(2019年12月17日掲載:2022年6月7日更新)
はじめに
川崎フロンターレは2021年前半戦のような絶対的な強さが感じられない。世界ランキング50位台を維持していたが、とうとうアジア首位の座から転落。
今季のJ1リーグ 順位予想は1位川崎、2位浦和、3位横浜(リーグ順位予想:ズバリ 1位川崎、2位浦和、3位横浜)だが、現在、横浜1位、川崎3位、浦和に至っては14位と低迷。川崎は復調しなければシーズン終盤にJリーグ首位の座からも転落するかも?
本記事では、footballdatabaseが掲載しているJリーグクラブの国内ランキングを毎月初旬に更新して紹介しています。
なお、こちらの新着記事もご覧いただければ幸いです。
■ パリ五輪世代の市場価値ランキング、久保建英選手は世界何位?
Jリーグ 29 チームの国内ランキング
Top 5
Top5に変更あり。好調のセ大阪が5位に浮上。
サマリー
(2022年6月5日現在)
- 川崎フロンターレ、2021年4月13日以来アジア首位の座をキープしていたが、アル・ヒラルに奪首されてアジア2位、世界69位に後退
- 川崎の最高位は2021年11月末の46位。因みに、鹿島は2010年7月に88位、広島は2016年1月に108位
- 好調の横浜F・マリノスはクラブ史上最高位の166位へアップ、ACLファイナル進出とリーグ優勝で世界Top100期待
- 国内リーグ戦9試合連続勝利のない浦和であるが、国内4位キープ
- セ大阪、柏は年初比2ランクアップでそれぞれ5位、11位
- 下位チームでは、福岡と京都サンガが年初比3ランクアップの16位と25位
- 一方、国内リーグ未勝利で最下位の神戸は、年初比4ランクダウンの国内9位、また湘南も年初比4ランクダウンで21位
項目説明
- R:2022年6月5日発表の国内ランキング
- 年初:2021年12月末時点の国内ランキング
- 世界:2022年6月5日発表の世界ランキング
- 選手欄には2022年アジア最終予選日本代表招集メンバーや主な五輪世代(太字)などを掲載
R |
年初 |
世界 |
クラブ名 選手名 |
1 |
1 |
69 |
川崎フロンターレ 谷口彰悟 山根視来 脇坂泰斗 宮城 天 |
2 |
2 |
166 |
横浜F・マリノス 渡辺皓太 藤田譲瑠 |
3 |
3 |
218 |
鹿島アントラーズ 上田綺世 荒木遼太郎 |
4 |
6 |
365 |
浦和レッズ 酒井宏樹 鈴木彩艶 大畑歩夢 |
5 |
7 |
397 |
セレッソ大阪 西尾隆矢 西川 潤 |
6 |
4 |
418 |
名古屋グランパス 中谷進之介 稲垣祥 成瀬竣平 |
7 |
8 |
428 |
サンフレッチェ広島 佐々木翔 |
8 |
9 |
496 |
FC東京 長友佑都 松木玖生 |
9 |
5 |
533 |
ヴィッセル神戸 大迫勇也 小田裕太郎 |
10 |
11 |
597 |
サガン鳥栖 中野伸哉 本田風智 |
11 |
13 |
658 |
柏レイソル 細谷真大 佐々木雅士 |
12 |
10 |
688 |
ガンバ大阪 中村仁郎 |
13 |
12 |
777 |
コンサドーレ札幌 中島大嘉 |
14 |
14 |
1060 |
ジュビロ磐田 |
15 |
15 |
1114 |
大宮アルディージャ |
16 |
19 |
1201 |
アビスパ福岡 |
17 |
16 |
1257 |
清水エスパルス 権田修一 松岡大起 鈴木唯人 |
18 |
18 |
1371 |
大分トリニータ |
19 |
20 |
1393 |
ヴァンフォーレ甲府 |
20 |
21 |
1478 |
アルビレックス新潟 三戸舜介 |
21 |
17 |
1489 |
湘南ベルマーレ 谷 晃生 田中 聡 畑 大雅 |
22 |
22 |
1601 |
ベガルタ仙台 |
23 |
23 |
1605 |
V・ファーレン長崎 加藤 聖 |
24 |
24 |
1697 |
松本山雅FC |
25 |
28 |
1771 |
京都サンガ 川崎颯太 山田楓喜 |
26 |
25 |
1969 |
横浜FC |
27 |
26 |
1981 |
ジェフUtd千葉 |
28 |
27 |
2215 |
徳島ヴォルティス 櫻井辰徳 藤尾翔太 |
29 |
29 |
2367 |
モンテディオ山形 半田 陸 |
なお、Jリーガーの市場価値ランキングはこちらをどうぞ!
