FIFA女子ワールドランキング、なでしこジャパン、Top10転落か?

東京五輪サッカー前最後の国際大会となった 2020 SheBelievesカップを3戦全敗。

2019年12月発表のFIFA女子ランキングでは10位にランキングされているが、2020年3月に発表されるランキングでなでしこジャパンのTop10転落は決まったようなものだ。最悪の場合、ランキング史上最低の2003年以来の14位に近い順位になる。

だからどうなの? 東京五輪には関係ないでしょう?

確かに、FIFAランキングTop10転落はなでしこジャパンの東京五輪に直接関係しないように見える。だが、東京五輪での成績はともかく、選手のメンタル面や女子サッカーの将来を考えると計り知れないほどの負の影響がある。

それでは、まもなく発表されるなでしこジャパンや強豪国のランキング予想を紹介しましょう。なお、FIFAの発表に合わせて最新ランキングを掲載しますのでよろしくお願いします。

W杯経験で成長したかに見えたが・・・

 

国際親善試合でカナダ戦大勝E-1サッカー選手権優勝など、FIFA2019女子ワールドカップ「ベスト16敗退」のくやしさをバネにその後の試合で順調に成長したかに見えたなでしこジャパンだった。

しかし、2020 SheBelievesカップで2019 W杯前から繰り返し指摘していた課題が噴出した。

結果は、2019 SheBelievesカップ成績よりひどい3戦全敗成長どころか後退していると取られても仕方ないほど、3試合とも攻撃の組み立てができず、守備ではミスの絡んだ失点の繰り返しで自滅した試合内容だった。

4年もやっているのに相変わらず感ピュータ依存の指揮・指導が最大の課題なのかな?

2019 SheBelievesカップ

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2020 SheBelievesカップ

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強豪国の直近の成績

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FIFA女子ランキング順位変動予想

 

順位変動が予想されるチームに絞って紹介しましょう。

  • オランダはフランス主催のトゥルヌワ・ドゥ・フランス大会でブラジル・カナダ・フランスと戦い3戦とも引き分け。ランキングポイントを少し減らしたのは間違いない
  • フランスは2勝1分けで優勝。地元開催という事でそれ程ランキングポイントを稼いだわけではないが、オランダとの差は2ポイントなので順位は入れ替わっているはず
  • カナダブラジルは共に2分け1敗。1敗は共にフランス戦。勝利こそなかったもののランキングポイントは微減
  • スペインは SheBelievesカップ2020で日本とイングランドに勝利。かなりの確率でTop10入りを果たす
  • なでしこジャパンは3連敗。ランキングポイントを大きく減らして12位 or 13位に転落するだろう。ただ、東京五輪アジア予選に参加しなかった北朝鮮がランキングポイントを減らせば11位の可能性はあるが、それでもTop10転落は避けられない

 

2020年3月発表のFIFA女子ランキング予想と公表ランク

 

緑:ランクアップ

赤:ランクダウン

 

チーム

2019年

12月

ランク

2020年

3月予想

ランク

2020年3月発表

ランク

USA

1

1

 1

ドイツ

2

2

 2

オランダ

3

4

 4

フランス

4

3

 3

スウェーデン

5

5

 5

イングランド

6

6

 6

オーストラリア

7

7

 7

カナダ

8

9

 8

ブラジル

9

8

 8

日本

10

13

 11

北朝鮮

11

11

 10

ノルウェー

12

12

 12

スペイン

13

10

 13

イタリア

14

14

 14

 

 

なでしこジャパンのFIFA女子ワールドランキング推移

 

高倉監督就任までのランキング推移

  • なでしこジャパンの過去最低順位は2003年の14位
  • なでしこジャパンの最高位は2011年12月の3位。それを3年間維持
  • リオ五輪予選敗退で2016年3月には7位まで順位を下げた
  • その3月に佐々木前監督退任。翌、4月に高倉監督就任

 

