はじめに
フランス国内で最も有名な入場券はパリ・ミュージアム・パスですね。このパスが超お得なことはご存知かと思いますが、パリ・ミュージアム・パス以外のお得な入場券についてはあまり知られていません。
- ネットで検索しても日本語での紹介が少ない
- 旅のガイドブックでもほとんど紹介していない
需要の少ない点がこうした理由と考えられます。
2年前にさかのぼりますが、フランスの観光施設に安く入場できる方法がないか調べたことがある。その時に分かった情報とその後の調査や体験で分かった情報を簡単にまとめました。
どのくらい利用すればお得になる? おおよその基準は「4回以上利用」。
それではお得な入場券(シティカード・パス)に関してフランス旅行経験をベースに40以上の記事を書いている私のおすすめ(監修はフランス在住歴40年の弟)をいくつか紹介しましょう。
なお、パリ旅行ではパリ旅行満喫予算3泊25万円、そのコツと予約サイトなど紹介 及びパリ観光モデルコースの姉妹版、
そして、パリ近郊日帰り・前泊・1泊をお考えの方、旅行先選びが簡単で①追加費用がわずか②節約できる裏ワザを紹介したパリ発小旅行プラン集、さらに、 フランス旅行に役立つ実用的且つお得な情報が得らえるおすすめサイト集、これらも合わせてご覧いただければ幸いです。
- シティカードやパスのお得な理由
- シティカードやパスはどこで買えるの?
- パリ・ミュージアム・パス
- リヨン・シティ・カード
- ニース:フレンチ・リビエラ・パス
- シャモニー:モンブラン・マルチ・パス
- アルル:モニュメント・パス
シティカードやパスのお得な理由
全てに当てはまるわけではないが、カードやパスのお得な理由は、
- 都度購入するよりも割安で見学できる
- 市内公共交通機関が無料で利用できる
- ショッピングや食事代などに10%程度の割引が適用される
ところが、あまり利用されていない。というのも多くの観光客は、パリを除けば観光地に滞在する期間が短い。数時間の滞在では、カードやパスを4回以上利用するのは不可能に近い。
シティカードやパスはどこで買えるの?
ほぼ共通して言えるが、観光地には必ず「観光案内所」がある。そこを訪ねればカードやパス以外に割引券・パンフレット・地図などが手に入る。おすすめは、観光地に行ったら、まず、観光案内所に立ち寄ること。ピークシーズンを除けば観光客はまばら。親切に応対してくれる。観光マップを手に入れようとポンペイの観光案内所に立ち寄った時は、「よろしかったらこれをどうぞ」と日本語で書かれたガイドブックというかポンペイ遺跡の説明本をタダで頂いた。
パリ・ミュージアム・パス
主な入場無料可能施設
(パリ市内の有名観光施設は殆ど入場可能だが、エッフェル塔・オペラ座には入場不可)
- ルーブル美術館
- オルセー美術館
- オランジュリー美術館
- 凱旋門
- ノートルダム寺院の塔[修復中]
- サント・シャペル教会
- コンシェルジュリー
- ヴェルサイユ宮殿とトリアノン、など
種類と価格
- 2日券 48€(日本で購入すると割高の7,000円)
- 4日券 62€(8,900円)
- 6日券 74€(日本で購入不可)
寸評:3泊するなら2日券は99%おすすめする。ただし、2日連続使用。ヴェルサイユ宮殿観光だけで少なくても半日+往復の移動時間などで所要時間は朝から夕方まで。2日券では廻りきれないとお思いでしょうが、それは日程の組み方次第。参考までにパリ観光モデルコースをご覧ください。
情報サイト
日本国内でパリ・ミュージアム・パスを唯一正式販売しているサイト
リヨン・シティ・カード
主な入場無料施設やサービス・特典
- ガロ・ロマン文化博物館、リヨン美術館、ギニョール博物館、ミニチュア・シネマ博物館など23の美術館・博物館
- 遊覧船(ソーヌ川クルージング)
- ガイド付市内散策ツアー
- 市内公共交通機関
- ギャラリー ラファイエット百貨店などでの割引、など
種類と価格
- 1日間カード 25€
- 2日間カード 35€、など
寸評:ほとんどの方には1日間カード(使用開始から24時間有効)で十分。主な観光スポットは旧市街にあるので、6時間以上滞在する方におすすめ。
情報サイト
旅行記事
ニース:フレンチ・リビエラ・パス
主な入場無料施設やサービス・特典
- エズ熱帯植物園
- モナコ熱帯植物園
- シャガール美術館
- ピカソ美術館
- ニース市内オープンバスツアー
- ミニクルージング
- 近郊ツアー
- ワインの試飲
- 市内公共交通機関無料利用オプション(+4€)
- ショッピングやレストランでの割引、など
種類と価格
- 24時間パス 26€
- 48時間パス 38€
- 72時間パス 56€
寸評:南仏なら近郊の観光も含めて2~3日滞在したいですね。2日に跨いで使えるので24時間パスはおすすめ。
情報サイト
旅行記事
シャモニー:モンブラン・マルチ・パス
主な入場無料施設やサービス
- エギュー・デュ・ミディ展望台行きロープウェイ
- モンタンヴェール鉄道・メール・ド・グラス氷河・氷河洞窟
- フレジェール行きケーブルカー
- アンデックス行きリフト
- 公共バス利用、など
種類と価格
- 1日券 67€
- 2日券(連続使用)80€
- 2日券(非連続使用)89€、など
寸評:ほとんどの方には1日券がおすすめ。ただし、利用当日のエギュイ・デュ・ミディ展望台のチケット売り場のみで購入可。午前はエギュー・デュ・ミディ展望台、午後はモンタンヴェール鉄道に乗ってメール・ド・グラス氷河・氷河洞窟見学(朝8時20分にはチケット売り場の列に並んでね)。これだけでも個別に買うと96.5€。
情報サイト
旅行記事
アルル:モニュメント・パス
主な入場無料施設
- 古代ローマ遺跡の円形闘技場、
- 古代劇場、
- コンスタンチヌス共同浴場跡、
- 古代フォーロム地下回廊
- サン・トロフィーム教会、など
種類と価格
- Libertéパス 12€ 1カ月有効
- Advantageパス 16€ 6カ月有効
寸評:半日以上観光するなら絶対Liberté パスはおすすめ。上記の施設は旧市街にあるので半日あれば3~4カ所廻れる。
情報サイト
おわりに
他にも2€くらいしか節約できないが、
アヴィニョン:コンビチケット
- 教皇庁とサン・ベネゼ橋に割安で入場可
アヌシー:コンビチケット
- アヌシー城と旧牢獄に割安で入場可
また、ストラスブール・パスやランス・シティー・パスは、24時間以上滞在するならおすすめ。
ということで観光料金が割安になるカードやパスを紹介しましたが、他にもたくさんあると思います。
シティカードやパスを利用する上で損得以外に重要なポイントが一つあります。それはシティカードやパスを持っていればチケット売り場に並ばずに済む点。有名観光スポットでは、ピークシーズンなら早朝に行かないと20~30分待つことになる。さらにチケット購入後は入場待ち行列に並ぶことになる。当日の日程が狂ってしまう原因はたいていここにある。お得にならなくても損しない程度なら購入をおすすめします。
いかがでしたか? これらの観光地を訪れる際は、お得な観光施設入場券をご検討ください。お役にたてたならうれしい限りです。