ランキング情報源とElo Rating System
ランキング情報源
最新の試合結果に基づいた世界クラブランキングが分かるのがfootballdatabase。このデータベースはランキング計算にFIFAランキングと同じElo Rating Systemという相対評価で実力を表す指標を使っている。
footballdadabase は日本国内サッカークラブの上位29チームだけ掲載。29という数字はJリーグの世界ランキング(最後の見出し「主なサッカー記事」のサッカーリーグランキング:Jリーグは世界で何位?をご覧ください)から比較して多い方。
因みに、ドイツでは1部・2部合わせて36チームの内、30チーム掲載されている。どうも1部で実績のあるチームに限定して掲載しているようだ。
尚、footballdadabase は世界中のよそ2700チームを掲載。この数は恐らく全プロサッカークラブの20~30%程度でしょう。
Elo Rating System
ごく簡単に紹介しますが、Elo Rating System は次の3項目をポイントに反映。
① 大会の重み(ランク)
- 上位大会:FIFAクラブワールドカップ・欧州CL・南米サッカー選手権
- 中位大会:AFCチャンピオンズリーグ・UEFAヨーロッパリーグ・CAF(アフリカ)チャンピオンズリーグなど
- 低位大会:OFC(オセアニア)チャンピオンズリーグ
具体的には、上位大会の重みは15(予選)~60(決勝)、中位大会は10(PO)~40(決勝)。
② リーグの重み (ランク)
- 1位リーグ:イングランド、イタリア、スペイン、ドイツ
- 2位リーグ:フランス、アルゼンチン、ブラジル
- 3位リーグ:オランダ、ポルトガル
- 4位リーグ:ベルギー、チェコ、ギリシャ、ロシア、スコットランド、トルコ、ウクライナなど
- 5位リーグ:オーストリア、デンマーク、ノルウェー、セルビア、スイス、 日本・韓国・中国など
因みに、1位リーグの重みは30、5位リーグの重みは10。 極端に言えば、1位リーグとJリーグでの1勝の重みは3倍も違う
③ 得点・得失点差、試合結果、試合の期待値
3項目の詳細説明(英語)はこちら!https://footballdatabase.com/methodology
おわりに
川崎フロンターレの世界ランキング69位は凄いこと。欧州4大リーグ(プレミア、ブンデスリーガ、セリエA、 リーガ・エスパニョーラ)なら中位のクラブと言ってよい。
例えば、今シーズン4大リーグ中位クラブの世界ランキングはプレミアリーグから順に、99位(ブレントフォード:リーグ13位)、71位(ボルシアMG:リーグ(10位)、72位(サッスオーロ:リーグ11位)、66位(セルタ・デ・ビーゴ:リーグ11位)。
なお、プレミアリーグ最下位ノリッジが753位。一方、スペインリーグ最下位のアラベスは297位。スペインでは上位チームと下位チームのランキング差が極めて少ない。久保選手も含めて日本人選手がスペインで苦労する理由が何となく分かる気がする。
クラブの世界ランキングをアップするにはリーグ戦で活躍することは当然だが、リーグの重み(ランク)もかなり影響する。全く同じ結果(得点など)でもスペインのリーガ・エスパニョーラの勝利とJリーグの勝利ではポイントが3倍違ってしまう。
Jリーグそのものをランクアップすれば自ずと各チームもランクアップ。その為には、国際大会(例えば、FIFAクラブワールドカップやアジアチャンピオンズリーグ)でJリーグ勢が継続して大活躍することに尽きる。
Jリーグ勢が国際大会で活躍すれば、今盛んな若いサッカー選手の欧州移籍の際、所属チームに入る移籍金は大きく膨らむ。そして彼らの成長でW杯ベスト8も見えてくる。Jリーグにとっても素晴らしいこと。
なお、2022年度のアジアチャンピオンズリーグではJリーグ勢3チーム(横浜・浦和・神戸)がグループ・リーグ突破。横浜か浦和にはACL優勝(FIFAクラブワールドカップ出場)を期待したい。
世界サッカー リーグ・クラブ ランキング
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