現なでしこジャパンのランキング推移

就任してから現在に至るまでのランキングは6位から11位の間で推移

  • 2016年6月 7位
  • 2016年8月 8位
  • 2016年12月  7位
  • 2017年3月 6位 豪がなでしこ以上にポイントを減らし順位逆転
  • 2017年6月 6位 欧州遠征での1勝(オランダ戦)1分を反映
  • 2017年9月 8位
  • 2017年12月  9位
  • 2018年3月 11位  アルガルベカップ6位
  • 2018年6月 6位 2018 AFC女子アジアカップ優勝
  • 2018年9月 7位
  • 2018年12月  8位
  • 2019年3月 7位
  • 2019年7月 11位  ワールドカップでの成績ベスト16で敗退
  • 2019年9月 10位
  • 2019年12月  10位
  • 2020年3月 12位?SheBelievesカップ3戦全敗

今回の2020 SheBelievesカップの成績を考えるとTop10転落は妥当な結果と言えるだろう。

 

 

Top10転落の影響は大きい

 

東京五輪に向けては選手のメンタル面が最も気になる

強いリーダー、精神的支柱になる選手不在の若手主体のなでしこジャパンにとって気持ちを立て直すことは簡単ではない。

 

東京五輪ベスト4が遠ざかる

ぜひ、過去のデータをひっくり返してほしい。

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なでしこファン減少に歯止めを掛けられない 

欧州やアメリカでは女子サッカーファンがどんどん増えている一方、日本ではワールドカップ優勝で劇的に増えたファンがどんどん減っている。

  • アメリカでは2013年の平均観客数数4,137人に対して2019年度7,337人。1.8倍の伸び
  • イングランドでは2019/20シーズン途中で平均3,401人
  • なでしこリーグでは2019年シーズンの開幕戦こそ平均で1,871人の観客数があったが、最終戦では1,211人
  • 2012年シーズンでは1試合平均3,000人を超える節も珍しくなかった。計算はしていないが2019年度の1試合当たりの入場者数は平均で1,500人程度だろう。2012年比で50%強

Top10転落となるとファン減少に歯止めを掛けるどころか拍車を掛けることになる。

 

女子トップリーグをプロ化してもレベルアップにつながらない 

質の高いエキサイティングなパーフォーマンスを見せる」それがアメリカ女子サッカーリーグ(NWSL)を発展させるための基本的な考えである。そのため国内選手だけでなく海外代表クラス50名以上の選手を9チームに分けて戦わせている

サッカーファンと同様、レベルの高い試合を臨む女子選手にとっては最高の舞台を演出。それだけ魅力溢れるリーグなのだ。

なでしこリーグに代わるプロリーグが誕生するのはサッカーファンにとっても嬉しいことではあるが、選手やリーグのレベルアップになるか、はなはだ疑問である。

特になでしこジャパンの評価(FIFA女子ワールドランキングが唯一の物差し)が低ければ海外の優秀な選手にとって魅力的なリーグに映らない

プロ化しても単なる看板をすり替えただけのリーグになってしまえばファンの増加も期待できない。

 

2023FIFA女子ワールドカップ招致が危うくなる 

ご存じの通り、JFAは2023年女子ワールドカップ招致を目標に掲げている。FIFA女子ワールドランキングTop10転落となれば、ライバルのオーストラリアブラジルに大会を持って行かれる可能性が高くなる。

JFAの目標は2023年W杯優勝。それに照準を合わせて敢えて若い選手を招集しW杯などで経験を積ませているが、2023W杯誘致失敗となれば大きなダメージとなり、女子サッカーの未来が怪しくなる。

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おわりに

 

現なでしこジャパンの代表選手は非常に若い。若いからこそ大きな未来が開ける。そのキッカケの1つが女子サッカーのプロ化

しかし、プロリーグが成功するかどうか、プロ選手としてワールドクラスの選手になれるかどうか、その原点はなでしこジャパンにあることを常に意識しておかないといけない。

なでしこジャパンの重要性は十分理解していると思うが、それは結果で示すしかないことを肝に念じてプレーしてほしい。

試合後のインタビューで監督が語った「シーズン開始前で集中力が足りなかった」などと訳の分からないコメントがあった。2019 SheBelievesカップも「シーズン開始前」だったが、その時の結果よりもひどかった。

ただ、選手にはこのコメントを「プロ意識が足りなかった」と受け止めてもらいたい。

いずれにしても東京五輪で結果を残すことで明るい未来を開いてもらいたい。そのためには優勝してFIFA女子世界ランキング5位を目指すしかない!