リーグ市場価値ランキング Top 100、J1リーグは何位?

はじめに

(2024年12月30日更新

世界一のリーグは、ご存じの通り、プレミアリーグですね。それでは、Jリーグの市場価値はいくらで、世界及びアジアではどのくらいの位置にあるのでしょうか?また、市場価値1ビリオン(約1,640億円)を超えるチームはいくつあるでしょうか?

FIFA公認の市場価値上位130リーグを調査した結果を皆さんとシェアしたいと思います。本記事は年数回更新しますのでまたアクセスして下さい。

なお、こちらの記事もご覧いただければ幸いです。

 

リーグ市場価値サマリー

市場価値40M€以上のおよそ130リーグを2024年12月29日に調査(前回は2024年8月21日実施)。本記事にはランキング形式で100リーグのみを掲載。

ご存じのように市場価値が最も高いリーグはイングランドのプレミアリーグ。その市場価値は11750M€で2位のラ・リーガよりも2.2倍高い。また、Top100の中で上位10リーグの市場価値占有率は64%。

トップ100大陸別上位リーグ

欧州ではプレミアリーグが断トツの1位、南米ではブラジル、アジアではサウジアラビアが1位、J1が4位、J2が6位。

Top100連盟・規模別内訳

  • 連盟別ではUEFAが60リーグ、アジアは17リーグ、南米が14リーグ
  • 市場規模で1Billion€を超えるのは11リーグでTop100の67%を占める。前回に続きサウジアラビアの1Billion越えならず
  • 上位3リーグ全てがTop10入りしている国はイングランド、ドイツ、イタリア、スペイン、ロシア、そして日本のみ。なお、イングランドは4カテゴリTop100入り

 

リーグ市場価値ランキング

  • Kick:定期的にリーグランキングを発表している唯一のサイトであるKick Algorithmのランキング。8月現在のデータでは71のリーグを掲載
  • R差:リーグ市場価値ランキング(R)とKickの差。Top5は変わらず
  • Kickが南米勢のリーグレベルを低評価しているのは明らか。市場価値評価は妥当と思えるが、南米全14リーグの内6リーグのみKickに掲載されているが、Kick順位が市場価値順位よりも軒並み9~15ランク低い。さらに、ブラジル2部、チリ、ペルーなどはKick71位までに入っていない
  • 同様に、欧州2部リーグのKick評価は軒並み市場価値評価よりも低い。市場価値評価が甘いのかKickのリーグレベル評価が低すぎるのか?
  • 一方、J2の市場価値は54位でベルギー2部やアルゼンチン2部よりも高く評価されている。J3(97位)も同様で市場価値はスイス2部やセルビア2部よりも高い。理由の一つはクラブ数の差でしょう

Top 1-50

  • 前比:前回8月の市場価値ランキングとの差、大陸:E欧州・Aアジア・N北中米・S南米・Fアフリカ、STier:リーグレベル、クラブ:クラブ数、外国%:外国籍選手の比率、@年齢:選手平均年齢、MV:市場価値(M€)、前比(前回のMVとの金額差)、@MV(選手平均MV)、Kick:Kickのランキング、R差:市場価値ランキングとKickランキングの差
  • イングランド2部の市場価値は12月30日に更新されて1590(+30)となりましたが、順位に変更はありません。

Top 51~100

 

Jリーグの課題

断トツに低い外国籍率

市場価値はともかく、外国籍選手の占める割合はTop100の中で断トツに低い(J1は15%で84位、J2は95位、J3は98位)。韓国も同様でK1が90位、K2が92位。

実力的に日本よりも下のはずのUAEとカタールリーグの市場価値が日本よりもかなり高い理由の一つは、この外国籍率の差かもしれません。UAE46%、カタール44%はアジア、2位であるが、世界でも22位と24位。

リーグの活性化や国際的評価を高めるには、せめてタイ(26%で52位)やインドネシア(24%で56位)並みの外国籍率が必須でしょう。

平均年齢が高い→若い選手の出場機会が少ない

リーグ平均年齢が低いのは当然のことであるが、ほとんど欧州の2部や3部リーグである。特にオランダ2部は22.9歳で100リーグ中1位。2位がオーストリア2部で23歳。

一方、J2やJ3はどうか? J2は26.4歳で58位、J3は26.6歳で68位。ほとんどJ1(26.9歳、77位)と変わらない。これでは若いJリーガーは成長しにくい。有望な若手が出場機会を求めてJリーグをスルーするのは止められないでしょう。

なお、Kickベースのリーグ世界ランキングはこちらをどうぞ!

www.ippo-san.com

 

おわりに

プレミアリーグのリーグ市場価値はJ1のおよそ41倍。そしてUEFA全体の市場規模はおよそ世界の82%。まさしく欧州圏に集中。この傾向は変わりそうもないですね。

また、市場価値Top5リーグと実力評価ランキング(Kick Algorithmベース)Top5は同じであることが分かりました(前回もTop5まで同じ)。

なお、アジアではサウジアラビアが断トツ1位、J1の3.4倍。悲しいことにJ1の市場価値は横ばいでピーク時のおよそ81%。

  • 2020年2月 353M€
  • 2021年2月 287M€(20クラブ)
  • 2022年2月 298M€
  • 2023年2月 288M€
  • 2024年2月 284M€(20クラブ)
  • 2024年6月 287M€(20クラブ)Jリーガー更新前
  • 2024年8月 291M€
  • 2024年12月  286M€

日本のサッカー市場価値が横ばいなのは、優秀な選手の欧州移籍増がその大きな理由。Jリーガーへの関心が高まっているのは間違いないが、必ずしも評価が上がっているとは言い難い。移籍増の主な理由は、移籍金が安い、よってリスクが少ないこと。

Jリーグの市場価値が上がらない限りその移籍金収入によるJリーグの規模拡大(成長)はあまり期待できないが、それでも4つの方法が考えられる。

  • シンプルに海外で活躍する選手が増える
  • 日本代表での活躍(特にJリーガー)
  • Jクラブの国際大会(ACLやクラブW杯)での活躍
  • スター選手のJリーグ入り

リーグ市場価値ランキング、いかがでしたか?

 

主なサッカー関連記事

▼ リーグ・クラブ ランキング

選手ランキング

▼ 日本代表

リーグレベル

Jリーグ

▼ 女子サッカー