メンバー5名を含めて代表選手11名
  • ここ数年成長著しいイングランドリーグのチェルシーは何と22名中19名が国内外の代表選手

このようにより成長したい選手はトップレベルのリーグで代表レベルのチームメイトと競いながら切磋琢磨している。

なお、主なサッカーリーグの外国籍選手数に関しては文末の見出し「主な女子サッカー記事」の【WEリーグと海外女子サッカーリーグの圧倒的な違いは何か?】、一方、海外の日本人女子サッカー選手に関しては【海外でプレーする 現・元なでしこサッカー代表メンバーに注目しよう!】をご覧ください。

 

おわりに

独自の計算で女子サッカークラブTop10(欧州6クラブ+米国4クラブ)を推定。Top10クラブとTop11以下のチーム間には実績で少し差があるようです。強豪クラブ(Top10チーム)でプレーする日本人選手は2022.6.28現在熊谷紗希・永里優季・杉田妃和の3名でいずれもレギュラー。

Top20以内なら、川澄奈穂美横山久美岩渕真奈、遠藤純(Angel City)の4名。ただ、レギュラーは遠藤のみ。

もし強豪クラブに移籍してレギュラーを掴む若い選手がたくさん出てくれば、なでしこジャパンの未来は明るい。必ず、復活するでしょう。

長谷川唯(イングランド・ウエストハム)、林穂之香(スウェーデン・AIK所属)、籾木結花・宝田沙織(ともにスウェーデン・リンシェーピン)、南 萌華、高橋はな、塩越柚歩、木下桃香、小林里歌子、スタンボー華など海外強豪クラブへの移籍を期待。

なお、本記事は少なくとも年2回更新しますのでまたよろしくお願いします。

 

主な女子サッカー記事

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